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女神と夫婦になるために  作者: たつ
2章 紅月の夜の暴虐
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第27話!紅月の夜の暴虐

今回は内容がいつもに比べて少し少ないです。リルヒ視点だけにしました。この後はカズシ視点に戻すかスラリン視点に行くか。


カズシだと暴走状態の説明がほとんど出来ないからスラリンになるかな? そうすると色々説明が多くなりますので、ご容赦ください。


では、お楽しみいただけると幸いです。

 その日も私はスラリンに【デイウォーカー】を掛けてもらって、屋敷の屋根の上で日向ぼっこしていた。吸血鬼は太陽光を浴びると体がだるくなるけど、スラリンのおかげで太陽光の暖かさを感じれるようになってからはよくこうしている。


 せっかく気持ちよく寝ていたのに、ゴブリンの草原の方からドーンという大きな音が聞こえてきた。何事かと思い屋敷に戻ってみると、ちょうどカズシが転移でどっかに行っていた。


「やっぱりリルヒは日向ぼっこでしたか。みんなで集まってギルドにきてとの事なので行きますよ」


 最近はミアとも仲良くなった。でも、ミアやフィーネほどカズシに心酔はしていない。まあ、そのなんていうか。そのあれよ! 体を許して、将来を誓ってもらう程度には信頼も信用しているわね。カズシがいうつんでれとかじゃないから。


「わかったわ。装備を着るから少し待ってね」


ミスリルで作ってもらった篭手やオークキングの革でできた鎧を身に纏っていく。犯された奴の素材の鎧なんて着たくないだろうにいいの?とフィーネに聞いたことがある。その時は「精霊姫と真契約を交わす事さえ出来てしまう、最高な主様が命じたのですから嫌なわけがありません!」なんて返答が帰ってきた時は反応に困ったわね。


 準備が終わって屋敷を出た時にフィーネと合流した。ギルドで弓の練習をしていたけど、緊急事態だからカズシにどう動くか仰ぎに来たらしい。カズシの命令を伝えて、ギルドに急いだ。フランはギルドでお酒を飲んでいるみたい。エールは苦手。カズシが作ってくれた葡萄スパークリング?とかいうのは美味しかった。お酒じゃないけどね。


ギルドにつくとすぐにフランが近づいてきた。どんだけ飲んでも酔わないとか意味がわからないわね。カズシが来るまで固まって待ってたら、転移で私たちを引き寄せたのか、いきなりギルド長室に出てそこからまた転移で、門の近くまで来た。カズシが何かを渡して一緒に外に出た。


「皆には基本的に掃討戦で戦ってもらう。序盤は俺とスラリンが撃ちまくるから前に出ないで、魔法を打てる人は打って経験値稼ぎでもしてくれ」


 私は血液と闇くらいしか使えないから、遠距離はどうしようかな?なんて考えていると、カズシが月を見ていたので見てみた。


 紅い月だった。たまにそんな色になることもあるけど、今回の月は違う。吸血鬼としての私が違うと囁いている。あれは不味いものだ。あれはダメ。あれだけはダメ。


 空を飛んでいた上級くらいのドラゴンを見た時ですら、こんな感覚にはならなかった。ほかのみんなは特に何も感じないようで、戦闘準備に取り掛かっているけど、あれをそのままにするのはやばい。なにがやばいか分からないけど、きっと大変なことになる。


「カズシ! 月が変なの。何かわからないけど大変なことが……」


 カズシが月を見て固まっている? と思ったらいきなり蹲り始めた。ミアがすぐによろうとした。


「アハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ」


 は? カズシは蹲りながら、笑い声を上げて背中から血の翼を、何メートルもある血の翼を広げて立ち上がった。


「カズシ様?」


 「……」


 無言のまま、こちらを見てきたカズシの瞳を見て、私は恥ずかしいとかそんなこと関係なしに漏らしてしまった。いつものカズシは黒の瞳なのに、前に吸血鬼化した時よりも赤く紅い目でこちらを見ていた。


 紅いのにその目は底知らぬ闇に沈んでいて、圧倒的な根源的恐怖をもたらす目をしていた。私以外もその目から目を逸らせないようだ。いや違う。逸らしたらきっと死ぬと本能的にわかっているから、そらせないのだろう。


 あれは吸血鬼の目だ。牙も生えているし、私達吸血鬼の御伽噺。それも反面教師にしろという意味の伝承にあった。「その目は赤くなお紅い。その者の牙はすべてを貫く。その者は今は無き翼を携え、全てのものを殺し尽くす」と言われている魔王であり、始祖吸血鬼でもある、吸血鬼の伝えられている見た目と一緒だった。


「私の名を気安く呼ぶな! 人間風情が」


 と言って前を向いた。カズシは吸血鬼に飲み込まれてしまったのだろうか? でもなぜ今?……よく見てみると月の紅と同じ色の瘴気が薄ら纏っているような気がする。


「ミア、紅い瘴気の様なものがまとわりついているのが見える?」


 カズシの名前を言わないで、目線でカズシのことだと言いながら聞いてみた。


「そんなものはありませんよ? なにかわかったんですか!」


「わからない」


 私以外には見えてないのかもしれない。多分吸血鬼だから見えているのかもしれない。前にカズシが吸血鬼は月の使徒的なことを言っていたけど、それなのかも。


「私が面を拝ませてやっているのに、なんだその血迷ったような顔は!」


 カズシが迫ってきているゴブリン達にそんなことを叫んでいる。それよりもカズシが練り上げている魔力が凄い。というかやばい。


「リルヒ、フィーネ、フラン! もっと街に方まで逃げますよ! あの魔法はきっと私達のことを考慮してません」


 ミアも分かったのだろう。全力で私達は門まで引いた。


「私の声に耳を傾けないとは万死に値する。死ね」


「血闇複合【鮮血の舞踏会】空間闇複合【狂気の宴】光闇複合【滅びの光】」


 カズシが魔法を発動したら、血の翼が鎖になり、何十もの血の鎖が、近くにいるゴブリンに突き刺さる。突き刺さったゴブリン達は全身から血を吹き出し、吹き出した血がまた鎖になって別のゴブリンに刺さっていく。


というか、カズシの背中にいつもくっついている、スラリンはどこに行ったのだろう?


 別のところでは紫色の瘴気が発生していて、それに触れたゴブリンは別のゴブリンに攻撃を始めたり、蹲ったり、自殺をしたりなど様々な効果が発動している。気持ちが悪い。


 また、別のところでは黒い光が空から降り注がれている。夜なのに黒い光なんてものがしっかり見えている。意味がわからない。そしてその光を浴びたゴブリンは干からびて、骨になり、最後は粉になっていなくなった。


 怖い。怖い。怖い。あんな魔法があるなんて知らなかった。あんな生物を殺すだけに、それだけのためにある魔法なんて知らない。


「私がお前らに問いかけてやっているのにも関わらず、人間如きを襲うために私を無視するからこうなるのだ! 死ね! 死ね! 死ね! 貴様らの血は私が使ってやる」


 あたり1面にいたゴブリンはものの数分で動くものがほとんどいなくなった。そうほとんど。


「よくも俺の部下を殺してくれたな!」


 人間と変わらない背丈を持ったゴブリン。それも火のダンジョンで見たジェネラルをはるかに凌ぐ力を秘めたゴブリン。それに周りには、フランくらいの強さがあるのではないかという、屈強なゴブリンが囲んでいる。


「ほう、人種が使う言語を操るレジェンドゴブリンの変異種か。なんだ? 私に無礼を詫びに来たのか? それなら私は遊べたから気分がいい! 許してやろう」


 レジェンドゴブリンの変異種! 英雄2人が倒したと言われている、オーガだって変異種では無かったからこそ、戦えたと言っていた。それなのに、レジェンドの変異種なんてどれだけの恐怖に普通ならなるのだろう。でも今はもっと恐ろしいと思えてしまう、思ってしまう存在カズシがいる。


「ふざけるなァァァァァ!! 仲間を、こんなにも沢山の仲間が殺されたのにそんな訳があるか。しかも遊びだと! お前はそれでも人間か! 人間というのはそんなではないはずだろう」


「は? お前は何様だ? なぜ私に口答えをする。……もういい死ねよ」


「皆のものかかれ!」


「血液月複合魔法【血龍ブラッドドラゴン】影月複合魔法【影龍シャドードラゴン】」


 カズシの世界にはドラゴンは創作では二種類いるらしい。実物はいないらしいけど、一つはこの世界でもいる、トカゲの様な姿を大きくしたドラゴン。もう一つはこの世界の似た生物は、蛇で何十メートルもの体躯をもつ蛇のようなドラゴンがいるらしい。


 その後者のドラゴン。体が血で出来ている何十メートルもあり、とぐろを巻いているドラゴン。それと影、闇そのものの真っ黒な何十メートルもあるドラゴン。その2匹がカズシの上に出現した。


「あ、ああああ」


「血で構成されている龍は貴様の同胞の血で出来ている。影で構成されている龍は貴様の同胞の影で出来ている。フフフ、同胞の存在にて消え去れ!」


「「ギァオォォォォォォン」」


 圧倒的存在感を放つ、魔法で作られた2匹の龍はゴブリン達を包囲して。どんどんその包囲網を狭めていく。龍の口が2つ迫って来ているのだろう。大きすぎて狭まっていっている中を見ることは出来ないけど、悲鳴や叫び声、レジェンドゴブリンが叱咤する声が聞こえて来る……全く声が聞こえなくなった。


「フフフ、ハハハハハハハハハ……ハハハ……ハ……は?」


狂った様に笑っていたカズシが笑い声をやめた。


「ああ、ああああ、あああああああああああああああああああ……レミア……アルテシア………………」


レミア? アルテシア? 高笑いをしていたのに、いきなり頭を抱えて絶叫し始めた。カズシに一体何が起きてるんだろう。


「もう生きていても意味なんてない。世界そのものが無意味だ。すべて消えろ【炎狐】」


カズシがなにかボソボソ言ったら、空高くに炎でできたスーマの街よりも大きな、そうまるで太陽の様な大きさの狐が現れた。なぜこんなにも大きいのに狐だとわかったのかわからない。でも、分かることはある。


「俺ごと消えてなくなれぇぇぇぇぇぇ」


あれが落ちてきたら世界が終わるのだと……



お疲れ様でした。


見直しや?!のスペースはやったと思うので大丈夫かな?


今のままだとシンイチが使って出た代償は全てをカズシが背負うことになります。全部最高神って奴のせい。


スラリン視点でもカズシ視点でも言えないので、ここで言っておきますが、レジェンドゴブリンを倒した時点で50レベルになっています。魔核の正しくない使い方をしてしまっていますので。


前の勇者時代の経験を合わせるとぴったり150くらいになります。これも全部最高神とかいう奴のせい。


本日補足回を投稿します。そこにおまけも載せます。読まなくてもフィーリングとかフィールがあれば、なろうを読んでいる皆様ならわかると思います。補足とかキャラ紹介とか投稿すると、ブクマ減るらしいけど、上げたいからねしょうがないね。


次回、第28話!紅月の夜の悲嘆

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