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終話
嘘からはじまったお祭りは、その役目を終えて、普通の楽しいお祭りになった。夕方の定期船で帰る記者の人を見送ってしまうと、みんなは着ぐるみを脱いでいたけれど、ぼくはジュラの双子の黒宇宙人のまま、松っちゃん先生が作曲した『宇宙人音頭』を踊った。
お祭りが終わった帰り道。海に沈んでゆく夕陽を見ながら、ジュラが空に向かって字を書いた。
『ぼく、今日のこと、きっと一生忘れない』
それはぼくも同じだ。もうじきジュラのお父さんが宇宙船の部品を持って戻って来る。そしたらきっと、なんでも修理しちゃう爺ちゃんが、宇宙船を修理する。そしてジュラたちは、自分の星へと帰ってしまう。
でもぼくは忘れない。水色の空を見あげる時、オレンジ色の夕日を眺める時、きっとジュラの目を思い出す。
海に行くたびに、ジュラと過ごした夏休みを思い出す。
ぼくらは、黒と白の双子宇宙人になって、新聞記者に立ち向かった相棒だ。
水色の大きな目を、嬉しそうにオレンジ色に変える、嘘のつけないぼくの友だち。
たとえ遠く宇宙を隔てても、たとえ二度と逢えなくなっても。
ジュラ。ぼくは、キミをずっと忘れない。
おしまい




