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女神と夫婦になるために  作者: たつ
番外編
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番外編3話! 剣道女の帰星1

結婚式を書こうとしたがうまく書けず今回は断念、旅行を書こうとしたらキャラ管理がガバガバ過ぎて(多すぎ)今回は断念。


ミコト関係の話をあまり書いてなかったので書くことにしました。


今回はトントン拍子で短めです。


では、お楽しみ頂けると幸いです。

 俺は家族会議や神としての仕事などをしながら、スラリンの分体のうち一体を借り受けて、あることを調べていた。


 長谷川はせがわみことについて。


 現在俺の奥さんであり、家族の常識人ポジションであり、元日本人の転生者だ。


 俺は日本に帰れるようになってすぐに、日本に連れていこうとしたのだが、シンイチが止めた。曰く、『神の介入がないのに異世界間移動をしてしまう様な存在を、安易に動かさない方がいい。多分どこかで介入を受けたはずだから、それを調べてからじゃないとミコトちゃんが危ないよ』との事なので、まずは異世界転生をしてしまった原因を調べた。


 正確に言う調べようとしたら、アベルがその答えを持ってきてくれた。


『お前らは老害三柱と呼んでいるんだったか? その内の一柱、ミーティリアの仕事場を調べたのだが、異世界間情報通路に細工をしていたようだ』


 なんでも、各世界間には薄い、だが強固な壁があるらしい。そういう仕切りがないと、簡単に別世界と繋がってしまい、マンホールに落ちたと思ったら異世界だったやトラックに衝突されて死んだと思ったら異世界だった。などが簡単に起きてしまうらしい。


 だが、各世界間でも情報のやり取りをするので、完全に密閉では情報のやり取りすらできない。なので、人間の魂が通れないくらいの穴があるのだが、ミーティリアという神が人間の魂がギリギリ通れるくらいに広げていたらしい。それも全世界の世界間の壁を。砂漠から目当ての砂を二粒同時に探し当てるくらいの難易度らしいのだが、ミコトはその難易度を突破してしまったらしいのだ。


 原因もわかり、安全なことが保証されたので連れていこうとした。


 さて、いきなり異世界に飛ばされて日本に連れて帰ったら何をするか? 自称美少女高校生だったミコトはきっと家族の元に帰りたがるだろう。


 だが、今のミコトの容姿や体つきは日本での長谷川命と似てはいるが、似ている別人と呼べるレベルになっているらしい。異世界転移ではなく、生まれ変わりである転生だったからな。


 だけど、その問題はミコトの家族なら問題なく解決してくれるらしい。ミコトの実家は剣術道場であり、何故か気配察知なども特訓していて、その気配自体は変わってないから問題ないとのこと。多分魔力、魂が変わらない限り魔力の波動は一緒だからじゃないかと思ったのだが、現代で気配察知なんて何に使うんだ?

俺もなるには習ったけどさ。


 俺が転移できる地球の時間的に考えると、ミコトは夏休みの間まるまる失踪、その後の二学期も一ヶ月くらい失踪していることになる。


 異世界で16年間過ごしたのに、地球では2ヶ月と少ししか経っていないというのもなんか頭が痛くなるが、そこらへんの理論は突き詰めたくないので省略。そこらへんは屋敷で捕虜扱いの女神達に任せている。


 なんやかんや、数日でミコトは地球に帰れるようになったので、俺とミコトは地球に再度転移してきた。




「ここがカズシの日本での家……なんで魔力があるの?」


「霊脈とか魔脈とかの吹き出しポイントの上に家がたまたま建っているから。ただいま父さん母さん」


 シンイチが俺の家に来た時にも聞かれたことなので片手間に答えてから、俺は両親の写真に挨拶をする。


「この人達がカズシの御両親なんだね。こんにちはお邪魔します」


「と言っても、もう日本で着ても問題ない服装だから、そのまま出るけどいい?」


 ミコトはシャツにショートパンツを着ている。異世界はビキニアーマーとかがいるから短めに作ってあるのだが、地球でこれとかあんまり良くない気がするんだがな。ミコトがこれがいいと言って聞かなかった。


「でも、なんでカズシはスーツなの?」


 俺は黒いスーツを着ている。まあ、何でかはわかるよな? ミコトはわかってないけど。


「まあいいじゃん。それじゃあ行こうか」


「うん」


 家を出て、携帯で現在地を調べたら、ここの最寄り駅から快速なども使い、1時間ほどのところに住んでいるようだった。電車に揺られている時に、ミコトをチラ見しまくる糞野郎共に殺気を振りまいているのにミコトは爆笑していたが、日本でその格好はやっぱりまずかった気がする。


 そんなこんなでミコトの家の最寄り駅に着き、ちょうどお昼だったので、久しぶりにファーストフードを食べた。


「このジャンク感はカズシがハンバーガーを作っても再現できないよね」


「いや、再現する気はないけどね。健康に良くないし」


ハンバーグに揚げた肉やらなにやらが入っていて、ポテトなどある。俺の屋敷では絞れば油になる魔物を定期的に狩っているので、綺麗で美味しい油を毎回使ってるからな。


「今度アイアンバイソンの肉で作ってみてよ。あの肉でハンバーグ作ったことがあるんだけど、ここのハンバーグに似た肉の味だったんだよね」


「わかった」


 スーツの男と露出度高めの女という奇妙な組み合わせ。しかも、俺はある程度は顔はいい方だが、ミコトは美少女なので目立つ目立つ。


 昼飯を食べ終わり、ミコトの家の前に到着した。


「お前の家って道場をやってる普通の家なんだよね?」


「そうだよ?」


 ミコトの家は白塗りの壁に瓦の屋根に囲まれた、よくあるヤクザ物に出てくる建物とすごい酷似している。


「ああ、お父さんがヤクザ物の映画が好きで、こんな感じの壁に模様替えしただけよ。もちろんヤクザとかじゃないから問題ないし、カズシなら拳銃で撃たれたくらいじゃ死なないでしょ?」


 俺が見て驚いている物がわかったのか解説をしてくれた。


「俺だって頭を撃たれれば痛いし、心臓を撃たれれば辛いんだけど?」


「死なないんでしょ? じゃあ行こうか」


 そう言って、ミコトは俺と手を繋ぎ、引っ張るようにして門の中に入っていった。


 少し中に入ったところにあった屋敷の玄関扉を開ける時に一言、


「頑張ってね旦那様」


 とミコトがいたずらっ子のような笑みを浮かべて、扉を開けた。

お疲れ様でした。


気配察知が出来て、親子喧嘩では剣での斬り合い、殴り合い。そんな家が普通なのだろうか?


次回、ソノ2

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