第63話!悪は死ね
カズシの戦闘はつまらないっすね。書いてて思う。何でも出来すぎるってのはひどいね。
一応苦戦できるであろう敵はいる。てか、殺せる敵も出てくるからお待ちを。
では、お楽しみ頂けると幸いです。
あの後ルドとレイアに付き合ってその日は終わった。
なぜ愛称なのかというと、ルドには師事、レイアには魔法に関する色々を教えた結果、こんなにしてもらったのに固すぎる! と言われて愛称になった。
ルドとの模擬戦は王族専用の訓練場なる場所で木製の武器で行うことになった。魔物の氾濫を止めるだけあって、ミアやリルヒ、前に戦ったAランク冒険者各員よりも強かったけど、アーサーやガウェインよりも弱かったね。それでも、
「まだまだ!!」
「もう一本!」
「次はこれだ!」
などと、どんだけ吹っ飛ばされても、打ちのめされても続けてくれたので、面白くなって色々教えてあげた。と言っても、王様とかがやってはいけないであろう、卑怯でズルいとにかく生き残る為の術だけどね。
「いやー。参った参った。アーサー君やガウェイン君と打ち合った時よりもぼこぼこにされたよ」
なんてことも言ってきたので、まだまだ強くなれるだろうね。時間もエルフの先祖返りだから長いだろうし。
その後はレイアの研究室で過ごした。
お題は『複数人数による魔法陣を使用しない複合魔法の安定化』とかいうのを考えた。複合魔法は息があった人とじゃないと、魔法同士が変に干渉して逆に弱体化してしまうらしい。間違ってもひとりで行うものじゃないらしい。詠唱魔法が主流だしね。
魔法陣なら魔力消費が増えるけど、詠唱の大部分は書き込まれているから干渉がほとんど起こらないらしいのよ。でも、魔法陣(直径5mの円の中に大量の文字が書き込まれた様なもの)は大きいから持ち運べない。
もし大氾濫が起きた時に強力な魔法使いが用意出来なかった時の為に、複合魔法を多人数で発動できるようにしたいけど、今は魔法陣が必要。それをどうにかしたいらしい。
あと一般的な大氾濫の対処法は、発生した場所の近くに村があった場合その場所を一時放棄。極力そういう場所に被害が出ないように広範囲魔法で攻撃してから、近接職が対処するというありふれた方法のようだ。
といっても、魔法陣のことなんて知らない私が言えることは、無詠唱でイメージを合わせることによって、複合魔法が発動できることだけ。クロと中二感溢れる合体(複合)コンビネーションミラクル魔法というのを編み出す時にやったし。
無詠唱というか、イメージで詠唱の大半を補うことが出来、イメージを合わせるにはその魔法を何度も見せればいいだけ。そんなことを長ったらしく教えてあげたら、レイアは半狂乱しながら踊るように何かを書き込み続けた。
そんなことをして帰ってきて、ルキナといちゃついたり、周りが乱入してきたりなどして数日を過ごした日の昼。
『もう少しでルシファーの幹部会議が始まるけど、どうするか決めたの?』
『いらない奴は開発した魔法で自業自得を味わって貰って殺して、残ったメンバーでスイーツ侵略をする』
『物騒なのかスイーツなのかどちらかにして欲しいな』
『そんなことを言っているなら、手伝ってくれませんかね?』
『嫌です。私はスイーツは食べる専門なので』
今俺は人間(亜人や獣人含む)にスイーツが嫌いな奴なんていない! という方針を掲げるつもりなので、ルシファー構成員で帝都にいる百人ちょっとの分のスイーツを作っている。
辛い。いつもは魔法で並行して作業をしてしまうから、すぐに終わるのだけど、録画機能のついた魔道具と映写機のような魔道具をスラリンが作ってくれたので、丁寧にひとつひとつ作っている。
もちろんこの映像を見ればレシピだけじゃわからない部分を補うために録画してる。
『あー、なんでこんなことをしているんだろう。しかも、これの大半を食べるのが、むさくて、裏のことばかりやっている男共だよ? テンションあがんね』
『はいはい、頑張れ頑張れ』
数十分して出来上がったので、後はファベログにお願いしておく。後片付けはやるほど時間が残ってなかった。
「ということでよろしくね」
「わかりました」
「あと、ライには上げちゃダメだよ?」
「わ、わかっております」
ファベログはライの事を孫のように可愛がっているから、欲しいって言ったらあげちゃうかもしれないから、一言言っておいた。
『おい、ネイム聞こえているか?』
『……これで聞こえるのかな? 聞こえてますよー』
スーマに侵攻してきたルシファーの幹部で、俺に堕とされた猫獣人であるネイムに念話で話しかける。
『比較的まともなダークエルフのラーラと人間のニーア、人間のアルベルにライオン獣人のフォルフには、俺が出現することを教えておいてあげたんだよな?』
正直殺す奴にバレても俺ならなんとかなるし、ネイムが殺されそうになったら、しっかり守るので問題ないのだけどね。
『私含む三人娘は大丈夫です。アルベルは自分の目で見てから考える。フォルフは戦ってみて考えるそうです』
アルベルが頭がいい方で、フォルフが腕っ節が強いほうだっけな?
『フォルフはわかりやすい見た目だったよな?』
『はい、たてがみがあるのでわかると思いますよ』
『なら問題ない。ミラの方にも情報が行っているから、後は行くだけだな。全員が揃ったら教えてくれ』
『わっかりました!』
数十分して連絡が来た。
『皆さんが来ましたので、いつでも大丈夫ですよ』
『今行く』
全ての幹部が集まったようだ。ネイムのいる場所では、円卓を囲むように人が座っているな。真ん中に飛ぶか。剣を抜いて転移。
「はーい、みなさん初めましての方は初めまして。カズシです!」
俺が現れた瞬間、如何にも悪党って感じの黒ずくめの服装の奴がナイフを投げてきた。しかも、濡れているから毒でも付いてんのかな? 飛んできたナイフの持ち手のところを持って、
「お返ししますよっと」
投げ返したら相手もキャッチしてくれた。キャッチボール……キャッチナイフだね。
転移で飛んだ場所は地上に屋敷があって、その土地と庭いっぱいに地下室を作ったようだ。柱がないけど、魔法ってやっぱり便利だね。内装は貴族がしそうな成金な内装で、シャンデリアの光が眩しい。
「てめえ何者だ」
これを聞いてきたのは貴族然とした服装をしている男。
『今聞いてきた奴とナイフ投げの奴が犯罪を特に犯していて、今の組織体系以外では無理だろう人です』
なるほどね。
「だから、カズシって言ったじゃないですか。貴方達はこの都に入ってきたSランク冒険者の動向も調べないんですか?」
そういうと、ライオンの様な鬣をした男。フォルフって奴かな? が声をかけてきた。
「兄ちゃんはAランクの馬鹿どもを叩き潰して、悪徳ギルド長を潰した奴か! 俺は見てたぞ!」
屈託のない笑顔で行ってきたけど、この人はガンス並に強そうだな。裏組織なんて常にその行動をしているわけではないだろうから、普段は冒険者でもやってんのかな?
「ああ、その冒険者が俺だな。後さっきからナイフなんて投げないでください。俺は喋ってるんです。それにミスリル程度の金属で俺は傷つかないし、その程度の劇薬じゃ飲んでも効かねえから」
ナイフ投げ野郎は喋っている時も常に投げてきていてうざい。侵入者だからしょうがないんだけどさ。
「貴方の目的は何ですか? 金ならいくらでも払いますよ? その代わり」
「いや、別に金には困ってねえし。てか、お前如きが俺の値段を決めてんじゃねえよ」
貴族然としている青年は頬をピクピクさせてるし。煽り耐性低すぎ。
「それなら君は何のようでここに来たんだい?」
「俺の本拠地ってスーマ何ですけど、お宅の構成員が家の仲間の嫁が出た孤児院を燃やしてハメようとしたんだよ。だから、スーマに入ってきていたルシファーを俺の物にして、ついでにルシファー自体を俺の物にするために来たんだZE」
「死ね!」
ナイフ野郎が6本の持ち手がないナイフを投げた……ネイムへと。すげえ! けどやらせねえよ?
「危ないナイフは仕舞っちゃおうね!」
ネイムの前に出て、アイテムボックスの肥やしになってもらった。
「それで事前調査及びネイムの情報によるとミラ、ラーラ、ニーア、アルベル、フォルフは救いようがある悪だったけど、ナイフ君、貴族っぽい君、ビッチっぽい女、なんか偉そうにしているジジイ。この四人はとりあえず死んでもらうことにしたんだよね」
それを言いながら、名前を言った人とミラを部屋の端に転移させた。ナイフ投げ野郎は大きなナイフを2本持ち、貴族っぽい男は大声を出して、部屋の外から部下を5人ほど呼び俺を囲ませ、ビッチも同様に男を5人呼び出す。トップであろうジジイは自分で弓を持ち出した。
「ふふふ、貴女はなかなか使える男みたいですけど、私達に逆らったのが運の尽きね。そっちにいる女三人も私の玩具として信者に恵んであげることにするわ」
「もし生き残ったら、君の事は奴隷にしてこき使ってあげるよ」
「死ね死ね死ね死ね!!」
「私は事務はさっぱりだけど、これでも弓はSランクの実力はあるんだよ。素行がちょっと悪すぎて、手配書を書かれてしまったけどね」
女はケバイ。貴族はきもい、多分ホモ。ナイフは絶対殺すマンになった。頭首は聞いてたキャラと違うけど、事務がからっきしだからミラに委任してたんだな。
「部下はそれだけでいいの? ここはどこか知らないけど、ギルドの半分位の大きさがあるんだから、もっと呼んでもいいぜ? てか、呼ばないとみんな死んじまうぜ?」
「お前を殺す!」
「待ちたまえ。確かに相手はSランクなら全員呼んだほうがいいだろうね……ニャートちゃんは8割くらいの信者を呼んでくれないか? 僕もそのくらいの傭兵を呼ぶから」
ケバ女はニャートって言うのか。殺す相手のことなんて覚えられねえ。
「うるさいわね。もう呼んだわよ」
貴族とケバ女の部下は合計で80人。それにジジイとナイフで82人の戦闘員か。結構いるんだね過激派。なんか色々語ったけど、勝負は一瞬だしな……つまらん。
「これより、相手の思想も願いも希望も絶望も愛も憎しみも全て関係なく、ただ殺すので家族がいるから殺さないでくれってやつは俺が動き始めたら、武器を捨てて降参するんだぞ?」
「死ね!」
「行きなさい!」
「殺したやつは御褒美よ」
「……」
『スラリン? 記憶は読めたかい? 結構時間を稼いだけど』
『……読めたよ。家族がいて、なおかつその人を愛し、愛されている。もしくは子供がいて、愛し愛されている人は保護すればいいんだよね?』
『ああ、そういう人は家族を養うために殺しをしているって人だと思いたいから』
『それ以外は?』
『死ね』
周りが武器を捨てないから捨てられないって人で、愛を知っている奴なら改心してくれるだろう。
最初に来たのはナイフマン。低い態勢から一気に俺を切り上げてきた。
「死ね!」
『無属性魔法【身体強化】【身体強化】【身体強化】【消音】風魔法【俊敏上昇】火魔法【腕力上昇】土魔法【耐久上昇】精神魔法【物理ダメージ→精神ダメージ変換】結界魔法【物理結界】月の権能発動【月の力は我がちから】』
精神魔法の奴は世界のシステム的に物理的なダメージを精神負荷に変換してくれるという魔法。多分、魔法がもっと発展したらこの精神ダメージ変換で結界を張って、決闘などが出来る様にするための魔法だと思う。
物理結界はこの部屋から誰も出れないようにする為に張った。権能は月の動いている力を少しだけ(星レベルで)借りる力。
「お前こそ死ね」
相手の切り上げごと、相手の体をぶった切る。普通なら今の力なら、相手は弾け飛んでザクロを地面にぶつけた様な感じになるだろうが、精神変換で体へのダメージはなし。
「ナイフが一撃!?」
貴族はこいつのことを言っているのか? 名前がナイフ……コードネームとかそんなんかな? ナイフが一撃で倒されたのに動揺したのか、相手の動きが鈍くなった瞬間に一気に詰め寄り、
「降参しない限り、死ぬほど痛いぞ〜」
ばさばさ切っていく。ジジイが火の矢とか、光の矢とか面白いのを打ってくるが、全てを一刀の元に消し飛ばしている。
ちなみにライとクロはこういう時は置いてきている。フウは心配だからってついてきている。クロがいれば反応が面白かったんだけどな。
貴族もケバ女も切っていき、
「糞が!」
ジジイが何本も番えて、保護した人の方に打った。だるい。
「【転移】【転移】【転移】」
何回か転移をして、全ての矢を落とした。
「なんで開かないんだよ!」
出口に向かったようだが、結界があるんで。
「お疲れさん」
一気に近づいて、弓矢ごと叩き切る。
お疲れ様でした。
式典編なのに話の話数が無駄に多いだって? プロットは既にミアが出た時点で崩壊しているので、実質問題ない。
次回、式典かな?




