第77話! 式典開始
100話目! 記念になにか書きたかったけど、本編を勧めたい。
式典をやっと開始できました。でもね、予定がびっしり詰まっているんですよ。進むのかな?
では、お楽しみ頂けると幸いです。
「い「「てめえの命を頂く!」」」
いいですよと言おうとした。別に断ることでもないし、王族から三人も引き抜くのはまずい気がしないでもないけど、レーミスもレイアも長寿種の血筋だし、ルドもそう。その血を受けている第一皇子に第二皇子が既にいて、今でも親はお盛んらしい。
それなら、問題ないよね? あとリーゼとルーゼが俺ではなくて、メアリを睨んでいる。それに気がついたメアリは胸を張ってドヤ顔してるけど、胸がない人がやってもねぇ。可愛いけど。
俺の発言を踏み倒して、声を上げた親ばかとシスコンが剣を抜いてこちらに来ようとしたが、
「やめんか!」
「ルカスもやめろ」
ルドはガンスが、ルカスは後ろにいた男の騎士が止めた。
「何故だガンス!」
「やめてくれガイズ」
ガイズとガンス? そういえばガンスには美人な嫁と息子がいるって言っていた気がするし、見た目も似ている気がしなくもない。
数分してなんとか落ち着けることが出来たようだ。ガンスとガイズとやらには感謝だな。
「で、結婚して私に魔法の知識を教えてくれるの?」
結婚は手段じゃないんだけどな。あとミア達を嫁って言ってるけど、結婚式はまだあげてません。教会でルナに向けてそう宣言しただけ。結婚式を上げるのは金持ちだけとか言ってたけど、落ち着いたらあげたいね。
「まず貴方の肉親に許可を得てください。そして、ルーゼとリーゼとも話してくださいね」
「……わかったわ。待っていてね! 私の魔法知識」
この場は引いてくれたけど、魔法知識としてしか見られねえねや。付き合ってから好きになるとかあるし、嫁にしてから好きになってもらえばいいか。来るもの拒まず、去るもの許さず。
「ルカスちゃんがいいって言ってくれたし、明日のパーティーの時に発表しましょう」
「それがいいわ。継承権の問題も発生するのかしら」
今まで話していなくて、俺を何度か睨んだ第三皇后ヤアリア。一言目がそれかよ。大事だけどさ。
「そういう問題は式典が終わってからな。最初の子が成人したら継承の争いが起きるのは決定事項だが、ギスギスしないで欲しいと思っている。でだ、今日の流れを詳しく知らない奴もいるだろうから、再確認のついでに言うぞ」
知らないというか、教えて貰ってないだけです。
「俺の家族はしっかり礼服を着ること。面倒だからってここは拒否させんぞ! 特にメリアはエルフらしい礼服を着ること」
「あれヒラヒラしていて嫌なのですが」
心底嫌そうな顔で拒否している。エルフの嫁がいて、見た目まんまエルフのハーフな娘メアリは、エルフ族を考慮してメアリの礼服はそちら準拠らしい。ルーゼ情報。
「この前言っていた研究予算を考えてやってもいい」
「着させていただきます!」
お金には勝てなかったんだね。しょうがない。
「式典自体は9時半からスタート。俺達が屋根のない馬車に乗って、第一城壁の前を1周、その後は中央道を進んで、第二城壁の前を1周してこの城の前の城前中央広場に設営されているステージに戻ってくる。そこからは俺のスピーチやルカスの喋り、北の王国王族や貴族の祝辞、ルー神聖国の祝辞だな。旧宗教のフェブルウス神聖国は不参加だ。まあ、流れでやってくれ。そして、騎士及び冒険者の諸君。今回はルシファーが敵に回ることはない。それでもサタンを雇って、襲撃してくる勢力はいるだろう。俺の家族の命を頼む」
帝王の癖に簡単に頭を下げるけど、こいつは家族の為ならなんでもしそうなら男だからな。その覚悟良し。
『ルシファー各員に告ぐ。俺は今回の式典は全力で成功させたい。式典中に予定の空いている者は警備の真似事でもやって、不審者の捕縛を命じる。働いてくれた者には相応の支払いをする予定である。あでも、予定があるのに無理したりするのは厳禁であるし、危険なら幹部に伝えるだけでもいい。怪我をしたら、すぐに俺を呼べ! 絶対に助けるから死ぬなよ!』
ルシファーに所属している全員はマップでマーカーをつけている。なので、こんなような全体念話も可能。流石に一方的な念話にしてるけどね。
これで、もしマーカーがついている人が傷ついたら、そこにスラリンを飛ばしてすぐに回復させる。ルシファーは俺の身内だ。
「あー、ルドメイ皇帝様? 少しいいか?」
「なんだ?」
俺がルシファーの頭になったことなんて、別にバレてもいいし、情報を皆に渡しておくことは重要だよな。黒幕がすぐそこにいるし、情報を得たらきっと動くだろうから期待している。
「予定のないルシファー各員は帝都を警邏して、式典の妨害などを企てている奴らを捕縛する様に通達したから」
この発言で知っていた人は頼もしそうな顔、知らなくて俺に悪意を抱いてない奴は警戒と期待を、悪意を向けていた奴らは驚愕と恐怖を感じているようだ。
「そうか、そうか! ならば良し! でもいいのか?」
「別に俺は悪いことしてねえし、ルシファーが今まで悪いことしていても俺は知らん。過激派は消したから問題はあまりないし、サタンやシャイタンが俺達に何かをしてきたら、容赦しねえから問題ない」
シャイタンは魔法をひたすら発展させようとしている集団で、魔法の為なら人殺しも平然とやるという奴らだから、こういう時の襲撃は依頼されても動かない。今回動く可能性のあるのはサタンなので、セリフのサタンを強調して言わせてもらった。視線は悪意を持って、俺を見ている馬鹿共に向けて。
「そうか……うん。やはりそうなのか。わかった! 各員は食事が終わり次第、準備に取り掛かってくれ。では、神に感謝を」
俺の意図に気がついたみたいで、悲しい顔を少しだけしていた。その後は食事の挨拶をして、食べ始めた。
その後は絡んでくるレイアとメアリを軽くあしらい、ルーゼの準備の手伝いを見て、そこに突撃してきたリーゼと絡んで時間を過ごした。
それで今いるのが城門が閉まっている門の前。屋根がなく、馬車の壁が低い、ようは車高の高いオープンカーみたいな馬車に乗っている。キリツとルーゼと共に。
「改めまして、今日から三日間はよろしくお願いします。多分私は狙われますので」
「ああ、お前もキリツもリーゼもお前の家族も守ってやる」
「私達を守ってくださいね、カズシ様」
門が開きはじめた、式典の始まりと共に、俺の戦争が始まる。
お疲れ様でした。
カズシは絶対に逃がしてくれないヤンデレですからね。シンイチも割と病んでるきがする。まあ、壊れ具合はカズシが何歩も先を言ってるんですがね。
次回、パレードを描写して、演説を少し描写して話を進める




