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女神と夫婦になるために  作者: たつ
4章 暗躍せし勇者
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第46話! 出発

DW読んでたら6時過ぎてた。


早く帝都に行きたい。


帝都に行ったらひとりひとりとデート的なのした方がいいのかな?今は書く気がないんだけど


では、お楽しみいただけたら、幸いです。

 子供達が勝手に入っていったその後、食在庫に沢山の食材を入れた。これで当分持つだろ。金も渡したからな。


「なあなあ、にいちゃん! これはどうやって使うの?」


「これはこれを押すと天井から吊るされてるあれが光るんだ」


「ねえねえ、これはなーに?」


 引っ張るな。


「これはこうすると水が出る。外においてある水を貯める場所からここまで、管が通ってて水が流れるんだ」


「おお!」


 痛い。俺の体に登るな!


「髪を引っ張るな」


「ああ! お菓子だ!」


「おい待て……待て! お前らは順番に並べ。そのお菓子を俺に渡してくれ……そう。順番にお菓子を渡していくから貰ったら、列から離れてな……いや、その前にそこで手を洗って、吊るしてある布で拭いてから並べ。二度並んでもわかるからな? ズルはダメだし、みんなの分あるから慌てるな。だから、俺から降りろ!」



 なんてやり取りもあった。


 子供たちは我が嫁たちに任せて、老夫婦のところまで来た。


「いやはや、何から何までありがとうございます」


「俺がやりたかったから、やっただけだ。俺は身内には優しいことで有名だからな」


「そうみたいですね。カズシさんは冒険者達から怖がられてもいるので、どんな方かと思ったら、優しい方で良かったです」


 俺が怖がられている? 何でだ?


『問題です。今までカズシが冒険者ギルドで行った事を答えろ』


 クイズ形式で教えてくれるのね。


『モヒカンボコった。オークを殲滅した。リッチハウスに暮らす。ゴブリンを殲滅した。ホムラに完封した』


『そんなことをする相手は自分達とは全然交流しないし、いくら友好的なブロンズだとしても、それ以外にも魔物を配下に置いて、どんどん戦力が強くなっている個人。これで怖くないわけがないし、カズシを悪い奴という印象に仕向けるために、無駄に変な噂を流す奴もいるからね』


『そんな奴いるの?』


 なら、対策をしないといけないな。俺の周りが迷惑だ。


『そういう奴らは全部洗脳しているから問題ない』


『洗脳って問題ないの?』


 精神魔法を自由に使えていいな。イメージがいまいちわからないんだよな。相手を頭痛に陥れる精神魔法なら使える。ゲームのイメージをそのまま使った。


『ない』


『ならいいや』


「まあ、私個人は色々とやることがあって、冒険者の方々と交流を持ててませんからね。強すぎるから怖いのでしょう」


「数分で家を建ててしまう魔法を使う奴だしな」


 じじいはもう酒を飲み始めてるよ。確かに食料庫に入れたけどさ。あっ……おばあさんに殴られて没収された。


 雑談を交わし、何かあったら屋敷にいるファベログに言ってくれと言ってから、孤児院を出た。昨日の夜、ギルド長が詳細が決まったって言ってたから行く。




「詳細が決まったんだが、明日には出ないといけないスケジュールになってしまった」


 えらく急だな。何かあったんだろうか?


「式典はまだひと月くらい先じゃねえの?」


「式典はひと月後だな。だが、帝都はその2週間前に入らないといけないらしい」


「ここから帝都まではどのくらいかかるんだ?」


「馬車でだいたい2週間」


 うわ。それはひどい。


『魔力式バスはどのくらいの速度が出るの? 馬車の何倍?』


『数倍は出せる。普通に走るだけなら、最高時速は今のところ時速80kmくらいだから。魔法を併用するシステムはまだ未完成』


 転移と飛行ばっかじゃ味気ないからな。でも、馬車は嫌だ。


『この前、試乗の時にちらっと見えたんだけど、床は柔らかそうだったな』


『椅子もあるけど、床は固めのクッション生地にしてあるから、そこにも座れるようにした。色々試してる』


『楽しんでる?』


『チョー楽しんでる』


『なら、頼んだ』


 帝都についたら、俺も働かされるだろう。でも、俺にもやりたいことがあるからな。


「俺の家の移動手段なら半分まで縮められるぞ」


「おお、なら来週」


「でも、明日行こう。俺にもやらないといけないことがあるからな」


 すごい残念そうに見てくるな。男がやっても意味はない。


「そうなのか、ならしょうがないな」


「それでなんでそんなにハードスケジュールなんだ?」


「俺ってさ、ギルド長の中でも若いのよ」


 ガンスはまだ50前半くらいで、レベルもあるから若々しい。ああ、そういうことね。


「もしかして若者だからって舐められてるの?」


「歳だけ食った頭の硬いアホ共だからしょうがない。帝都のギルド長はその老害だから、俺への指示をギリギリまでしてなかったんだろう」


 やっぱりそういう奴らって、どこの世界にもいるんだな。


「だいたい理解した。ギルド長は見た感じ人望もあるから、妬ましく思ってんだろうな。後ファベログがこの街の裏組織を壊滅させて、危なくない奴らを束ねたから」


 俺がその情報をなんとなしに伝えたら、肩を思いっきりつかまれて、ぐわんぐわんと動かされる。


「それは本当なのか! 本当なんだな!!」


「肩やめろ。ファベログがそう報告してくれた」


「数日前に裏組織の一覧表、それと何が潰れて何が統合されたのかという表と月組という組織が統括するという峯が各ギルドに届いたんだ」


「へー」


「帝都や商都ほどじゃないが、ここも割と裏の奴らがうるさかったから、頭を悩ませていたんだ! でも、だからこそ、そういうことやるなら、俺個人に言ってからしてくれ」


 やっと離してくれた。服が伸びちゃうだろうが。


「なぜ故」


「お前の仲間はなぜかみんな、事務的な処理を俺に丸投げしてくるんだ! 今回の組織統括事件も俺が処理することになったんだよ」


「ギルド長が有能だったからじゃないのか?」


「その紙に俺を主導にと書いてあったんだよ。ほかもそんな面倒な確認作業をしたくないから、乗っかってきたしよ。お前の仲間なら、俺以外のギルド長と関わりがないから、信用してない。だから、俺を指名したんだな」


 ほかのギルドも見てみたけど、商業ギルドとかは目がギラギラしててやだ。


「みんなに信用されてるんだね! なら、俺が帝都に行ってやることを教えてあげる」


「待ってくれ。この流れはまずい。心の準備を」


「ルシファーを潰す」


「頭痛が痛い。誤用じゃないからな! 誤用だとわかっていても使ってしまうほど、ひどい状態って言いたいんだ。わかるか?」


 俺も頭痛が痛いって言葉よく使うよ。それを誤用だと突っ込んでもらえなかった時は悲しみに包まれるけど。


「知らん」


「…………そういう悪い組織を潰してくれるのはいいんだが、お前が潰そうと思ったきっかけはなんだ?」


「ブロンズがツェリムと結婚した」


「おお、それはめでたいな。ブロンズはゴブリンだが、そこいらのやつよりも甲斐性もあるし、紳士だからな」


「今のブロンズはゴブリンじゃないけどな。進化みたいなのをして、鬼族っていう亜人になった」


 ギルド長がそれを聞いたら崩れ落ちた……気絶してるわ。魔物が亜人になったんだもんな。キャパを超えて、日々の疲れのせいで、意識を遮断したんだろう。回復魔法で意識回復と疲労回復をかけてやろう。


「回復魔法っと。起きた?」


「……俺は気絶したのか……えっとブロンズがなんだって?」


「鬼族っていう亜人になった」


「……詳細は聞かん」


 言わないしな。さすがにチョチョイっとやって進化させたとか言えないし。あとファベログがノーライフキングであることも言っていない。


「で、ツェリムは老夫婦がやってる孤児院出身で、その孤児院を故意に火事にして、金を無理やり借りさせた。払えない利子の分は子供を渡させようとでも思ったんだろうな」


「その組織がルシファーだったってことか。カズシ君ならやりそうなことだな。だが、大組織には必ず貴族が関わっているぞ?」


「貴族は俺の炎狐を見ても戦おうと思うような、強い奴らか? スラリンの精神魔法を受けても平気な奴らか?」


「愚問だったな。だが、貴族でそういうことをやっている奴はあくどい奴らだ。気をつけた方がいい」


 話はまた明日ということで、ギルドを出た。その日のよる飯の時に説明して、ディル、ハサとブロンズツェリム、フラン、ファベログ以外は行くことになった。フランは式典の依頼を受けているけど、王族の護衛じゃないからぎりぎりでもいいとか。


「そういえばホムラ」


「なんですか? 旦那様」


「お前ってSランクなのに王族の護衛につかないんだな」


「ああ、そのことですか。私は火の魔法使いなので、室内で戦闘が起きた場合、色々と焼けちゃいますからね」


 そっか。そりゃそうだよな。しかも、護衛なら近接戦闘が必要だもんな。


「そういえばそうだな。わかった、ありがとう。じゃあお休み」


「旦那様? 今晩は寝かせませんよ?」


 疲れた。


 つぎの日の朝、バスに乗ってスーマの街を出発した。バスが珍しさが人を呼び、発進に1時間かかった。





お疲れ様でした。


見直しはしたけど割と上の空だった気がするから、朝起きたらもう一度読み直す。


道中の話ではないのですが、道中で語ろうと思う。


次回、慈悲はない

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