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火焔〜KAEN〜  作者: 猫子
9/70

成長


・・・こんなの絶対おかしい!!


出発した一行は


天上人

ジル(強〜最強)

ハオ(多分強〜最強)

タカ(弱←剣が使える)

ガラ(最弱←笛で仲間を呼ぶ能力有り)


地上人

亜助(中←ジルの力を受け継ぐ)

凛太郎(最弱←ハオの治癒能力を受け継ぐ)



ジル「亜助、あそこ」


ハオ「亜助ちゃん、来たわよ」


タカ「亜助さん、お願いします」


ガラ「亜助ーもたもたするなよー」


凛太郎「亜助さん、、」



こんな調子で出発してから¨者¨が現れる度に亜助だけが倒していく。

戦いの最中も足を止めることもなく、始末し終わった亜助が走って皆んなを追いかけるという。

もう3桁に届きそうな数の¨者¨と亜助のみが戦った。


「ジル〜どうして僕ばっかり、、はぁ、、」

亜助は不満を漏らした。


「¨僕が強くなる¨んだろ?」

ジルはニヤリと笑った。


「///それ!!」

亜助は顔を赤くした。


「冗談だ。亜助以外は戦闘に出すつもりはない。亜助は神と戦うんだろ」


(そう・・か。だから僕だけ)

妙に納得した亜助は¨よぉーーし!!¨と気合いを入れて自ら先陣をきり、¨者¨を探した。


(単純な奴・・・)

ジルはやれやれと溜息をついた。




¨者¨を見つけた亜助は

「どっからでもかかってこい!!」

と息巻いた。


「「亜助」ちゃん」!!

ジルとハオが同時に叫ぶ。


ザンッッ!!

(え、、、)

亜助の視界が揺れ亜助は地面に倒れた。


「相手の力量もわからないのか!!」

ジルは眉間に皺を寄せ叫ぶ。


亜助の胸から腹にかけて深い三本の傷。そこから大量の血が噴き出していた。


ーーーゴフッ!


亜助の口から血が流れる。


「あ、、亜助ぇ〜〜、、!」

ガラは泣きそうになりながら言った。


(痛い・・僕は調子に乗って、、、)


亜助が見上げた¨者¨に顔は無く、2本の腕の先にはそれぞれ3本ずつ、50センチ程はある鋭い爪があった。


「私が代わるわ、凛太郎、亜助ちゃんにこの薬を・・・」

「はい!」

ハオは凛太郎に事前に用意していた薬を渡した。


「ハオ、、もう少し待ってやって」

助けに入ろうとするハオをジルが止めた。

「でも亜助ちゃんのあの出血量、、」

「こんなことで死んでたら亜助は何もできない」


真剣なジルにハオはその通りね、と引き下がった。



(力が、、入らない。。でもジルは僕を助けない、、僕は、、まだ死ぬ一歩手前じゃないんだ、、!)


ヒュー・・

ヒュー・・


ままならない呼吸を整えながら

胸を押さえ、亜助は立ち上がった。


(左利きの僕に剣は満足に使えない、、なら!)

亜助は左腕に力をできる限りに込めた。


ダン!!

亜助は地面を蹴り、血を撒き散らせながら¨者¨へ突進した。


亜助には全てがスローに見えた。

襲いかかってくる鋭い爪。

(右!!次は左!!)

亜助は体を引くしながら攻撃を避け、羂索を見事に放ち、¨縄¨としてではなく、見事にしなやかな¨剣¨として羂索を自在に扱った。


ザシュッッズバッッ!!!


体中切り刻まれた¨者¨は体液を撒き散らせてながら散った。



亜助はそれを確認するとゆっくり意識を手放した。









「いつまで寝てる」


「!!」


ジルの声に亜助はガバっと飛び起きた。


亜助の前には涙をいっぱいに浮かべたガラがいた。

「亜助ーー!生きてたー!!」

「ガラ、、、」


亜助はガラの頭をポンポンと撫で、自身の周りを見た。

そこには母親のように優しく微笑むハオと、安心した顔をして亜助を見るタカと凛太郎。そして口角を片方だけ上げて見下ろしてくるジルがいた。


「あ、、僕、、」

亜助は状況を理解して自身の胸を見た。

布で巻かれているので見えないがきっとハオと凛太郎が手当してくれたのだろう、痛みはなかった。


「羂索での切り方、理解したようだね」

ジルはいつもより少し優しい顔をしていた。



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