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女神と夫婦になるために  作者: たつ
2章 紅月の夜の暴虐
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第21話!自然災害

今回のあらすじ!ただのトーシローですな。


冒険者というのは下のランクはただの荒くれ者ですが、Bランク以上は羨望の眼差しで見られるような地位になります。


18時になったら投稿しよう17:49……アニメ見て時間潰そう……18時12分やべえバイト!……22:25やっぱり今回もダメだったよ


ではお楽しみいただけると幸いです。

ゴブリンのブロンズらを仲間にしてから数日が経過した。


 一緒にレベル上げした方が効率がいいのだが、武器がない子もいるので狩りには行かず、ダラダラしたり、転移を繰り返して海に行って大量の水を収納したり、ああこんなこともあった。


「面白い魔法をうちが知らないか?」


「ああ、俺が忘れているものがあるかもしれないからな。なんかない?」


「雷をびかー!ってやってどーんってやつ!」


 びかーは腕を大きく上げてどーんは下げていた。わからん。


「それはまた今度やってみような。ファベログがチーズケーキ焼いてるから貰ってきな」


「やったー!いってくる!」


 ライはほかの精霊に比べて精神が幼いようで、お菓子にめっぽう弱い。ファベログにチーズケーキの大体の作り方を教えたら作れるようになった。チョコはまだ無理。カカオがない。

 

「カズシってさ、うちの属性の派生の影魔法って使ったことある?」


「影魔法ね……忘れてたわ」


「知ってたの?」


「創作ではね」


「?うちがカズシの魔力を使って、使えば感覚掴めるでしょ?それだけでカズシは使えるようになるよね?」


「なるね。ありがとうクロ」


 優しく顎の下とか頭を撫でてあげるとぐでーとなる。ミアがいたらきっと私も私もと近づいてきていただろうね。


 ちなみにこの時はミアは秘密の特訓。リルヒはスラリンに【デイウォーカー】を掛けてもらって日向ぼっこ。フィーネは俺が呼び出した風の精霊に土下座をしたり、お菓子を貢いだりしてる。


「使えるようになったし……じゃ、じゃあ練習しましょう」


「わかった。せーの」


「「憑依!」」


 憑依をするにはその人の魔力に長年触れ続けなければならないらしい。スラリンはスライムであり、空間魔法が使えるから今ではいくらでも魔力を与えることが出来る。普通ならそんなに沢山の魔力を一気に受け取れないらしい。


 ライはなぜかすぐに憑依ができた。それを見たクロは俺の無尽蔵の魔力を使って与えるのではなくて、循環させて大量の魔力に触れて慣れたと誤認させて憑依しようと試している。


『カズシの中には入れるようになったけど、カズシが魔力体にもならないし、見た目も変わらないね』


「そうだけど、中に入るのも普通なら何年もかかるんだろ?魔力循環だって少し無理してるのはわかってるんだ。これ以上循環させる魔力を増やせないよ」


『わかってるぅ。でもライちゃんが憑依したら、カズシと本当の意味で契約した良さがわかったって言ってたの!うちもそれを感じたいん』


「それでも体を壊したらダメだろ?気長にやろう。俺は人間だけど寿命はないから……」


『え?今なんて言ったの?』


やべ、口が滑った。


「ケーキ食べに行こうか」


 憑依を解除してクロを置いて先行する。


「待って!うちも行く」


 なんてこともあった。


 オークキングの検体が終わったので、クリスちゃんに装備を頼んでおいた。それも含めて出来上がり、ミアはミスリル短剣2本にオークキングの革で急所を守られているオーガ革メインの革鎧。


 フィーネは複合弓で魔法発動媒体でもあり、強力な弓ができた。鎧はミアと同じ。リルヒは革の服で急所がオーク。基本的に血の鎧を着るため、軽めの装備にした。ファベログの短杖はフィーネの弓の素材の余りで新調した複合素材短杖。


 ゴブリン3人はブロンズは魔鉄(魔核を絶妙な配分で練り込んだ鉄)の鎧に剣を。ディルは短槍と長槍と革の鎧。ハサは革の服に短剣2本。


 俺はコートをオークキング革で新調しただけで特に変えてない。鎧を着るよりもスラリンを服の中に入れていた方が防御力あるし、重くないからいらない。


 オークの大群の討伐の特別報酬と買取が大金貨15枚だった。クリスちゃんに聞いたら、あからさまに、こちらは変なことをしないからこの国に留まって、依頼をこなしてくれという意味合いが多いらしい。なんかあった時は後ろ盾に使えると思うとも言っていた。屋敷も手に入れたし今更感あるけどね。クリスちゃんへの支払いは大金貨5枚だった。ミスリルと枯れていない霊木は高いらしい。


 装備ができたことを知ってか知らずか、ギルド長から呼び出しが来た。俺はまともにギルドの依頼を受けないで高いランクになってしまって、お約束テンプレがあまりなくて残念。


「クリスからカズシたちの装備が出来上がったと聞いたのでな、呼ばせてもらった」


「情報流れすぎじゃね?」


「ギルド長とかの紹介される店はそういうものよ」


 長年ソロのリルヒが言うならそうなのか?


「そういうものだと諦めてくれ。数日前に地揺れがあったのは知っているな?」


 そうなのだ。この大陸ではほとんど地震が無いらしいのだが、2日前に地震があった。震度3強くらいだったけど、みんなの慌てようが面白かった。慣れてないと怖いんだね。


「ありましたね。それが?」


「なんだ、カズシ君は驚かなかったのか。つまらんな。その地震で君がオークの集団を倒した場所にダンジョンができたのだよ」


 マップでその地点を見てみると、人が集まっていた。大工と魔法使いが一緒にいるから、なにか作ってるのかな?


「ダンジョンって遺跡みたいに昔からあるものではないんですね」


「そういうのは大型だな。それ以外は大量の魔力が1箇所に凝縮されるとそこに出来るらしい。カズシ君が浄化してくれたから魔力も霧散したはずなのだがな。管理をしっかりすればダンジョンは儲かる場所だからいいのだがな」


 俺の浄化は悪いものを消し飛ばして、アンデットにならないようにするだけだから、そんな効果ないんだけどな……しかもアイテムボックスに入れる時に魔力を馬鹿みたいに拡散させたまま放置したし。たまたまだよね?


「ダンジョンができたのはわかった。なにをしてほしいんだ?」


「話が早くて助かる。商都にいるAランクとBランクのパーティーにも声をかて行かせたのだが、ダンジョンにどんな敵が出てくるか。入口の規模からして中級だから、20階層から30階層くらいだろけど正確な階層数を知りたい。攻略した階層の魔物の情報と完全踏破できたら、その階層数も教えて欲しい」


「俺はまだCランクだから面倒が起こりそうだな」


「言い忘れていたな。カズシ君は今日からBを飛ばしてAランクだ。おめでとう。そしてミア君とリルヒ君はBランク。そして仲間のフィーネ君はBランクのようだしな」


「ありがとう。それなら問題ないのか?あとなぜミアは試験を受けないんだ?」


「ミア君とリルヒ君はこの前君がいない時に戦闘試験を突破していたよ。ミア君は空から一方的に攻撃されて、試験官が泣きついてきたよ」


 ミアの方を見てみると


「頑張りました!」


 と褒めてと頭を出してきたので撫でてあげた。ついでにリルヒも撫でた。


「ダンジョンってレベル上がりやすい?」


「ダンジョンはそこら辺にいる魔物よりも密集した場所にいるから、上がりやすいんじゃないか?危険は増すけどな。あと偵察として入ったパーティーによると、一階層からファイアーラビットが出てきたから、火属性のダンジョンだと思う」


「依頼に期間とかあるのか?」


「ない……しかしほかの依頼を受けないで優先はして欲しい」


「みんなはどう?」


「カズシ様が行くのでしたらどこへでもお供します」


「火を纏っている敵は苦手だけど、克服する時ね!」


 リルヒは殴りだから苦手だろうな。


「お供します。主様」


『スラリンはスライムだけど火にも強いから問題ない!』


『ダンジョンたのしそー!』


『カズシがいくなら行ってあげてもいいよ?置いてかないでね?』


 精霊達には俺の体の中に入ってもらっている。面倒が起こりそうだからね。


「受けます」


「おお、よかった。これであいつらにギャフンと言わせられる!」


「え?誰に言わせるんですか?」


「……ああ、えっとな。自分の管理しているギルドにいる人に調査に行かせるだろう?」


「ああ」


「小規模なダンジョンは割と簡単に出来るのだが、そういう調査を一番に終わらせる度に、私のギルドで育てたなになにはどうかね?君たちはもっとしっかり新人を育成したまえ!と馬鹿みたいに自慢してくるクソジジイがいるんだ。そいつが今回も調査に人を出すらしくてな、イライラしていたのだが、カズシ君が行ってくれるなら初踏破をそいつらに渡さなくてすむだろう」


「なんか俺達をいい感じに使ってねえか?」


「普通はそう思うのだがな。初踏破の後はそのギルド長と踏破したパーティーで近場のギルドに顔を出してきてうるさいんだわ。やれコイツは凄いだの。このギルドがある街は静かだなだの。お前は特にそういうの嫌いだろう?差別意識の強い奴らだからな」


「なんでそんな奴がギルド長をやってるんだ?」


「知らん。不正をしているわけでもなく、普通に運営しているから。うざいだけで……」


「それはうざい。初踏破は俺達がとってきてやるからいいよ。あとさ、街の東側のゴブリンが減ってねえか?」


「その報告はされている。確かに減っているが、お前達が狩りすぎて怯えて出てこないのかもしれん。一応調査は出した」


「詳細がわかって必要なら呼んでくれ」


 と言ってギルド長室を出た。出る時に依頼書渡されて、仮設冒険者ギルドがそのダンジョンの周りにあるから、そこにまずは行って欲しいと言われた。報酬聞いてないけど適正以上はくれるだろうしいいか。


 ギルドを出ようとすると、目の前にスキンヘッド?ハゲ?の男3人が立ち塞がってきた。


「誰だお前ら?なんか用?」


「酷いですよ!兄貴俺達を忘れるなんて」


 は?スキンヘッドなんて俺は知らねえぞ。


「俺らはチームモヒカンですよ」


「兄貴1人にボコられて俺達は未熟だったと痛感させられました」


「ですから、こうやって頭を丸めて反省の意味も込めて、あまりやられていないお手伝い系のクエストをあらかた終わらせたので、兄貴の前に出てきました」


 「「「先日は迷惑をかけてしまいすんませんでした!」」」


彼らは冒険者を目指してきたのだが、色々ありグレてあんな事ばかりしていた。だけど改心して今はしっかり働いているらしい。近くに近づいてきたルキナが教えてくれた。


「改心したならいいんじゃねえか?俺達はこれからダンジョンの調査に行かないといけないから行かせてくれ」


「兄貴は新しく出来たというダンジョンの調査を依頼されたんですか!」


「やっぱ兄貴はすげえや!」


「俺達を改心させるだけはあるぜ!」


「あのさ、その兄貴ってのはやめる気は?」


 「「「ないっす」」」


「まあ、いいや。迷惑かけないでしっかり働けよ」


「「「うっす。いってらっしゃいませ兄貴」」」


 すげえ恥ずかしいんだけどこれ。リルヒがにやにやしているからアームロックをかましておいた。


 1度屋敷に戻って、元オークキングの大群跡地、火属性ダンジョンの近くの人がいないところに転移してきた。


 そこには地面からせり出してきた山があり、その麓には洞窟、ダンジョンの入口?があった。その周りには土や石で出来た豆腐ハウスがあり、兵士や冒険者、大工などたくさんの人がいた。


 仮設冒険者ギルドと書いてある場所があったので入っていろいろ手続きをしてダンジョンの入口がある方に歩いていくと、冒険者とすれ違い呼び止められた。


「おい、そこの弓を持ったエルフと短剣を差している女」


 ミアとフィーネは呼ばれたのが自分だと分かったようで止まって振り向いた。俺もそいつのことを見てみるとイラッとした。


 あからさまに品定めする目でフィーネとミアを見ていた。リルヒは……見られてねえなこれは。リルヒも顔をピクピクさせている。あんな目で見られるのは嫌だけど、眼中にないのも頭にきてるみたい。


「お前らは俺のパーティーに入れてやるからありがたく思え」


「カズシ様がいますので結構です。では」


「主様がいるのでいいです」


 男はミスリルの鎧に大槍を背中に担いでいる男で無駄にイケメンだった。金髪のイケメンだった。


 名前:ルクス・ハーティアル

 年齢:32

 種族:人間

 Lv:43

 職業:Aランク冒険者

 筋力:B 耐久:C 俊敏:A 魔力:D 幸運:B

 スキル:槍術 投擲術 無属性魔法 付加魔法 気配察知 魔力操作 精力強化 HP回復速度上昇 MP回復速度上昇

 罰則:なし


 こいつはAランクらしい。だから偉そうなんだな。


話は少し変わるが、念話のことはガンスギルド長に教えてある。契約魔法書で他言無用で喋ろうとすると激痛という条件。これで間違って喋ろうとしても気がつく。それでも喋るなら俺の見る目がなかったってことで。念話を教えたのは貴族とか面倒なやつが来た時に対処法を聞いたり、押し付けたりするため。発掘された魔道具の中に遠方に通話するものがあるから大丈夫だと思っていたのだが、個人の魔法などで再現はまだされてないらしい。


『ギルド長今大丈夫ですか?』


『……ああなんだね?念話を使うということは面倒なことでも起きたのかい?』


『うちのメンバーにルクスハーティアルとかいう奴が絡んできてるんだけど、どうすればいい?』


『ハーティアルだと!なんと面倒な』


『どんな貴族なんだ?』


『商都メネスを治めているメネス家の分家だな。伯爵だったはずだ』


『その坊ちゃんがなぜにこんなに強いんだ?こういう時は装備だけがってやつじゃないのか?』


『高位貴族の息子だから強くなりやすいんだ。訓練さえ嫌がらなければ、最高の装備に最高の訓練環境を整えてもらえて、レベル上げも序盤は強い冒険者を雇って安全に上げられる』


『で?こいつが俺の女に手をだそうとしたら、こちらも我慢出来ないよ?』


『はー……仮設冒険者ギルドに審判を頼んで決闘だな。それが一番後のことも考えると楽だな。理不尽なのは分かっているが』


『わかった。善処する』


「だーかーらー俺様はAランク冒険者で貴族なんだよ?それなのに来ないってなに?潰されたいの?」


「Aランクでも貴族様でも、私が仕えるのはカズシ様ただ1人なのでそちらに行くことはありません」


「おい!お前!カズシとかいうお前だよ!お前の女を俺に渡せ!」


「お断りします。ちなみにいくらお金を積んでも、権力を振りかざしても渡さないので……みんな行こう」


 話が長いし、平行線だったみたいだから事態を動かすために怒ってもらおう。


「てめえふざけるなよ」


 と言って背負っていた槍を即座に持ち、俺の頭に突きを放ってきた。


 こいつは馬鹿か?アホすぎるやろ。それはやり過ぎやろ。


 それに対して俺は頭を少し横にずらして避けた。


「少しはやるようだがな……次は外さないぞ?お前の女を渡せ。俺様をこんなにコケにしたんだからぜってえに許さねえからな」


「拒否します。ていうかお前はなんなんだ?貴族だからってAランク冒険者に対してこの程度の不意打ちで攻撃して当たるとでも思ってるのか?お前の装備はお飾りか?」


「は!嘘ついてんじゃねえ!スーマ以外の調査をする冒険者はみんなもう行ってんだよ。スーマはメネスに強い冒険者が移ってからCランクが最高のはずだろうが!」


 こいつは自分よりも下だと思っているから、狙ったのかよ。強かったらこんな風に突っかからないのね。賢い馬鹿だな。ギルドカードを見せながら


「これでもAランクだということを嘘だと言うのか?」


「……最近までいなかったんだから、どうせなりたてだろ!Aになったからって調子こいてる雑魚から全てを奪うのも一興だ!決闘しろ!」


 この世界は相手の実力を理解していないのに決闘をしたがる決闘厨が多すぎる。俺と決闘しろ!


「俺にメリットが何もないんだが」


「俺様がやると言ったらやるんだよ。セリア!ギルドの奴らを呼んでこい」


神官服の子が走っていった。


「ハハハ、てめえが調子こいたからお前の女どもはぐちゃぐちゃにされて魔物の道具にされるんだ。今更後悔してもおせえからな」


 なんかゴリ押しで決闘することになってんだけど。てか、俺の導火線に火をつけたのはこいつだからな?知らねえぞ?



お疲れ様でした。


この世界のAランク単体攻撃職だと、カズシが倒したキングとオーク1体と同時に相手できるかできないかくらいの強さがあります。


オークキングは実際は強かったんですけどね。Bランク攻撃職ならぎりぎり負けるくらい。周りのオークで疲労した状態なら絶対に勝てないくらいはあったんですけどね。


次回、第22話!決闘……ではなくダンジョン突入

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