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第五話思い出のシーン

第五話思い出のシーン


私はいよいよゲームで体験したあの授業を受けることが出来ると心をワクワクさせている。

「今日の授業はみんなの歓迎も兼ねて魔法を使った焼肉パーティよ〜!!」

「焼肉だ〜!!!」クラスのみんなが喜んでいるなか私は戸惑っていた。

なぜなら授業内容が違っていたからだ

「あの、先生それって一年生がする初回授業じゃないんですか!? 私たち二年生の授業はサルーヴァの森での魔力実習ではないのですか?」

私は思わず先生に大声で聞いてしまった。

先生は「あれ……教室間違えてる!!」と焦りながら走って出て行った。

ザワザワ

どう考えてもおかしい……ゲームだと先生が教室を間違えた出来事などなかった。

ストーリーが変わっている……だけどストーリー云々関係なくここは現実なんだから先生だって人間なんだし間違いぐらいあるよね、うん。

この出来事が今後に影響ありませんように!!

右隣の席の男の子の独り言に私は驚きを隠せなかった。

その内容が『この私をモブの男なんかに転生させる神が悪いのよ。こんな世界ぶっ壊れればいいのよ』というもので……私以外にも転生がいることがあっさりと分かってしまった。

転生者なんだとしたらさ……私が先生にゲームの授業の質問したんだから気づくでしょ!!

いやなんで気づかないの!?

話しかけてみようか……でもなぁ

私が悩んでいると左隣にいるリゼッタが『ギアラどうしたの? お金があまりないのに商店街で良い肉見つけた時みたいに悩んだ顔してるけど』

どうしようリゼッタに相談したいけど転生者ってバレるんじゃ……そうかその部分だけ省けば!!

「あのねリゼッタ私の隣の席の人と話してみたいんだけど、なんて話しかけたら良いのかな?」

「ギアラが話すことなんて一つでしょ……肉だよ肉!! それにどうしたのギアラが男の子に話しかけたいなんて珍しいね」

肉……肉かぁ……ゲームをしてれば分かるであろうあのセリフを言ってみようか

「ねえソフィーお肉一口いる?」って言ってみたけど……これで分かるの私ぐらいじゃん!!

というかソフィーの席遠いから一人で恥ずかしいこと言ってるだけになってるような気がしてならないんだけど!?

私が焦っていると

「それってギアラがソフィーに言ったセリフだよね!!」と食い気味に相手から話しかけてきて……正直、正直言ってモブ令嬢Bじゃなくてギアラって名前を知ってる人で、もんのすっっっごく嬉しい!!

今すぐ話したい話したい……けど

「ちょっと授業の後話さない?」と言って相手も了承してくれたので安心した。

先生が戻ってくるまで私が周囲を見ていると前の席にいるユズと目が合ったので小さく手を振った。

ユズは顔を少し赤らめながら手を振りかえしてくれた。

確かユズの右斜め前の席にソフィールだったはず

私が確認すると……ソフィールが私を見ていると自意識過剰になりそうになったが、距離的にはソフィールに聞こえるから案外自意識過剰……って訳でもないのかな?

私がそう考えているとソフィールが小さく首を縦に振った後席を立ちこっちに近づいてきた。

「先ほど私にお肉がいるのかと聞いてきたあなたちょっと私に着いてきてもらえますか?」

ソフィールは少し不安そうで……怯えた子犬のような様子で私に話かけてきた。

そりゃあ、あんな大勢の前で婚約破棄されたばかりだし……私に話しかけるのだって怖かったのかもしれない。

「今すぐ……ですか?」私が質問すると

「今すぐでお願いするわ」と言ってきたので私は『ちょっと行ってくる』と周りに伝えソフィールに着いて行った。

ソフィールが私を案内した場所は

「あ、あのソフィール様……ここって」

「さっきみたいにソフィー呼びしてくれないの? まあ"今は"その呼び方でいいけど……ここがどうかしたの? 前に綺麗な花壇を見つけたんたけどずっと一人で見てたんだけど流石に虚しくなってきてね……もうソフィー呼びしてくれる人もいなかったから、あなたがソフィーって呼んでくれて嬉しかったから……どう、綺麗な花でしょ?」

ここはゲームでギアラがソフィールに肉を渡した場所!! ここの花壇の花の一つは"肉の果実"を実る……しかも今の時期が一番食べごろ!!

確か花壇の左の隅の方に…………

「あった!!」

「何があったの?」

「これ、これだよ!! ほら見てよ、ここの花壇お肉の実が出来ることを思い出したから……ソフィーに食べてほしくて、美味しいらしいから!!」

見つけられた嬉しさでソフィー呼びしてしまった

「らしいって…………でもありがと」

ソフィールの不安そうな顔は消えはじめ、少し笑顔が出てきたことに私は安心した。

「そういえばあなたの名前の聞いてなかったわね。人に聞くのだし私から名乗らないと……まあ知ってると思うけど、私はソフィール・トルスティン……ネオン様に婚約破棄されるほどの無能な元婚約者です」

ソフィールの瞳から光が消えたが今は触れないように私は名乗った

「私は肉が大好きなギアラ・フランカチェスカ!! 叫んで舞踏会で摘み出された令嬢です!!」

触れないようにはどうした私!!

舞踏会の話題になったら絶対ソフィールが婚約破棄のことを思い出すのにぃぃぃ

「あの時叫んだのあなただったのね…………」

ソフィールはその後何かを言いかけたが言葉を詰まらせた感じだった。

「私はもうそろそろ教室に戻った方がいいと思うんだけど、ソフィールはもう少し花壇を見るの?」

「そうね、もうそろそろ戻ったほうが良さそう。戻りましょうかギアラ」

あぁぁぁぁもう目の前にソフィールがいるだけで喜びで頭爆発しそうなのに、私がギアラになったのも再認識して…………危ない危ない我を失う所だった。

このままだと(ギアラ)が死ぬってことは変わらないんだから真剣に変える方法を考えないと。

私はそう考えながらソフィールと教室に戻った。


読んでいただきありがとうございます!!

更新は出来る時にしますね

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