第20話!実験
自重はしません。
明日は神の話が投稿されるかもしれない。できた2話投稿したい。
ではお楽しみいただけると幸いです。
精霊とフィーネだけで話が進んでいてわからん。
「クロ、さっきやった真契約ってのはなんなんだ?」
「ほう、我に問うか。ならば教えてやろう」
「クロ」
「我が説明をしてやろうというのに!」
「別に闇魔法が邪悪とか弱いとか思ってないから、そんな疲れるしゃべり方しなくていいよ?」
喋り出す前に頑張るぞ!とか言ってたからこんなんだろう。頑張る理由。
「え?うちのこと捨てない?闇だからって魔物と一緒の扱いしない?」
目をめちゃくちゃウルウルさせながら聞いてきた。DFMが出てくる中二キャラみたいな可愛さがあるなやはり。ギャップはいい!
「捨てないよ?闇は強いしね。状態異常とか」
「わかった。うちは少しさっきの喋り方好きになってたけど、疲れるから今はいいや」
やっぱり好きなんですね。
「真契約は精霊の同意を得て名付けをした時になるの。それをすると精霊の本来の力を出せるから、ただの契約よりも強い力を貸せるし、強い絆を結べるの。だけどこれをするとその人が死ぬまで付きっきりになるからいろいろ問題が出る」
「ライは他に使役する人がいないとか言ってたからいいのは分かるけど、クロはいいの?」
「ママ……精霊神様が言ってたんだけどね。私くらい強い人なら真契約を結びなさい!そんな人いないと思うけどね!って言っててカズシはママ……精霊神様以上に強い気がするからやったの。あと魔力がとっても美味しくて、カズシにくっついてるスライムが羨ましかった」
「そうそう!そのスライム狡い。ほとんどおにいちゃんの魔力と変わらない見た目ってことはすごいたくさん貰ってるってことだもん!」
『ここはスラリンのとくとうせき!』
「ずるいずるい!」
ライの頭を撫でて落ち着かせながら、羨ましそうにしてるクロの頭も撫でながら、それを見ていたミアも撫でてあげて
「真契約はわかった。憑依ってなに?」
「えっとね。それはね。そのー……カズシと一緒になること」
「どう一緒になるの?」
「クロちゃんは恥ずかしいなら私が言う!憑依はスラリンみたいに魔力の質とか見た目が同じようになるくらい一緒にいて、その状態でいい手を好きあって、2人で憑依することを宣言すればできるよ!」
スラリンに今まであげた魔力は強いひとでも何十年とかかるくらいの量だろうし、憑依に到れる人は少ないんだろうな。
「それでなんで憑依はエッチいの?」
「相手と自分が魔力的に完全に同じになって、魔力体になれるから、やろうと思えばその人の記憶も覗けるの!だからクロちゃんはエッチいって言ってるの!」
精霊たちの間では相手と同化するのはエッチなことらしい。
「おにいちゃんお願いがあるの?」
前回も言ったが、幼女の上目遣いオネダリを拒否できる奴がいるだろうか?いねえよそんなもん。
「なに?」
「憑依試してみてもいい?」
「え?ライ何言ってるの?そんなの無理に決まってるじゃん。カズシとあってまだ1時間も経ってないんだよ?」
「なんかできる気がするの!おにいちゃんやろう!」
クロを見てみると、絶対にできないし大丈夫!とか言ってる。
「わかった。憑依と宣言すればいいだけか?」
「手を繋いで宣言するの!あとスラリンはカズシとくっついてると一緒になっちゃいそうだから、一度離れてください」
『…………………………わかった』
間が長かったけど体から離れて、ミアの頭の上に転移で移動してた。
「せーの」
「「憑依!」」
その瞬間視界が弾けて、あたりが眩しく光り、目を開けて体を見てみると肉体が消えてた。肉体が消える?というか体が全部魔力でできた存在に切り替わったっ感じ。体が全部雷で出来ている感じで、髪の色は金?バチバチいってて野菜人のあれみたい。少し浮いてるし。
『できた!』
「えええええ!なんで出来ちゃったの!?カズシとうちが一番はじめにやろうと思ったのに、なんでライちゃんはそういう意地悪するん!もういやや」
自分を確認する前にクロが泣き出してしまった。クロの頭を撫でようとしたら、普通に撫でれた。バチバチしたのが消えたから、触れたいものとかは傷つけないのね。
「ライちゃんと憑依?するとカズシ様は狐獣人みたいになるんですね」
と言われたので買った金属鏡(魔法で錆びたりとか色々しないように加工を俺がしたもの)で見てみたらキツネ耳に九本の尻尾があった。九尾の狐?………………見たことがあった気がしたがそんな記憶はなかったぜ。
「この体になると何が出来るの?」
『雷魔法が使い放題!』
うーん、昼ならいいかもだけど夜だとあんま恩恵がないな。あと頭の中からライの声が響いてる。
『あとは物理攻撃が聞かなくて、金属系の近接武器で攻撃されたら相手が感電する!』
こっちは凄い恩恵がでかいな。あれ?夜にめちゃくちゃ雷をバチバチしてたら流石に目立つよな?
「やべえ、さすがにこれは目立つから結界貼るわ」
結界魔法【偽装】でなにもないように見せようとしたのだが、できない。
「あれ?結界魔法が使えない」
『ごめんね。おにいちゃん、私がまだ憑依に慣れてないからほかの属性は使えないの』
あっ。致命的な弱点だわ。
「うちならそんな事ならないもん!カズシとうちが憑依出来るように頑張ってライちゃんよりも好きになってもらって追い出しちゃうもん!」
『スラリンが結界魔法なら貼っておいたから大丈夫』
スラリンが貼ってくれたみたい。良かった………………あれ?普通に喋ってねえか?
「スラリンは普通に喋れるようになったの?」
『私のポジションの危機が訪れたから本気を出した』
仲間内最強というポジションは揺るがないんだけどな。
軽くバチバチしてみたり、飛んでみたり、ファベログの骨しかない腰に電気を流してあげたりした。
「これはどうやって解除するの?」
『…………クロちゃんに聞いて』
やばくね?
「クロ、憑依の解除の仕方教えて」
「頼られた!……カズシなら同化してても、ライとカズシの魔力の違いがわかると思うの。それを分離させれば行けるとおもう。考えるな感じろってママは言ってた」
「分離ね…………あっできた」
陰陽太極図みたいな感じに混ざっていたから簡単にできた。
「クロ、こんなに簡単に憑依が出来るなんて異常なのか?やはり」
「こんな話聞いたことがない。カズシが雷の神様とかだったら出来るけど、違うでしょ?」
「違うな。まあ、いいや。クロとも憑依出来るように頑張ろうな」
「うえぇぇぇぇ……うん、うち頑張る」
顔を赤くしながら頷いて、肩に乗ってきた。
フィーネが興奮しすぎていつもと全然キャラが違って危ないので、スラリンに精神魔法【睡眠】を使ってもらい、ねむらせてみんなで寝た。ライは俺の中に。クロは俺の胸の上で眠った。
武器ができるまで冒険者として行動もできないので、いろいろ実験したいから、お金を多めにおいて行って自由行動にした。サイズ違いの古着の男服を何着か買って便利な場所である、元盗賊アジト前まで転移した。ライはファベログの作ったお菓子を食べたり、屋敷を探検するらしく残った。クロとスラリンが付いてきた。
「カズシはここでなにをするの?」
「まずは影魔法の取得だけど……もう出来た」
影を操る魔法とか定番だし、欲しかったけどスラリンが教えてくれた。
「次は月の権能でまだ使ったことがないものがあったから、使ってみようと思ってね」
「え!?カズシって神様なの?権能を持ってるってことは!」
「いいや。悪神から簒奪した。許可はとってあるはずだから問題ないよ」
「だから強く感じたんだね!カズシならママとも契約できそうだね」
「精霊神と契約って出来るの?」
「別属性の子5人と真契約をすれば呼び出す条件の一つが達成できるよ」
「まだ、先の話だな。魔物の生成って力があるからやってみようと思う」
「そんなことやっても大丈夫なの?神様とかに神罰食らわない?カズシ死んじゃうよ?」
心配で服の裾を掴んでいる。ちっこかわいい。
『カズシは主神の夫だから、大丈夫』
「えええええええええ」
『あんまり騒ぐとカズシに嫌われるよ』
「あう……嫌われたくない。でもカズシって凄いんだね」
「そんなことはいいから魔物の生成やってみたいからいいか?」
そんなことはいいと言ったら『そんなことってどういうことよ!生成するとしても一種族にしてね!』と電波が聞こえたが、把握していない力を持っているのは怖いので知りたいからスルー。
「魔物の生成」
発動してみると、頭の中で選択肢が出てきた。種族などを選ばないといけないようなので、もしやばい強さのやつが出てきても、倒せるようにゴブリンにした。
目の前に魔法陣が出てきて、光が収まるとそこにはまんま見た目ゴブリンがいた。
「私を知性のある存在として作って下さり、ありがとうございます」
イケボで目の前のゴブリンが喋っているんだけど……
名前:月のゴブリン(神造変異種)
Lv:1
筋力:A 耐久:A 俊敏:C 魔力:C 幸運:A
スキル: 棒術:5 回復魔法:2 統率:5 月の加護
あーあ。やっちまったわ。これはあれだな。かっこからして不味いな。新種の想像は神の特許だから、俺が作るのはまだやばい。でも、神罰もなにもないってことは一種類だけ許すと言ってたし、何とかしてくれたんだろうね。神が。
「お前がどういう存在かわかるか?」
「はい、私は創世主様により月の権能にて作り出されました。目的は不明です。反抗などする気はありません。私にはゴブリンとしての本能もありますが、それを超える知性があります。ゴブリンとして人間に危害を加えて、討伐されるだけであろう者達とは違う選択肢が取れました。ですので先程の言葉を述べました」
すげえ理性的なんだけど。
「あの……創世主様一つお願いがあるのですが」
「なんだ?」
「服をください。知性の目覚め、それに伴い羞恥心も目覚めたようで、あまり外で裸でいたくないのです」
ほかのゴブリンよりも少し大きくて、筋肉もがっしりしている。あれもでかい。首には月の紋様のネックレスをつけている。買っておいた服を与えて、盗賊たちの鉄剣も渡しておいた。
「武器をいただけたということは信頼して頂いたということですね。ありがたき幸せ」
と目の前で跪かれた。様になっててゴブリンなのにかっこいいけどめんどう。
「創世主様というのは長いから……マスターで。それとお前に月の権能で魔物の改造を行いたいと思う。いいか?」
「作り出してもらっただけでなく、強くしていただけるのは!お願いします。あと出来れば名を頂きたいです」
どんな副作用があるかわからんが、死ななければなんとでもなるし。名前か……
「魔物の改造」
発動するとどのように強くするかを選択するようになっているみたい。全部頭の中で表示されている。
「お前はどう強くなりたい?」
「マスター、ひいてはその仲間の方々を守る盾に」
憧れるナイトみたいな感じにすればいいか。
「名前はブロンズな」
あの颯爽と助けに来てくれるあの人を連想したことは確定的に明らか。
そんな感じになるように選択して発動すると
「ぐあああああああ」
ブロンズから悲鳴が聞こえた。これはあれだな。体を作り替えているやつ。
結果
名前:ブロンズ(月のゴブリンナイトキング(神造擬似変異種))
Lv:21
筋力:A 耐久:S 俊敏:B 魔力:D 幸運:A
スキル: 剣術:6 盾術:4 回復魔法:4 光魔法:4 闇魔法:4 統率:5 月の加護
主:カズシ
神造ってのが魔物の生成で、魔物の改造は擬似がつくのか。イメージがイメージだけに強さを感じるな。鋼のラウンドシールドも渡しておいた。一番変わったのが緑のゴブリンだったのに、人間の日焼けした肌の色になっている。身長もリルヒくらい(140くらい)になった。
「おお!これならば、ほかのゴブリンと間違えられずにすみます。ありがとうございますマスター!」
ここまでしたんだし、こいつには拠点を守ってもらおうかな。
「お前には俺達の拠点の防衛をお願いする。スラリンという俺と同等の魔法を使うスライムが仲間にいるんだが、そいつが拠点防衛のための結界などを様々な知識(現代二次知識)を使って制作している。お前には昼には門番をしてもらうと思う。あと、俺の女やそこら辺にいるやつらを襲うなよ?お前ほどの知性があるなら大丈夫だと思うが」
「分かっております。マスター。防衛は了解しました」
「ならお前に部下をつける。俺の権能で擬似的に変異種が作れるみたいだからお前の部下にする。鎧とかもおもしろいし、買うから」
「ありがたき幸せ」
ここら辺は比較的ゴブリンがいる場所なんだがあまりいなくて少し時間がかかったが2体ほど魔物の改造で擬似変異種にした。大きさはゴブリンの平均くらいで見た目もほとんど変わらないが
名前:ディル(月のゴブリンランサー(擬似変異種))
Lv:12
筋力:C 耐久:D 俊敏:B 魔力:D 幸運:A
スキル: 槍術:4 風魔法:4
主:カズシ
鉄の槍を二本持たせた。なにかを彷彿とさせるけど、緑だし、大丈夫。
名前:ハサ(月のゴブリンアサシン(擬似変異種))
Lv:12
筋力:D 耐久:D 俊敏:S 魔力:D 幸運:A
スキル: 短剣術:4 闇魔法:4 隠密:4 気配察知:4
主:カズシ
黒い服で忍者みたいになった。鉄の短剣を渡しておいた。
なんかブロンズと似た事を言っていた。やりすぎると不味いのでルナと相談しながらこの力を使おうと考えて、ギルドに行きこいつらを登録して屋敷に戻ってきた。
「お前らにも部屋をやるから働く時は働いて、休む時は休んでくれ」
「マスターよ」
「なんだ?ブロンズ」
「庭が広いので端の方に私達の小屋を建てて頂けませんか?マスターならばたやすいと思うのですが」
「容易いがなぜだ?」
「不用意にマスターの女性の方々に私たちを近づけない方がよろしいかと。ゴブリンら女性の敵ですので」
確かにこの世界でも敵だけどこいつらなら……まずはそれでいいか。
「わかった。とりあえず石と木で家を作って、家具とかも1通り作るけど、ベッドとかは屋敷にあるのを持ってきてやるから使え」
言いながら転移で使っていない、使用人用のベッドを引き寄せて、喋りながら宿舎みたいなのを建てた。
「飯とかはみんなで食べるからな」
「マスターの采配に感謝を」
お疲れ様でした。
ブロンズ達は拠点防衛家ので、基本的に家を出ません。
カズシは生物実験を行ってますが、なにも感じていません。
次回、第21話!自然災害




