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女神と夫婦になるために  作者: たつ
4章 暗躍せし勇者
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第51話! 証拠

まーた嘘吐きました! すんませんした!


まーた観光まで行けませんでした! でも、仕方なかったんや! こう、ビビ! とこの話の流れが寝る前に出来たから、しょうがなかったんや!


次回こそは、本当に次回こそは観光だから。もう何の問題もなく、観光できるから!


あと割と話はがばってます。


では、お楽しみ頂けたら幸いです。

 ぶっ飛んだ三人の体にボックスから出した紐(ミスリル糸に重力魔法【軽量化】を施した奴)を括りつけ、ギルド長と共に歩き出す。


『円卓夫婦は至急ギルドに来い。面白いものが見れるぞ』


 バスの中ではずっといちゃいちゃしていたので、個室を与えてたら、ほとんど出てこなかった夫婦をギルドに呼び出した。


「皆はここで待っててね。てきおっと」


 後ろを向いて仲間に話していたら、周りから周囲の人集りから女の子が押されたような感じで出てきた。


「え? あ、すすみません!」


 お下げの子が謝ってきたけど、別にそんなの怖がらなくてもいいと思うんだよね。押された方を見ると、女の子の集団がいて、慌てているのでそこから来たのだろう……よし。


「そんなに慌てなくていいよ。君が俺に危害を加えなければ何もしないから」


「は、はい! 失礼します」


「ちょっと待った!」


 逃げるように去ろうとしたお下げちゃんの腕をつかんで、止める。


「無駄に怖がらせちゃったみたいだね。ごめんね? お詫びと言ってはなんだけど、これをあげるよ」


 ボックスから出した、スティックケーキをたくさん載せた皿を出した。そのひとつを出して


「はい、あーん」


「え、は? えっと! は、はい。あーん……美味しい! なにこれ!」


 喜んでくれたみたいでよかった。怖い印象だけ残すのは良くないからね。


「これを皿ごとあげるから、仲間のみんなと食べな。はい、残りあーん」


「あーん……美味しいです。ありがとうございます」


「おう、じゃあね」


 キャッキャ言って、皿を持ってグループの方に戻っていった。


「カズシはスティックチーズケーキのストックあるのではないかね? あー、これから大変だから、甘いものが食べたいなー」


「あ、はい」


 しっかりガンスに献上した。


「みんなはここで適当に待ってて。さっきの子達といろいろ話してるのもいいかもね」


「わかりました! 行ってきます」


「主様のご命令なら!」


 ふたりの信者が速攻でそのグループにお菓子を持ちながら、入っていった。


「私とホムラであの子達を見てるから安心しなさい」


「旦那様の留守を守るのも務めですので。まあ、あれだけ脅したのですから、今はちょっかいはきませんよ。ナンパだって来ないでしょうし」


「おう、リルヒとホムラ頼むな」


 男三人を引きずりながら、ここのギルド長に取り次ぎをしてもらい、ギルド員二人に連れられてギルド長室にきた。


 座っていたのは白髪に白ひげモフモフのジジイだった。知ってた。


「やあ、遠いところからわざわざ済まないね。なにか下がうるさかったようだが、どうしたんだい?」


「ご無沙汰しています。ブルース冒険者ギルド長、アーケロイさん。下でなぜうるさかったか、ご存知ないとおっしゃいますか?」


 光魔法【液晶】でこちらを見ていたのはバレバレなのにね。あと三人はドアの前でのびている。まだ入れてない。ギルド員は何かを言おうとしているが、俺が睨んでいるので、小さくなっている。


「私はここにいたからね。わからないんだよ」


「本当にわからないんだな?」


「君が新しいSランク冒険者か。私はここのギルド長なんだぞ? これだから冒険者は……礼儀がなってなくて嫌になる」


「本当にそんなことを言っていいんですね?」


「は? 当たり前だろう。冒険者なんて私の貴族と繋がるための手段の一つだよ。仕事をしっかりしていれば、下ろされることもないのだしね」


 皆さんもわかってると思いますが、光魔法【液晶】を今使っています。中継してます。


「ハハハ。愉快だ。そんな貴方に聞いて欲しい物があるんですよ」


 と言ってボックスから取り出したのは、スマホに小さいスラリンがスピーカーの中に入り込んでいる物。


「なんだねこれは?」


「これはですね。発した音を記録して、記録した音を後で再生させる魔道具です」


 適当にスマホを起動して、それっぽい操作をして、スラリンに指示する。


『タイミング合わせて、魔法【再生】を分体に発動させてね』


『ん』


 このジジイが俺に対して、企てていたことをただ聞いただけな訳がないよな! 魔法はイメージすればなんでもできる。錬金術の金錬成とかは流石に出来ないらしいけどね。でも、魔法【録音】、魔法【再生】はできた。


 ガンスがとってもニヤニヤしてるわ。わかってるんだろうね。


「再生開始」


[ザザザ……らの仕事は近日中にスーマのギルドから来る、カズシというSランクなりたての奴に、私達のギルドのルールを叩き込んでほしいのだよ]


[仮にもSランクになった相手に私達Aランク三人じゃ厳しいのでは?]


[いや、そのカズシという奴はガンスがSランクに押し上げるために、功績をこいつに集中させた駒だろう。だから、そんなに強くないはずだ。君達冒険者狩り専門パーティーなら余裕だろう]


[ちなみにその功績とは?]


[それがな、魔法も剣も扱える魔法剣士で、加入数日でオークキング変異種からなる大氾濫規模の群れをほぼ単独撃破、神官でもないのに、リッチハウスで有名なあの屋敷を手に入れ、スーマに襲ってきたゴブリンの大氾濫を一人で撃破し、街よりも大きい火魔法を操るらしい]


[ギャハハハハ。それはやべえ! 御伽噺の英雄様でさえ、そんなに馬鹿げた功績を連続で叩きだしてねえぞ!]


[なんだ? 神が遣わした使者様だとでも言うのか?]


[城壁のガンスも権力を貪る奴に堕ちたか]


[さらに、あの孤高の炎狐であるホムラを倒し、ホムラからSランク昇進推薦届けに、防聖剣のアーサーと攻聖剣のガウェインからSランク昇進推薦届けが来ている。ガンスが出させたんだろうな。どんだけ必死なのやら]


[円卓が自ら推薦を出したことなんて一度もねえのにな]


[こんだけの功績に推薦があるなんて、普通じゃねえな。絶対に裏でガンスが金を回して色々やったんだろう]


[そうだ。こんな神輿に王族の警護なんてさせたら、大変なことになる。だから、君達に彼を当分動けないようにして欲しいのだよ]


[了解した]


[でも、少し待ってくれ。この功績が全部こいつのじゃないとしても、一部は本当かもしれん。そうしたら、俺達がボコられるかもしれないことを考慮すべきだ]


[その時は、不当に彼が君達を傷つけたとして、このギルドで雑用をさせればいいだろう]


[それならまあいいか……ザザザ]


「さーて、このことはどうしましょうかね?」


 ギルド員のふたりは顔真っ青にして、こちらをチラチラ見ているよ。かわいそうに。ザザザという音は演出。


「まて、そんなことを言った覚えはないぞ! おおかた貴様らが仕込んだのだろう!」


 で、ジジイは顔真っ赤にして、反論してきてるよ。証拠の証拠がないことを騒ぐとか、頭脳は大人で体は子供な名探偵だったら、EDが流れる数分前くらいだぞ?


「そういうと思って、ここに契約魔法書を用意しました。さらに…………この襲ってきた三人を用意しておきました。おい、起きろ……起きろって言ってんだよ」


 部屋の外に放置していた冒険者三人を連れてきて、雷魔法【ショック】を手のひらで発動して起こした。


「ヒィ!」


「なんだ!」


「やめろ!」


「うっせえな。次勝手に黙ったら、貴様らのミスリルの武器と同じ末路を追わせるぞ?」


 なんて脅したら、素直に黙った。あー、早く皆で観光いきてー。なんでまだここにいるんだろう。本当はもう観光してるはずなのにな。


「おい、貴様ら「てめえもうるせえよ、髭ジジイ」……何だと!」


「お前らにも聞かせてやる」


 と言って、さっき流した奴をもう一度流すと、三人は目に見てわかるくらい、体調が悪そうにし始めた。


「で、この髭ジジイがこんなの偽装だ! 仕組んだな! とか騒ぐから、契約魔法書で潔白を証明してもらおうと思ったわけよ」


『君達がしっかり真実を言えば、家族に報復をすることはない。安心してくれ』


 三人に喋りながら、念話を話しておいた。脅したけど、これは円滑に進めるためだけに脅した。別に本当に偽装したわけじゃない。できるけど。


 ギルド員ふたりが第三者となり、契約魔法書を発動。


「この魔道具から流れた会話が真実か否かを三人は述べなければならない。その述べた言葉が本当の真実と異なる場合は、耐えられない激痛が走り、下手したら死につながるだろう。そして、この魔道具から流れたことが真実だった場合でも、三名はSランク冒険者カズシによって罰せられることはない。これでいいですね」


「それでいい。この三人は馬鹿してたみたいだけど、俺は被害にあってないからな」


「それでお願いします」


「それは真実です! 早く終わらせよう」


「うむ」


 契約魔法書が四人の体に入っていった。


「この魔道具から流れてきた、Sランク冒険者カズシ襲撃命令は事実ですか?」


「「「はい」」」


「激痛は流れていないみたいですね。これによりSランク冒険者カズシに対する、襲撃命令をアーケロイギルド長が命令したことは真実であり、三名は罰せられることはない」


契約魔法書の激痛を我慢すればいいんじゃないかと思うかもしれないが、これの激痛は精神的に肉体的にぐじゃぐじゃになるような痛みだったため、我慢は無理。


「さてさてさて、Sランク冒険者を対象とした襲撃命令なんて出しちゃって、アーケロイ元ギルド長さんはどうなるんでしょうね?」


「アーケロイ。君は監獄行きだろうな。しかも重犯罪者行きの方。私が他ギルド及び王家に対して、今のことを報告しておくから、ギルド員2人以外は立ち去りたまえ。あとカズシ」


「なんだ?」


「俺とこのふたりの指示がないと外れない、拘束魔法かなんかを発動してくれないか?」


『解いて欲しい時に念話するから、解けないやつを頼む』


 喋りながら、念話を使ってお願いしてきた。そのくらいお安い御用。


「光魔法【フラッシュバインド】」


 闇魔法【闇】で拘束したのと同じで、触れる光で拘束した。俺が正義側だから、光の方がいいかなって。


『裏切り者には激痛を』


『演出だからしょうがないでしょ』


「じゃ、俺は適当に観光してるから……宿は依頼に含まれているんだよな?」


「ああ、王族の警護の依頼だからな。最高級のホテルが用意されているだろう」


「楽しみだ」


 男三人と一緒に部屋を出た。やっと観光ができる。


お疲れ様でした。


次回こそ! 観光!


あと感想でこんなことやんないの? とか言ってくれれば書くのでよろしくお願いします。


次回、第52話! 観光

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