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女神と夫婦になるために  作者: たつ
3章 狐の嫁入り
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第35話!神聖国到着

書いていて痒くなった。


では、お楽しみいただけると幸いです。

「では、行きますか」


 屋敷を出て思った。


「なあ、お前らってこの街に何で来たの?」


「馬ですが?」


「宿に金払って世話してもらってますよ」


 まあそうだよね。移動のために魔法を使い続けるとか、普通しないよね。


「俺馬持ってない」


「あちゃー。どうします? 買いますか?」


 馬ね。馬は乗ったことあるし乗れるけど、走った方が早いんだよな。でも、こいつらに合わせるなら必要か。


「カズシ」


「なに?」


「私が馬になってあげようか?」


 私が馬になってあげようか? その言葉はそこはかとなくエロくね?


「流石にスラリンを足にしたくないな。スラリンはそこにいることに意味があるんだし」


「わかった」


「スラリンって普通に話せるんすか!」


 二人とも驚いてるわ。いくら変異種でも、口がないから普通には喋らないと思ってたんだろうな。念話的なので話していたし。


「風魔法とか使って喋れるぞ。さっきスラリンが使ってた念話の方が楽みたいだけど」


「凄いんですね」


「カズシカズシ!」


 裾を引っ張って呼んでくる黒い小さい(精霊サイズ)中二病な精霊。


「今度はクロか、なんだ?」


「今のカズシって憑依してても、魔力の消費量よりも回復量の方が多いよね?」


 レベルが50超えてから、回復量を上回ったらしい。知らんけど。後俺のスキルレベルが上がってるはずなのに、いちいち表記しないのは、俺は魔法のスキルレベルがあってもなくても関係ないから。


 剣術は8になった。アーサーガウェインペアと戦って8にしかならないのか。伝説の龍とかと戦えば10になるのかな?


「そうなの? ライの時は見てなかったからわからん」


「うちとも多分憑依できるようになってるから、憑依状態なら勝手に浮くし、それで併走すればいいと思う!」


 そういえば、スラリンと憑依したけど、外見どうなってたんだろう? てか、なんで狐っ娘じゃないライと憑依して、狐獣人みたいな外見になったんだろう?


「なら、やってみるか? スラリンもいい?」


『いいよ』


「やった! じゃあいくよ」


「ちょっと待った!」


 ガウェインのせいで勢いが削がれた。てかなんだよ。


「何街中で憑依しようとしてるんですか!」


 あ、まだ街でてなかった。精霊のことは基本的に秘密なんだっけか。


「すまんすまん。忘れてたわ」


「気をつけてくださいね! 闇姫も気を付けて下さい」


「うちはクロって名前なの! アーサーにもアーサーって名前があるでしょ! 処女盾騎士なんて二つ名で呼ばれるのは嫌でしょ!」


「ちょっと待ってください。なぜそれを貴方が知っているのですか? ガウェインにやにやしない!」


 アーサーは処女盾騎士なんて呼ばれてたのか……今は違うんだろうな。慌てふためく姿を見てにやつくガウェインに、いいストレートが入った。


「うちとスラリンとカズシは街の外で待ってるからきてね」


 クロに引っ張られて街を出る。一般の方々はクロが見えないから、俺が無に引っ張られているみたいに見えているんだろうな。


 門の外で待つことしばしば。


「お待たせしました」


 騎士のような見た目の二人が乗馬していると、とても様に見えるな。ガウェインは右頬についてる拳の跡がうける。


「おう、馬の休憩は考えなくていいぞ。回復魔法で体力を回復させるから」


「そんなことが出来るのですか?」


 アーサーが驚いた顔で聞いてきているけど、逆に体力回復は一般的ではないのか?


「出来るけど、普通は無理なのか?」


「いえ、すみません。体力回復自体の回復魔法はあるのですが、効率が悪すぎて使われないのです。カズシさんなら問題ないのでしょう」


「ふーん……少し進んで人が周りにいない時に、憑依するから」


 普通に馬を走らせている横を自分の足で併走して、人が周りにいないところまで来たので


「クロいくぞ」


「うん」


「「憑依!」」


 黒い光に包まれて、それが終わると……


 左腕が包帯と鎖が巻かれていて、右目が黒い眼帯。眼帯の下は赤い目が淡く光っていて、左目も淡く青く光っていて、こちらは眼帯とかない。上半身は黒基調の青の軍服のようなものに、下も黒基調の青のズボン。黒い革のブーツ。その上から黒に青線が入ったコートを着ているけど、左腕の方は肩らへんで切れている。手袋ももちろん付いていて、指ぬきグローブで青い鉄がついている。黒い髪がさらに黒く、前髪の人房が青で染めてあって、アホ毛がある。


 クロにはアホ毛がが二本あるけど、憑依した俺は1本なのね……………………





 うわああああああああああああああああ。めっちゃ恥ずかしい。やばいって、これはやばいって! 憑依しているクロは『かっこいい』とか『うちのセンスは最高ね』思ってるけど、やばいって! というかライは憑依した時の格好は無意識らしかったけど、これはクロが作り上げた理想だろ!


「カズシさん」


 なんだね、ガウェイン。


「めっちゃくちゃカッコイイじゃないですか!」


「は?」


「なんすかその格好! この国の騎士の格好の真反対でダークでかっけえ!」


 ちなみにこの国の騎士は白基調で赤の服と青の服と黄色の服で鎧もその色に合わせてあるらしい。


「は?」


 ガウェインはすごい興奮して俺の周りを回って見ている。


「とてもいいと思います」


「は?」


 アーサーもガウェインと一緒に回ってる。


『待て待てどういう意味? ねえどういう意味? スラリン! あいつらって「かっけええ(笑)」って感じじゃないよね? 俺でもわかるよ! 「かっけええ(ガチ)」だよ。幼稚園生が遠目から仮面ライダーを生で見た時のような反応だよ? なんで? え?』


『カズシは落ち着いた方がいい。この世界にはオタク文化はない。』


『スーハー、落ち着いた』


『(落ち着くの早いね)カズシの感覚では黒コートに黒い革ズボンに指ぬきはアウトだけど、それは現代の感覚。この世界ではこんな格好も結構いるでしょ?』


『確かに指ぬきグローブは剣持つ時とかに使われるな。コートだって使われる。黒い革の魔物のズボンだってある』


『そうでしょ? あと恥ずかしい抜きにしてかっこいいとも思うでしょ? カズシが絶対に嫌な姿にはならないはずだもの』


『そうなの?』


『そう』


『まあ、かっこいいと思うよ? 包帯と鎖の下から青い炎を漏れ出させたら、スゴイに合うと思うよ? でもね、恥ずかしい』


『知ってた』


 スラリンと話して気持ちを落ち着かせていたら、俺を見るのに満足したのか、ガウェインとアーサーが馬に乗った。


『カズシどうだった? かっこいいよね!』


 見えないけど、魂レベルで繋がっているから分かるよ? 俺は隠しているから伝わらないと思うけど、わかるよ? これは完全に期待して聞いてきている。かっこいいという言葉を待っているね。


『とってもかっこいいと思うよ! 左腕から青黒い炎を出したらめっちゃいいと思うよ』


『おー! やってみてやってみて!』


 火闇複合魔法【蒼黒炎】


 規模を調整して、漏れ出すような感じにしたら、クロがめっちゃ騒いでる。ガウェインもおおお! とか言ってる。アーサーもチラチラ見てる。


『恥ずかしがってるのが馬鹿らしくなってくるわ』


『そういうもん。ちなみにルナ様は日本の価値観も学んでるから、神界で転げ回って笑ってる。いろいろ質問きた』


 糞女神ルナ! あいつの本当の性格はお調子者であることは知ってる。女神みたいな女神じゃないことも知ってるけど、女神の姿でこの世界で接してきた性格のように、女神のようだと思ってたらやっぱり違うのね。地球に来た時の性格が正しいのね。


『これが終わったらお仕置きだな』


『ちょっと待ってください! ごめんなさい。謝るから……ね? 私お嫁さんなんだよ? 酷いことしないよね?』


 電波しんたくがきたけど


『えッ 何だって?』


 そういえば姿に違和感がある。


『あれ? クロ』


『なに?』


『見た目が半透明というか、魔力体じゃないんだけど』


『そういう風に見えるだけで、しっかり魔力体だよ? この方がいろいろ楽でしょ? しかも、うちは器用だから悪意や敵意、殺意のある接触とか、害の及ぼしてしまう接触だけ物理的に触れられないようになってる。うちは闇だからね。そういうのは得意なの!』


 見た目はひどいけど、クソ便利だな。


『あとこの姿でも、スラリンも一緒に憑依してるから、普通に闇以外の魔法も魔法媒体なし負荷なしでも使えるし、闇魔法とか闇魔法複合なら凄い使いやすくなると思うよ。火力はいらないと思ったから、この憑依は利便性を上げておいたの』


 クソ便利だなおい! 常にこの姿でもいいくらいじゃん……見た目……


『ありがとう。クロとスラリン。俺は周りの被害を考えるから、利便性の方がいいね』


「……カズ……カズシさん」


 内側で喋っていたから、外の音が聞こえてなかったわ。


「すまん、クロとかスラリンと話していたから、聞こえてなかったわ」


「あとすみませんが、影のある場所だとカズシさんの姿が殆ど見えないので、見えるようにしてくれませんか?」


 どういうこと? アーサーが俺を見ているようで見ていない。ちょうど今は木の影の下に入ったみたいだ。


『どういうこと?』


『えっとね、影があるところというのは闇があるところ。闇はうちと同義だから、闇の中に溶け出ているように感じるんだと思う。前にカズシと作った、闇と同化するのをデフォルト? で行ってるから、カズシがそれを切ろうと思えばきれると思う』


 至れり尽せりな憑依ですね。


「効果を切ったけど、見える?」


「はい、大丈夫です」


「出発しますか!」


 二人の後ろを滑るように飛んで、ついて行く。デフォルト機能で、飛ぶとコートの端から闇が溢れでているような見た目効果まであった。見た目だけじゃなくて、足跡とかを消しているらしい。


 馬に対して無属性魔法【身体能力上昇】風魔法【俊敏上昇】【風避け】を発動して、早く走らせながら回復魔法で体力を回復させながら、走ったら3日で商都に着いた。


「こんなに早くつくなんて」


「通常はどんくらい?」


「普通はこんな速度で走ったら、馬を使い潰してしまうので、倍くらいかかりますね」


「なるほど」


 スーマから北に3日で商都メネス。商都メネスからルー神聖国の最寄りの街までがこの速度なら半日くらいらしい。


 夕方についたので、商都で一泊して朝に国境まで来た。この間ずっと憑依しっぱなし。クロが憑依できたことが嬉しくて、解除してくれないし、しようとすると捨てられそうな子犬のような雰囲気を醸し出すからできない。


「そういえばさ、Sランク冒険者が簡単に国外に出れるの? 簡単に入国できるの?」


「あっ! そのこと失念してましたね」


「大丈夫ですよ? ルー様が国境の街の教会に神託を出して下さるはずです。それで入れるらしいです」


「そんなこと言ってたっけ?」


 行ってなかった気がする。


「アルミエ様がそういう仕事をさせるから安心してくださいと言ってくださいました」


 アルミエが言ったのなら大丈夫だな。


 国境の門の受付についた。アーサーとガウェインの冒険者カードを見て慌ただしくなり、すぐに通れるとのこと。


「ルー様の御神託があり、アーサー様にガウェイン様、カズシ様がルー神聖国の内部にいるかもしれない、神敵の調査を行うという内容でしたので、すぐに対処しますね」


 とのことなので、色々な手続きをやってもらってルー神聖国に入った。



お疲れ様でした。


今回のカズシの呼び方は少し意識してやった。


ちなみに青のラインとかはスラリンが憑依に介入しているため、青になってます。クロ単体憑依なら金です。


次回、第36話!さぼり


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