第31話!狐、決闘までいかず!
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プロットではね、ミアの次にボツになった槍使いの子、その後にお姉さん系のまとめ役として出てくるはずだったのよ。ホムラは。
おかしいな? なんでこんなキャラになったのだろう。最近は俺ガイルssとタバサssしか読んでないんだけどな。フランがその代わり豪快なキャラになった。
では、お楽しみいただけると幸いです。
「あなたが炎狐の使い手カズシね! 私はSランク冒険者の魔法使い、ホムラと言います。私は貴方に決闘を申込みます」
「嫌です。でさ、ルキナが今俺に紹介できる仕事ってなんかない?遠くてもいいよ?」
「え? ちょっと……え? 待って、なんで無視!」
やるメリットがねえ。金もあるし、可愛くて、綺麗だけど……嫌な予感がする。ギルド長もなんか言ってたし。
「カズシさん、無視は可哀想なので対応してあげてください」
ルキナに言われたのならしょうがない。
「ギルド長、こいつなんですか?」
「ちょっと! こいつとか何いってんの?!」
「ホムラ君は黙っていてくれ。帝国内の冒険者ギルドで一番の火の魔法の使い手だ。この大陸の東の島国にある国の出の狐獣人だな」
「なに? 俺が火の魔法で最強とか言われたから、突っかかってきたの?」
「そうよ!それにゴニョゴニョ」
ほんとにボソボソ口の中で喋ってるから聞こえねえ。周りがうるさ過ぎ。もう俺とホムラさんの決闘の賭けが始まってるし。さすがに俺のオッズの方がいいか。
「なら、火の魔法最強は今日からまた貴方のものです。はい、パチパチパチ。では」
精神的にも肉体的にも疲れてないけど、精力的には疲れてんだからやめてくれ。また、ルキナのいるカウンターの方を向こうとしたら、襟首を掴まれて、
「ちょっと! 本当にお願い! 決闘してよ。本当にお願い。若気の至りで自分に契約魔法書で縛ったせいで結婚出来ないのよ! 私は人間ではまだ29なのよ! 周りはみんな結婚してるけど、冒険者ならまだまだ行けるじゃない! それなのにお母さんとか親戚が、ホムラちゃんはまだ結婚しないの? とか言ってくるし! こっちだって結婚したいのよ! でもね、火の魔法で本気で決闘して勝った人としか結婚しない! とか若い時の私が宣言して、魔法書使っちゃったからのよ。そのせいでいいかな? って思った人でも魔法使いじゃなかったり、魔法使いでも私よりも火の魔法が弱い人しかいないのよ! まあ、冒険者になって軌道に乗り始めた時に、俺が勝ったら結婚してくれとか言うのにノリで受けたわよ?」
襟首を掴まれて振り続けるのはやめて! あっあっあ。これはまずい奴じゃねえのか? 現代で綺麗だからって結婚しなかったら、いつの間にか周りが結婚していて、焦って婚活をしているけど、なんだかんだ言ってうまくいかない人よりも酷い。
「ちょっと待て」
「その勝負に勝ってから酔った勢いで魔法書使ったわよ? それで私に勝てば結婚できるとかいう流れになって、ヤバイ人とか嫌な人ばっかに求婚されたから、本気で強くなったわ。でも、ガウェインに勝ってしまったのは失敗だったわね。まあ、あの人はアーサーっていう幼なじみがいたから、有り得なかったんだけどね。それで頑張って頑張って頑張ったら、いつの間にか紅蓮の炎狐とか言われて、火の魔法最強になっちゃったのよ! お母さん達に言えると思う? 酒を飲んだノリで火の魔法で勝てたらその人と結婚する。それ以外の人とは結婚ができないとか! みんな酔ってて解除する条件を入れるのを忘れてたけどさ、流石に酷くない? それで生活するためとか街を守るためとかで、戦う度に強くなって、今では円卓パーティーの魔法使いの、ランスロットちゃんにも火の魔法ゴリ押しで勝てるようになっちゃったのよ!」
「あのー」
「しかも、今まで組んでいたパーティーメンバーは、私を入れて男3女4……もう分かるわよね? そうよみんな結婚していて子供を孕んで、冒険者稼業を引退してるのよ! ノリで私にそんな契約させたのに皆、ホムラならいい人見つかるから(苦笑)とか巫山戯るなよまじで! そんな所でまーた街を守るために待機とか言われて、結婚が遠のくのかと思ったら、別の街で被害者0で街への被害0で済ませたって聞くじゃない。しかも、巨大な火の狐の魔法を使って撃退したとか。これは運命なのだと。私は紅蓮の炎狐と言われているし、その人は炎狐の使い手。私を使ってくれる人がやっと現れたのだと! 好きになっても、結婚出来ないし、魔法書のせいで行為を致すことも出来なかったのよ! これでやっとだと思ったら、その人が決闘の申し込みを無視したの! どう思う!」
「…………………………えっと、ひどいと思いますね」
頭が痛い。
「そうでしょ! 私に勝てば私と結婚できるのよ! まだ処女だし、金狐獣人はこの人に尽くすと決めたら一生尽くすことで有名な種族よ!」
そんな種族いるの?
『ギルド長今のは?』
『東の島国の金狐獣人族は大抵が見た目がいいんだ。それ故に奴隷狩りなどもあったのだが、心を許していない限り子を孕ませることも出来ず、行為をしても反応が全くしないらしい。逆に尽くすと決めたら凄いらしい』
正直いってどうでもいい。
「いや別にいいです。俺には嫁がミア、リルヒ、フィーネ、ルキナ、ルナ、アルミエの6人いますし、のちのち二人ほど増える予定なので」
『はぁ……これだからカズシは』
あ? 今確かにため息が聞こえた気がするんだが……誰だ?フランはまだそんなんじゃねえし。精霊組は結婚という概念がない。真契約したら、本当の意味で死ぬまでだし。スラリンは「結局カズシのすべてを理解出来ているのは私ともう一人だけだから、問題ない」とか言ってたし。
「え? そ「ちょっとカズシ」」
ホムラさんが話そうとし始めたら、それにリルヒが被せてきた。
「ミアとフィーネ、ルキナとルナ様は分かるわよ?アルミエって誰よ!」
「ルナの部下」
「あの人ね! ならいいけど。それよりも後から増える二人ってなによ! 誰それ! カズシの周りにそんなやついないじゃない……まさか! 流石にルキナのお母さんはダメよ! 既婚者なんだから」
え? お前らがルナと喋っているのって、俺が強制的に寝かされた(精力的な疲れ。回復魔法でなんとでもなるけど、それだと、ね)後に、降臨してるんだよね? アルミエも降臨してたのかよ。てか失礼なやつだな。
「そんな訳ねえだろアホ」
「……そうよね。ちょっと興奮しすぎたわ。だったら誰よ!」
『リルヒ』
お、スラリんの助太刀だ。勝ったな、風呂入ってくる。
「なによスラリン!」
『カズシがそれを言うということは、この前の絶望した理由も説明しないといけなくなる』
「え?」
『心の準備ができていないのに、それを話させようとしないと約束したはず』
「そうだったのね……ごめんなさいカズシ」
「いやいや、これは俺がしゃべりたくないだけだから、謝らなくてもいいよ」
『それに、カズシにはそれ以外にも嫁があと3人いる』
「はあ!?」
リルヒこええよ。メンチなんて切るなよ。
なんか俺に聞こえないように話し始めた。ほんとに誰?嫁が3人とか全くわからないんだが、アルテシアとレミア(第10部参照)の魂が俺の中にあることは、分かっているから後は人体錬成方を編み出せばいいだけ。わからん……まさか! おっさんやナズール、マルクをカウントしてねえよな?(第10部参照)
「カズシゴメンね。大丈夫?」
いきなりスラリンが俺の膝に膝カックンをして、態勢を低くさせて、リルヒが胸に頭を抱いてきた。なぜ涙目で俺をみる? 意味がわからんし、革装備のせいで全く胸の感触を得られない。
「なにかわからんが、大丈夫だ。スラリンが勝手に言っているだけだろう」
「おい、カズシ君」
「なんだギルド長?」
「ホムラ君が無視させすぎて、涙目になっている。話くらい聞いてやってくれ。デリケートな部分だしな」
見た目が美人の残念系結婚出来ない金狐獣人が、涙目で俺を上目遣いで見てきている。大変よろしい。
「……で、決闘を受けてくれるの?」
「さっき言ったよね? 嫁がいるからって」
「英雄色を好むと言うじゃない。私に勝てた相手に沢山の奥さんがいても、問題ないわよ? 逆に自分の夫となった人がたくさんの人に好かれているってことじゃない! それってとても素敵なことよ」
うわー。とってもメルヘンな顔でどっか見てるよ。ルナもこんなになってたな。少女漫画を地球から仕入れている世界管理の神ルナみたいだ……酷いな。
「ああ。素敵なことだろうな。でも、俺は別に君と結婚したいというわけではないから、決闘する意味が無い」
「……確かにそうよ。でも、元最強の私の魔法は気にならない?」
むむむ。確かに軽い魔法ならちょいちょいいる魔法使いが使っている魔法を見ているからわかる。でも、この世界の強力な詠唱魔法はまだ見てないんだよな。てか、俺が勝つ前提なんだな。そんなに尾びれ背びれがついてるのか?
「それに私に勝てば、それはSランク試験の達成にも繋がるのよ?」
「それは別にいい。ダンジョン調査の最速踏破もしたし、今回の大反乱を止めたから、どっちにしろなるし」
「ぐぬぬ……」
お疲れ様でした。
長いセリフがあったので、大変だったでしょう。獣人は人間に比べて寿命が大体2倍くらいで設定しています。吸血鬼は数倍だけど、人間でいう20歳までは同じ速度。エルフは10倍くらい。20歳までは(ry。
次回、第32話!狐、決闘にこぎ着ける
前から言ってますが、20から旅行なので、投稿はしますが、本編が投稿できないと思います。20はバスだから多分行ける。ネタとしては遅いですが、バレンタイン、ホムラの若い時代(これはまだ書こうかな?程度)カズシの夢(睡眠時に見るあれ)




