ep3 晴れ時々スライム ところにより悲鳴3
雨かと思っていたらまさかのスライムでした。
君はいつからこれがただの雨だと思っていた?
俺が近づいたら、それは巨大なピンク色のハートになって、窓から外に出て飛んでいった。
それを見た2人は、なんとも言えない顔をしていた。
「あ、あの〜、アレは…」
「「………」」
2人揃って押し黙って互いに目配せをしている。
「あんたが言いなさいよ」
「おねーちゃんが説明しなよ。あ、やばい!あの大きさだと村のみんなに見られたかも!!」
暫くするとサムら、村の人達が様子を見にやってきた。
そして家の中に居た葉っぱパンツの俺を見ると、ある者はニヤニヤ笑い、ある者は泣き、ある者は汚いものを見る様な目をした。
「違うの!アレはアタシやおねーちゃんじゃなくて、コイツ!コイツだから!!!」
「ハイハイ、そーゆー事にしとくから」
「どっちだ?どっちと…まさか両方か??」
「穢らわしい…」
村の人達がそれぞれ好き勝手言って帰っていった。
「あの~、状況が分からないんだけど…、説明してくれる?」
アーネは「あ”あ”??」と俺を睨んで自分の部屋に行ってしまった。仕方ないとリーネが説明してくれた。
「さっき窓から飛んでったのは『ウィルオウィスプ』よ、近づいた人の感情の内容や強さに敏感に反応して、ある程度強い感情に反応したら消えていくの」
「強い感情?それって…」
「そっ、つまりみんなには私達の誰かが、えっろ~い事をものすっご~く考えていたってバレバレだったって事」
「ウィルオウィスプは感情が逆流するから、最初怖いと思っちゃって思わず悲鳴をあげちゃった」
とりあえず、物理的には危険はないそうなので一安心だ。
「それよりあんた、あの色であの大きさって、何を考えていたのかとっくりと聞かせてもらうわよ!」
今の俺の感情は恐怖一色だった。
Gかと思っていたのは『ウィルオウィスプ』でした。
精神感応だとすると巨大なピンクでハートの形の意味するところとは…
次回更新は本日(5/3)20:20になります。
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