オーナーの過去 前編
今回は前回より少し?長めです。
また、人によっては不快に感じるかも知れない内容となっておりますのでご注意の程よろしくお願いします
誤字脱字や日本語がおかしい所があれば
ご指摘頂けると助かります。
「オーナーはさぁ~なんでこのバーを開店させたの?」
色々な話を聞いた僕は、一つの疑問をオーナーに投げかけた。するとオーナーは、少し顔を強ばらせた。その後、オーナーは自分の過去について話し出した。
22年前
私は桐月恵理菜。12歳。
私はほぼ普通の中学一年生。友達もいるし、なるべく文武両道になるようにしている。
ただ一つ、普通と違う所があるとすれば…
「痛い!!!やめてよ!やめてよお父さん!!!」
「うるせぇ!黙れ!」
と、まぁ簡単に言ってしまえば虐待だね。それは、ほぼ毎日あったかな?で、いつだった忘れたけど、一回だけ、とある言葉を口にしたことがあった。
「…グス…たすけて、お母さん…」ってね。
そしたらさ…
「…ッ!その名前を出すな!!」
ボコッ!ボカッ!
「あ゛ぁ…ウッァ…」
ドサッ
と、私が気絶するまで、殴ったり蹴ったりと凄い暴力を振るわれたよ。本当に言ったことを後悔したね。
でもね、お父さんは初めはあんな人じゃなかったんだよ。お父さんが最初に暴力を振るいだしたのはね、確か小学三年生だったかな。その頃にね、お母さんが確か肺がんで死んじゃったんだ…。それで、お母さんのお葬式が終わって大体一ヶ月半ぐらい経ってからお父さんからの虐待が始まったんだ。多分、お母さんが死んじゃった事を受け入れられてないんじゃないかなぁ。
虐待が始まった頃はまだ、そんなに酷くなかったんだよ?お父さんがお酒を飲んで酔っ払った時にほっぺがちょっと腫れるぐらい。冷やせば次の日には治ってるぐらい。それぐらいのことだったんだけど、日を追う事に酷くなって来てさ、ついに酔っ払って無くても暴力を振るうようになった。殴る蹴るだけだったのが今じゃ、水に顔を無理やり入れるわ、真夏真冬の外に放り出すわで、本当に死にそうになってたな。まぁ、それは今もなんだけどさ。
それからさ、大体2二ヶ月か三ヶ月ぐらい前から振るわれる暴力の種類が増えたのよ。それはね、性的虐待ってやつ。テレビとかでまたに聞くヤツね。私の場合は、知らない人のところに連れて行かれて性交渉をさせられる感じかな。知らない人に勝手に身体を触られて「気持ち悪い」と思ったんだけど、それよりも辛いことがあった。それは、お父さんが、このグループのリーダー的な人にお金を貰っていたんだよ。それを見た瞬間に諦めた。この性的虐待からは抜け出せないと、そう思った。だから私は、その知らない人に身体を委ねた。もう、どうでも良くなったから。で、その後もそれは続いたんだけど大体4回目に行った時、何故か男が二人になっていた。何時もの人と知らないもう一人。ここからは、まぁ言わなくてもわかるか。で、その日を境にどんどん人が増えてきて最近じゃ、多い時には五人同時だった事があったな。そんな日があると、流石に疲れて意識が飛ぶことがあるのよ。そんな時、起きたら大体、自分の部屋(物置的なところ)の布団に寝ている。多分お父さんが、連れて帰ってきて寝かせてくれてるんだろうけど、掛け布団をめくるとっていうかめくらなくても分かる。素っ裸の、ままだ。機嫌がいい時には服も着せてくれているんだけど、ほんとにたまにでしかない。
と、まぁ酷い仕打ちばっかりだったからさ、私の中での小さな反抗として月の何日かは家に帰らなかった。「友達の家とかに行くと多分バレるだろうな」と思ってそんな日は大体河川敷の全く人が来ない場所にいた。ある日もそんな感じだったんだけど、「たまには違う道から行ってみよう」と思って近くの道をフラフラしてたのよ。そしたらさ、たまたま一つのお店を見つけたのよ。そこで私は何を思ったのか「追い返されてもいいから入ってみよう」とか意気込んでさ行ってみたのよ。確かビルの四階にあった「Red berry」という店だった。感じ的にバーっぽかったんだけど、「入ろう」と、覚悟を決めてドアノブに手をかけゆっくりドアを開いた。
今回も読んで頂きありがとうございます!
今後も不定期で更新していく予定なのでよろしくお願いします。
では、また次回!