出来損ないの成れの果て　～無能な僕が捨てられた先で女の子にチートを埋め込まれたら戦闘狂であることに気付いたので冒険者になって魔物を倒すことにしました～

　イシュタル・ヘーゲーは勉強も、剣術も、魔法もできない少年だった。そして、伯爵の息子でありながら『出来損ないの成れの果て』という不名誉な呼び名をつけられてしまった。そして、十歳という若さで将来を見限られ、伯爵家から追い出されたのだった。
　イシュタルは毎日をただ茫洋と生きていた。目の前のことがどこか他人事のように見えて、ここに生きている自分が本当だとは思えなかった。追い出されたことさえ他人事のようであり、そこに悲しみや怒りを覚えることはなかった。
　馬車で連れていかれた先はどことも知れぬ森の中。そこでイシュタルは一人の少女と出会う。少女は自分を創世の魔女と呼び、イシュタルに特別な『魔法を操る術（すべ）』を与えた。
　その日の夜、イシュタルはゴブリンとの戦闘により生きている実感を得ることができた。彼はより『生きている実感』を得ようと行動していくのであった。

　他人事の世界から訣別し、自分が暮らす世界と向き合いながら成長していく物語。


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※6/7 タイトルやあらすじを大きく変更しました。