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女神と夫婦になるために  作者: たつ
第7章 人間の禁忌
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第149話!パワーレベリング

いやー、黒龍王は強敵でしたね。


何故か2日前からいきなりpvが1500ほど、ドンと上がったのは何故なのだろう?


作品のプロットってどう書くべきなのだろう? ていうか、完結させている作品を書いている方々はラストまでの流れ、そのある程度の中身の流れを計画してから書いてるのだろうか。多分書いてるんだろうな。改めてすごいと思った。


では、お楽しみ頂けると幸いです。

 俺はゆっくり歩いて玄関に着いた。歩いている間に準備を終わらせて、待っていると1分もしない内にミコトが走ってきた。


 ミコトの装備は日本刀、それも長い刀と短い刀の2本にオリハルコン糸製の服。うちお馴染みの素材+黒龍王翼膜の服だが、何故かハーフパンツにカットシャツという出で立ちでこちらに走ってきた。露出しているところ大丈夫か? まあ、その上から色々な魔法をモリモリにした外套を羽織れば基本的には防御力は大丈夫だけどさ。


「その服は普段着用に作ったんだが?」


「この外套が凄い性能が良かったので、この格好でもいいかなって思いまして」


 ああ、なるほどね。


「懐かしい服装だから着たかったんだね」


「はい……」


 指摘したことが当たったようで顔を赤くするが、恥ずかしがることなんてないだろうに。16年近くそんな格好が出来なかったんだろうし。


「効率のいいレベル上げをするんですよね? 私、頑張ります」


 こほんと仕切り直して、刀を握りながらそんなことを言ってくれたけど、


「まあ、色々と頑張って。本とかも持ったよね?」


「はい……? 外套のポケットが四次元ポケットになってるので、そこに入れました」


「ならいい」


 戦う必要なんてないし。


 ◇◇◇◇


「なんですかこれ?」


「多分この世界で一番早いと思われるレベル上げ。これが一番早いと思います」


「レベル上げにRTA要素はいらないと思うんですが」


 現在、黒龍王を3回ほど瞬殺したのだが、姫様三人のレベルが急激に上がってしまい、痛みを訴えてきたので倒したフィールドで休憩している。


「カズシ様すみません」


「カズシさんすみません」


「カズシごめんね」


 メアリ、ルーゼ、リーゼと歳が上なほど話し方が丁寧。というか、まだメアリは若干の緊張があるみたい。


「いや、俺が把握していなかったのが悪い。痛みが引いたら教えてくれ」


 なんてことがあった。


「レベル上げにRTA要素は必要ない? ミコトはこの世界のレベルシステムをわかってないね。今のミコトはいくつよ」


「私は……72!? なんで!? 60になったばかりのはずなのに……まさか!」


「ここで少しドラゴン殺しを繰り返してれば90レベルまではすぐに上がる。問題は90以降なんだよ」


「レベルアップテーブルが違うんですか」


 そこらへんもわかるのか。割と女の子にしては結構なゲーマーだったんだな。普通にテーブルなんてぱっと出ねえよ?


「地球でもそうなんだが、人類種……亜人獣人なども含めた全ての知的生命体はレベルが100になると、昇神しょうしん出来るんだよ。昇る神って書いてしゅうしんね」


「……神になれるってことですか!? それなら地球に帰ってお母さん達に会うのも」


「それは今のミコトだけでは出来ないな」


「やっぱりそうですよ……だけでは?」


「俺は昇神したら一度地球に行くつもりだから、その時についてくればいいよ。あ、ミコトって転生する前は何年に生きてた? 俺とお前だと時代が違う可能性がある」


「2017年ですけど」


 あ、そうなんだ。


「過去か。5年くらい差があるけど問題ないね。俺は日本に行きたいだけであって、自分の時代には興味無いし」


「ご家族は?」


 …………………………。


「死んだよ?」


「あ、そのすみません」


「いやいや、別にいいって。俺が殺したみたいなもんだし、しっかり心に焼き付けないといけないことだし」


「カズシが殺したみたいなもの? 聞いてもいいですか?」


 お、おう。ここまで敢えて言ったのは、踏み込ませない為なんだがな。別にいいけどさ。つまらないことだし。


「異世界に召喚されて神殺しを達成したカズシ君は心が死んでいる状態でしたが、日本に帰ってこれました。ですが、殺した神の呪いによって、俺が戻ってきた瞬間、両親は死にました。終わり」


 マールを殺した時にそんな呪いをかけられていることも知らずに、そのまま帰ってしまった俺。さらに、かかっていることを知っていて、敢えて黙って俺を自殺や犯罪に走らせようとした最高神。まじで糞だな。


「待て。同情なんていらない。同情が欲しくて「カズシ!」グフッ」


「大丈夫。私達がいるから。私達は親代わりには…………」


 その後リルヒを筆頭に、フラン以外からもみくちゃにされた。何故ミコトも参加していた。フランはこの程度で恥ずかしがるなよ。ビキニアーマー着てるんだから。



 ◇◇◇◇



 周回すること1時間、俺はあるひらめきを思いついた。


「皆ここでくっついている意味ないね」


「なんで? 一緒にいないと便乗出来ないんじゃないの? あと一回くらいはブラッドゴルディオンとかブラッドドリルとか星斬り血剣けつけんとか使いたい」


「わかった。使わせてやるが話をさせろ。皆は適当に屋敷の一部屋、もしくはダンジョンを攻略してもらって、皆との間の空間に常に門を開いておけば、すぐ隣にいる判定になる気がするんだよね。その方が本を読んだりして暇を潰しているよりは楽しい? 時間の経過が早いと思うんだが、どうする?」


「賛成! 賛成! 正直私は読書をする習慣なんてないし、好きでもないしね! でも、さっき言った魔法は使わせてね。あの黒龍王まとに」


 速攻でリルヒが食らいついてきた。他の皆も戦いたいとのことなので、21階層から攻略をさせる。マグマが周りをドロドロ流れている暑いエリアだね。


 姫様三人もいるのに大丈夫か? と思うだろうけど問題ない。魔法バカ改め魔道具バカのメアリとうちの研究所共同で、魔法銃なるものを作った。連射性に優れた物や一発威力に優れた物などいろいろ作ってみたので、今回初実戦投入の運びになった。


 この銃の欠点はロスが激しく、魔法使いでもない限り使えないというクソ仕様。実際はもっと効率を上げられるのだが、いきなり発展させるのもどうかと思ったので、相当スペックを下げている。


 それでも魔力消費が大きい分強い武器なので、俺から魔力を受け取っているメアリは問題ない。


 ルーゼは心が死んでた時に様々な本を読んでいて、その多大な知識から様々な魔法を場面場面で使い分ける戦い方になった。人はどの魔法も全て使えるのだが、大体は反対属性を使うことは出来ない。ホムラも水魔法が飲み水くらいでしか使わない、使えない。それは結局は心の問題のようで、心が真っ白に殺されていた時期があったおかげで、抵抗なく使えるようになった。


 リーゼ特殊な嗅覚を使って双剣を使って戦うスタイルを取っている。カンが凄まじくいいので、それも利用して戦うのだが、ぶっちゃけミアの劣化。


 今のミアは無理やり全属性魔法が使えて、すべての武器がある程度使え、特に短剣、片手剣、ナイフの双剣スタイルが好きだからね。まあ、俺が初期から手塩に育てた子だからね。しょうがない。


「……リルヒ以外はここから攻略頑張ってくれ。リーダーはマルク。お前は全員の動きは大体覚えたよな? 覚えとけって言ったし」


「はいはい、大丈夫。責任を持って監督するよ」


 俺が真面目な顔で聞いたので、おちゃらけないで真面目に答えた。


「リルヒに何回か魔法を使わせて、そしたらこっちに戻すから」


「ああ。じゃあまた後でね……門が横に開いているから、普通に話せるみたいだね」



「ブラッド!ゴルディオンンンン!! ハンマー!!!」


「螺旋は力、ブラッド! ドリル!! インパクト!!!」


 …………俺が教えたロボット系の必殺技を全て覚える気かな? てか、女に大量の血はどうやって補給してるんだ?


『A.全てカズシの血液』


 スラリンは優秀。


「聞こえていますか? カズシ」


「すぐ横の空間を繋いでるから聞こえてるって、何ミコト」


「なんであの子はあんな魔法ばっかり使うのでしょう? あんなの実際に使おうとしたら地形とか仲間とかの関係で全く使えないと思うんだけど」


「そういうのは本人に聞きなさい! ロマンよ!」


「あー、なるほど。ロマンはいいものです」


 ぐだぐだ話しながら、その日は日が沈む時間帯になるまで黒龍王乱獲を行った。


 その日だけで軒並み90レベル、91レベルに到達したので皆のレベル上げは一時中断して、パワーレベリングの弊害である、ステータスと技術が追いついていないというのを解消する為に、ダンジョン攻略を続けさせる。


 俺の女は連日ダンジョンに潜っているため、夜は疲れて寝てしまう。なので、俺は飯の時間と皆との会話の時間以外はずっと黒龍王狩りをし続けた。


『転移、転移、転移、槍、転移転移転移槍転移転移転移槍転移転移転移槍転移転移転移槍転移転移転移槍……………………』


 そして、一週間後、俺のレベルは100レベルに到達した。

お疲れ様でした。


いやー、レベル上げは強敵でしたね。ソシャゲみたいにラストらへんの必要経験値量がいきなり上がり、99から100は99から100までの数倍はかかっていることになっています。


次回、二度目の昇神

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