第17話!新しい仲間と後日談
バイト先に携帯を持っていき忘れて、6時に投稿してみようと思ってたのにこんな時間になったおたつーです。
この話にて1章が終わります。
ではお楽しみいただけると幸いです。
オークを倒しに来るだけだったけど色々あったな。吸血鬼にあって、吸血鬼になって、吸血鬼が仲間になる。うん、色々はない。
今回の戦闘での成長が
カズシ
レベル23→34
火魔法4→5
雷魔法5→8
無属性魔法5→6
念動魔法3→5
結界魔法2→4
魔力操作6→8
血液変換取得
ミア
レベル20→25
短剣術5→6
風魔法3→6
隠密0→3
MP回復速度2→6
リルヒ
レベル33→35
血液魔法5→6
MP回復速度3→6
これは魔核浄化して使った後の変化だ。俺のレベルがめっちゃ上がっててほかが微妙なのは、上空から300近く倒したのは俺で、ほかの人は戦闘参加になってなかったから経験値がいかなかったみたい。魔核も「カズシ様が先に強くなり、私達を導いてください」と言って渡された。
「よし、依頼は完了だな。ハーピーとエルフさんの隷属魔法も解除しちゃうね。これって呪いとして神聖魔法で解呪した方がいいのか、隷属魔法で解除するのかどちらがいいのかな?」
「あの助けていただいたのに自己紹介すらしてきませんでした。私は見ての通りエルフで、フィーネ レミシアル、レミシアルというのは氏族名です。改めてオークキングを倒して下さりありがとうございます」
「ハーピーはなまえない!いたいのたおしてくれてありがとう」
ドアからでない場所で自己紹介とお礼をもらった。
「まあ、依頼だったしね。俺はカズシで、そっちの子がミアにリルヒね」
「うーん、魔物がかけたものなら解呪の方がいいかもしれないわね。人間のと仕組みが違うかもしれないし」
「魔物は人間とは少し違った形で魔法を発動する奴もいる。解呪の方がいいぜ」
リルヒと盾が教えてくれた
「そんじゃやりますか!神聖魔法「解呪」……あ?」
「カズシ様どうかされたのですか?」
「オークに被害を加えてはいけない。小屋から出たら激痛は解呪できたんだが、奴隷解除すると死亡と奴隷化はどうやって解除すればいいんだ?」
「死亡を解呪してから奴隷化を解呪すればいいだけじゃない」
「正確に言うと「この者は奴隷であり、奴隷であることを解除した場合死亡する」という一文で書かれているんだ。これを切り離して解呪する方法がわからねえ」
わからないと思ってしまった。イメージでなんとでもなったのか?これは無理くさいけど失敗したな。奴隷化と解除時死亡が同じ条件文に入れるとか舐めすぎだろ。ミアとフィーネがなにか話してる。聞こうと思えば聞こえるけど、俺に不利になるようなことをミアは言わないだろうからいいや。
「そんな出鱈目な条件文が設定されるわけ……魔物のオークなら人種の最低限のルールもないわよね」
人種はこのような契約や条件文は、ひとつひとつを切り離してやるという暗黙のルールというか、もし何かあった時のためにひとつひとつをばらすのが普通になっているらしい。
「あのカズシ様は……カズシ様に従う魔物をそばに置くことを嫌いますか?」
フィーネがそんなことを聞いてきた。ミアが満足げな顔をしている。あれは俺に褒められることを確信した顔だな。
「ん?話の流れからしてハーピーを引き取って欲しいということか?」
「はい、それに私の主にもなって欲しいのです。さきほどカズシ様が仰った隷属魔法の条件文であれば、解除即死亡です」
「それはわかる。だけど俺がそれを見越して嘘をついている可能性。エルフは氏族単位で家族のようなものらしいじゃないか。ならそこまで連れていけば奴隷になってしまっていても関係ないんじゃないか?魔物なら問題ない。ここにもスライムのスラリンがいるし」
良くあるファンタジーエルフ設定のとおり、この世界のエルフも氏族などの塊は内部のつながりが強いらしい。神界での勉強で出た!
そして首元からスラリンが少し出てきて触手を振ってくれた。スラリンとの阿吽の呼吸が最近凄い。
「嘘をついているか、ついていないかはわかりません。ですがミアさんは自身が奴隷だと教えてくれました。奴隷なのにも関わらずしっかりとした装備に、服、そして肉体の栄養状態。この人の奴隷なら苦にならないと思いました。こちらにも打算があるのでその程度なら無視できる程度の問題でしょう。今から氏族の元へ戻っても受け入れてもらえません。婚前前のエルフが処女性を失うのは禁忌ですので私はダメです」
この世界は人権の感覚が薄いのかね?それとも本当に俺なら大丈夫だと思ってくれたのかな?それにダメと言いながら泣きそうな顔をしている。まあ、この子も強いしいいか。元から見捨てるなんて選択肢はない。
「まあ、フィーネがいいって言うならいいけどね。隷属魔法……出来たよ。あとほかにも根拠があったんでしょ?精霊とかそこらへんで」
「なぜ精霊のことを?」
「フィーネがさっきブツブツ言ってたし、エルフで精霊魔法は定番だからな!」
は?何を言っているんだこいつ。って顔してこちらを見てきている。
フィーネのステータスがこちら
名前:フィーネ レミシアル
年齢:208
種族:エルフ
Lv:34
職業:Bランク冒険者
筋力:B 耐久:B 俊敏:A 魔力:S 幸運:A
スキル:短剣術:3 弓術:5 投擲術:3 精霊魔法:6 魔力感知:3 魔力操作:2 精霊視:8 MP回復速度:5 太陽と輪廻を司る神の寵愛(小) 月と魔を司る者の加護
罰則:なし
これを見るとリルヒは強いんだな。その代わり銀の武器が特攻武器だったり、昼がだるいとかあるんだもんな。
精霊魔法とかこの世界にもあるんやなって。教えてもらえるものなら教えてもらおう。
Bランクなのにオークに負けたのか……リルヒみたいな感じだったのかな?
「フィーネも戦えるみたいだけどランク教えて」
「Bランクです主様」
主様だと!いいじゃないか!
「ならなぜにオークなんかに捕まったんだ?」
「私たちはBランク3人でパーティーを組んでいたのですが、ここら辺を通った時に、オークから逃げてきたという女の子たちが助けを求めてきたので助けたのですが、隷属魔法で無理やり動かされていたみたいで、近づいたら羽交い締めにされてしまい、その時にオークが押し寄せてきて、やられてしまいました」
隷属魔法ってえげつねえことが出来るんだな。戦闘中に使ってみようかな?俺なら無詠唱で出来る。
「まあ、なんだ聞いてしまってすまない」
「いえ、いいんです。仲間達のことも綺麗にして、あんなに神聖な浄化で旅立てたのですから……」
フィーネの頭を抱いて胸を貸してあげた。落ち着くまで時間がかかりそうだな……
「かずし!スラリンなまえある!ずるい!」
「ハーピーも名前が欲しいのか?」
「ほしい!」
スライムの名前ならすっと出てきたんだけど、ハーピーねえ。
「なら、ヨクなんてどう?」
「やった!なまえ!ヨク、ヨク!」
ハーピー、翼、翼。センスがねえんだ!もし次があったらちゃんと考える。ステータスはこちら
名前:ヨク(ハーピー(変異種))
Lv:12
筋力:B 耐久:B 俊敏:A 魔力:A 幸運:B
スキル:格闘:4 風魔法:5 雷魔法:1 歌唱:6
主:カズシ
やった!やった!言いながら飛んで俺の肩に止まろうとしているが、スラリンがその足をペチペチ落としている。
『とくとうせきだめ!』
「けーち!」
俺の体はスラリンの特等席にいつの間にかなっていたらしい。
「ヨクちゃんは服着るの嫌かもしれないけど、布を結んだやつを着てね。フィーネはミアの服じゃ小さいだろうから俺のを着て、下着はミアのでいいな」
「ふくやだ!」
「服着ないと一緒にいられないよ?」
「ふくきる!」
フィーネはエルフ特有の高身長。エルフなのにボンキュッボンとしたとても良い体つきをしている。
「すまん、着替えようとしているのに俺がいたらやりずらいな、オークの回収に行ってくる」
「主様、待ってください」
「なんだ?」
「私は奴隷だからといって見せることはしません。主様ならいいと思ってそのまま着替えようとしました。まあ、裸ですが……見ていただきたかったのですがダメですか?……あとミアさんの下着が合いません」
ミアがお尻と胸を触って落ち込んでる。君はそれでいいんだよ!
「ああ、そうなのね。ミアのが無理なら俺のを履くか、履かないかだけど、おれのはいや」
「主様のを貸していただけるなら貸して欲しいです!」
俺がしゃべり終わる前に裸で腕をピシッ!と真っ直ぐ上げて、声高らかに言い放ってきた。
「おう、そうか……これ渡すから着替えといてね」
ミアが獲物を狙う獣の目をしながら、「ずるい!」とか言ってるし、リルヒは「流石にそれは恥ずかしいんじゃない?」とか赤顔を真っ赤にして言っている。
念動魔法で飛んでオークキングがいた場所まで戻ってきた。この場所はオークの集まっていた場所の中心。アイテムボックスは直接触れるか、近いのものなら手をかざすか、俺の魔力を触れさせれば入れることが出来る。今回は広範囲に入れたいものがあって、夜だから魔力も使い放題。だから魔力を広範囲に放出して回収することにした。
『まりょくがもったいない』
『スラリンには毎日あげてるでしょ!このくらいでケチケチしないの』
『カズシのじゅんすいまりょくはスラリンのもの』
『俺の魔力はスラリンのものなの?』
『カズシもスラリンのもの。スラリンはカズシのもの』
こんなことを言ってくれて、体の触れているところで躍動している。だがおと……性別はない。
スラリンには夜になる度に魔力を与え続けている。最初は少し吸うだけでお腹?がいっぱいになっていたけれど、今はいくら上げても吸えるようになったのであげ続けている。そのせいでスラリンのステータスが凄まじいことになっている。
名前:スラリン(特異スライム(変異種))
Lv:26
筋力:C 耐久:C 俊敏:C 魔力:B 幸運:B
スキル:格闘:2 吸収:8 打撃耐性:6 魔力操作:5 火魔法:5 水魔法:5 風魔法:5 土魔法:5 光魔法:5 闇魔法:5 雷魔法:5 回復魔法:6 神聖魔法:5 空間魔法:5 無属性魔法:5 血液魔法:5 念動魔法:5 火耐性:5 水耐性:5 風耐性:5 土耐性:5 光耐性:5 闇耐性:5 雷耐性:5 霊耐性:5 空間耐性:5 血液耐性:5 重力魔法 重力耐性 月魔法 月耐性 太陽と輪廻を司る神の寵愛(小) 月と魔を司る者の加護
番:カズシ
何度見てもひどい。魔力の属性を毎回変えていて、なにかのサイクルがあるみたいで全体的にあげているみたい。属性によって味も違うらしい。魔法が使える属性スライムは、魔力の光を漏らしながら、詠唱のような待機時間を得て魔法を放つらしい。
スラリンはそんな光を漏らさないし、無詠唱だし、俺が使った魔法や俺がイメージしている魔法、見たことがある魔法(ゲームなどの魔法)などを教えてあげている。なので魔法の種類も多いし、常に俺にくっついているから昼でも魔力がほぼ使い放題。メテオとかメギドラオンとか使おうと思えばスラリンは使える。禁止してるけど。
ぶっちゃけ仲間で一番強いのがスラリンだからな。このことは仲間達には言っていない。もし言えばミアとかは死ぬような特訓をしてその地位を目指してしまいそうだから……
すべてのオークを回収し終わったので戻ってみたら、ミアとフィーネが意気投合していた。リルヒは苦笑い。なんとなくなぜ意気投合したのかわかった。ミアとフィーネは出会ったパターンが似てるからな。
スーマの街を出てからずっと頑張って付いてきていた(飛んだ時に置いていったけど誘導雷矢の時にはいた)ギルドの監視員が、スーマまで帰ったら転移で帰ることにした。
ここにもピンを打っておいて、リルヒとあった場所まで転移して家を出して寝た。ベッドも大きいのを買ったので余裕。フィーネが寝付くまで頭をなで続けた……
昼くらいに監視員が着いたので、転移で街の近くまで戻ってギルドに向かった。
ギルドに入ったらルキナが胸に飛び込んできて、泣きじゃくった。周りの男どもから殺意が飛んできたけどスルー。男どもが騒ぎ出し少ししたらギルド長がきて、俺達を部屋に招いてくれた。
「依頼達成しましたよ」
「まず、こちらの事前情報不足で危険な依頼に行かせてしまいすまなかった」
おい、土下座とかやめろ!お前はギルド長だろ。
「いや、いいから立ち上がってくれ。この依頼はどれくらいの難易度だったんだ?」
「緊急依頼を発動して、討伐隊を募って討伐するようなものだった」
「オーク300くらいに、上位種が50ちょいに隷属魔法持ちの変異種オークキングでそんなものなのか」
「そういう類のものだったのだ。それなのに君たちは、いや君がだな。空を飛ぶは、……多分雷だな。雷の矢の雨を降らせてオークを殲滅するなんてどう説明すればいいのやらという感じなんだが」
「雷って考えは一般的じゃないんじゃなかったか?」
「確かに一般の人々は雷を神鳴りと言っているが、魔物にも雷を使うような奴らがいるんだよ」
「なるほどね」
「カズシくんは物を大量に保管する術があったよな?オークはすべて回収したのか?」
「ああ、回収したよ」
「本当に凄まじい秘密の力だな……君への報酬やランクアップなどは帝都と商都とこのギルドのギルド長で話し合って決めたいから時間がかかる。その時にキングと上位種を見せて欲しいのだがいいかい?」
「いいけどキングは売らねえよ?上位種は売るけど。あとはその人たちが信用できるかだな。雷はいいけど物を大量に運べることは広めないで欲しい。戦争なんてゴメンなんでね」
「そこは安心してもらって大丈夫だ。そいつらは信用できる。あとただのオークは売るとしても少しずつにしてくれ。ほかの冒険者の買取時に値下げしたくないのでな」
「ならいい。オークも了解した。あと家を買いたいから紹介してくれ。広めの屋敷とかで曰く付きとかでも何とかするから」
「ええ!!!カズシさんは宿を出ていってしまうんですか?」
ルキナが真っ赤な目でまた涙を貯めてこちらに問いかけてきた。
「今回で相当資金を得られたと思うから、家を買うつもりだ。仲間にハーピーもいるしね」
「ハーピーじゃない!ヨク!」
「お前の名前はヨクだよ、わかってる」
「ならいい!」
「そのハーピーは変異種か、君は変異種によく遭遇するな」
「褒めないでください、照れてしまいます」
「これって褒めてないわよね?」
リルヒがなんか言ってるけど聞こえない。
「変異種のハーピーくらい大丈夫ですよ!」
「大丈夫なのは俺の元にいれば、何があっても制圧してくれると分かっているルキナだけだよ。ほかの人はどうするのさ?Dランクの変異種が急に暴れたらと考えて、おちおち眠れない人が出てきちゃうよ?」
「でもぅ……」
「ルキナは家を買ったらうちで暮らさない?」
「え?!それってあれですよね?あれ!」
顔を真っ赤にしながらあれあれ言っているルキナ可愛い。やる事やってても同棲はまた違うのね。
「そうあれね。ルキナが来たいならきてもいいし、遊びに来るだけでもいい」
「ギルド長!今日はもう帰られせて頂きます。今日の分の仕事は終わらせてあるので、問題ありません。では」
ルキナが捲し立てて出ていった。
「ルキナくんも元気があってよろしい!家の件は任せてくれ。とびきりがある」
「なら良かったです」
「大きい屋敷なのに今の君の持ち金でも買える物件があるから楽しみにしたまえ」
「ぼろ屋敷とかでは?」
「綺麗だから問題ない。あとギルドカードにハーピーが従っていることを書くから渡してくれ」
などと色々な手続きをした。
お疲れ様でした。フィーネの心をこんなに早く掴めたのは、吊り橋効果と
ほかのエルフがあの場面で助けたとすると、他種族に犯されてぐじゃぐじゃな姿は酷く醜いと思われてしまい、自尊心の高いエルフ(外の世界を知らない奴らは特に)だった場合罵倒まである場面でした。それなのに嫌な顔一つしないで(エルフなのにお胸がでかいですねとか思ってはいたが)仲間の死体まで丁重に扱ってくれたのが高ポイントですね。まあ、まだ掴んだだけでミアまではいってないけどね。
次回、第18話!拠点確保




