第52話! 観光
なんでだよ! なんで観光デートしてるのに、キャラのフラグを建ててしまったんだよ!
いや、必要なのよ? 次回はどうしましょう。個別で少し話してから話を進めようかな?
では、お楽しみいただけると幸いです。
色々可哀想な方法で断罪されたブルースギルド長とガンスを置いて、部屋を出た。
「お前ら」
三人がそそくさと行こうとしているので、呼び止める。
「もう迷惑かけるなよ。さっきのが最後の慈悲だからな? 今金がなくて大変とかいうやつはいるなら、やるけど大丈夫か?」
アフターサービスも受け付けています。
「大丈夫です!」
「ジジイに今回はたらふく貰ったんで」
「問題ない」
「なら、いいや。お前らって妻子持ち?」
剣士に聞いてみた。
「三人ともそうです……あ、あの」
「何もしないし、なんも言わねえよ。このケーキは少ししたら、店が出ると思うから妻や子供と一緒に食べな。歯磨きはしっかりさせるんだぞ? 歯を痛めるから」
と言って、バケットを3つ取り出しあげた。スティックケーキが入ってるやつ。
「これがケーキですか?」
「全然違うんですね」
「美味だ」
「家族で食えよ? じゃあな」
「「「あざっした」」」
野球部か! まあ、これでケーキの噂も広まるだろう。あとはギルド員にでも、後ほど差し入れすればしてから店を開けば、繁盛間違いなし。そんな甘くないんだろうな。
降りて皆の所に行ってみると、ケーキをあげたお下げちゃんと話していた。
「お待たせ」
「お疲れ様です」
「お疲れ。どうなったの?」
「ガンスが更に忙しくなって、ここのギルドが馬鹿みたいな忙しくなる」
「潰したの?」
頷くと何故か苦笑いをされた……何故だ?
「まあ、とりあえず観光行こうぜ。2人と話しているから、来てね」
そう声をかけ、そそくさと離れる。ケーキはあまりストックないから、そんな目で見られてもあげられません。
「アーサーにガウェイン。面白かったか?」
フランならアハハハとかいって笑ってただろう。ジジイのせいで死にかけたようなもんだし。
「やべえ人を敵にするとこだったと、思ってましたよ。あんなの力じゃどうしようもないじゃないですか」
「あのカズシさん? 私達に貸してくれた寝室などにはありませんよね?」
『どうなのスラリン?』
『この人達は身内判定なので、個室では監視してない』
個室じゃないところでなら、監視してるのかよ。
「監視してないみたいだよ」
「よかったです」
お盛んだったんだね。
「カズシ様、お待たせしました」
みんな集まったみたいだから、行くか。
「ふたりは一緒に行くか?」
「二人でデートを楽しみたいので、遠慮します」
「わかった。じゃあまた」
「ええ、また」
円卓夫婦はギルドから出ていった。
「お下げちゃんと言っていた方々が、カズシ様にお礼をしたいとのことなので、依頼までに暇な時間があったら、来てほしいと伝言をされました」
お礼なんていいのに。カズシに貰ったお菓子が美味しかったって広めてくれるだけで。
「わかった。俺は帝都のことは、この国の首都ってくらいしか知らないから、どこを見た方がいいかわからん。だから、エスコートしてくれ」
わからないなら、わかる人に聞くのが一番。エスコートしてくれってのは少しダサかったな。
「私とホムラは何度も来たことがあるから、案内するわ」
「私は商都で依頼を受けていたので、主様のご期待には答えることができません」
「いや、別にわかればいいんだよ。わからん人はわかる人に聞けばいいんだから」
「まずは、神聖国の首都並に荘厳な教会と言われている、ブルース帝都ルー教会に行きましょう」
「おう」
まず来たのは、都の中心部にある、ルー教会だ。白亜の建物で、屋根に十字に丸のようなマークの模様の置物が置いてある。あれが十字架みたいな奴なのかな?
大きな柱に、開け放たれている入口、入ると側面はステンドグラス……薄いとても薄い、ミスリルでできた板をはめ込んでいるようだ。確かにあれは製法によって色が七変化するけど、それでステンドグラスか……やりたくないな。
内装はまんま日本の教会だな。照明が光魔法によって掲げられていることや空間が浄化されていて、魔物が辛そうだとかを除けば。
「お祈りですか? 観光ですか?」
金髪巨乳の神官さんが声を掛けてきた。
『その人に手を出しちゃダメよ! その人は私に処女性を捧げているんだから!』
ここは教会で、しかも強い信仰心が集まる場だからか、ルナが話しかけてきた。
『うるせえ。それは振りか? 俺とスラリンを除けばまともな回復職がいない、俺達パーティーへの振りか?』
『そんなことないから、本当にやめて! 信仰的にその子には手を出さないで』
『お前は俺をなんだと思ってるんだ?』
『拷問に気持ちよさを多大に味わわせて、依存させる極悪人』
『後で覚えてろよ?』
『え? ちょっとまっ』
無理やり繋げられていたつながりを切った。
「あの、貴方様は何者ですか?」
「え?」
いきなり何を言い出してるんだ? この神官金髪ボインは?
「カズシカズシ」
「はいはい、なんですか?」
「今ルナ様と話してたでしょ? 上から光が差し込んでたわよ」
は? そんな演出あいつはつけたの?
「私が何者かですか……貴方はルー様のお声を聞いたことはありますか?」
「いえ、私如きが滅相もない」
「ルー様が貴方はいい子だから、面倒見てあげてと言っていました。寄付って出来ましたよね?」
「ルー様のお声が聞こえるんですか!? オホン……こちらです」
神を何故信仰するのかわからんから、なんでこんなに積極的に神を崇められるのかわからん。適当にミア100人分くらいを寄付しておいた。
「こ、こんなに!? あの……お名前をお聞きしても?」
「俺はSランク冒険者のカズシです」
「貴方がカズシ様なんですか!?」
は? なんで俺の名前が…………元教祖の仕業か?
「貴方様がレスタル様をお救いになり、悪略非道を尽くしてきたブルース冒険者ギルド長を失脚させた方なんですね!」
後半の情報が早くねえか? 確か遠距離通話をする、馬鹿高い魔道具があるらしいから、それで各施設に伝えたんだろうな。
「ちなみにあなたは?」
「あ、はい! 私はシルフィと申します」
「シルフィさん」
「シルフィと呼び捨てにして貰えますか?」
なんか、後ろの我が仲間達がまーた引っ掛けたよとか言ってるんだが、別に積極的に口説いているわけではないのだがな。
「シルフィ、貴方のことはルー様がしっかり見ているようですので、頑張ってください。頑張ったら、ご褒美をあげますので」
おい、ルナの馬鹿。なんで俺の後から後光が差しているんだよ。そういう演出嫌いじゃないけど、今の場面ではやめろ。
『ばーか、無理ー』
『お仕置き確定』
『ブチン』
「はい! 御褒美が貰えるように、精一杯頑張ります!」
「おう、皆は教会見れたか?」
後ろを見てみると、怒っているのが1人、流石です! 的な目で見てるの2人、あらあらって感じなのが1人って感じか。吸血鬼は怒りやすい。
「皆さんもう色々と大丈夫みたいですよ」
「じゃあ、俺達は行きますね」
「はい、またお越しください」
この後は、武器の博物館に行ったり、宝石店でミアには目と一緒な青の宝石の指輪、リルヒには金色な宝石の首飾り、フィーネには緑の宝石の耳飾り、ホムラには紅の宝石の指輪、神2人に青とピンクの指輪を一つずつに、透明なダイヤみたいな指輪を2つ、兎メイドに白に赤の宝石の髪飾りを2つ、ルキナに黄色の宝石の首飾りを買った。
いくら金があるからって、これはでかいな。稼ごう。夜が近づいてきたので、ギルドに戻ると、
「やあ、君達を待ってたよ!」
と疲れているはずなのに、とても清々しい笑顔をしたガンスに連れられ、この帝都一のホテルまで連れてきてもらい、部屋に向かった。
お疲れ様でした。
ダイヤみたいな指輪は誰に向けてだろうね。おかしいなーいないんだけどなー
阿修羅……神すら凌駕する存在だからね。
次回、観光……




