表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
<R15>15歳未満の方は移動してください。

神サマ達に八百万回殺された俺はきっと嫌われている。

作者: 疾風 颯

 頭を空っぽにして書きました。

 頭を空っぽにして読んでください。


「すみません」


 真っ白な空間。自然界どころか人工でもありえない、神秘的な光景。そこには二つの人影。


「あなたは私のミスで運命にない所で死んでしまいました」


 片方は土下座している。


「よって、お詫びとして力を与え、別の世界に転生してもらいます」


 そう、今流行りの異世界転生もののテンプレ展開である。













で!





 で、だ。



 俺はそれを滅茶苦茶に冷めた目で見降ろしている。

 ……いや、普通なら喜ぶよ?なろうもの大好きだったし。

 でもさ、一つ言わせて欲しい。

















 何回目だよ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!






 






 ………………多分、613793回目。




―――――――












 事の発端は、四月某日。

 入学式に遅刻しそうになった俺氏こと鈴木 陽介は、パンを口に咥えたまま通学路をダッシュしていた。

 無事ギリギリでセーフ―――なんてこともなく、普通に遅刻した。

 それどころか、校門前でぶっ倒れて、女子生徒に保健室に運ばれてしまった。お?ラブコメ展開か?って思うじゃん?ならないんだよな~。その女子は俺を届けたあと、すぐに戻っていった。

 体調不良ということにして、少し休んだ俺は学活の時間の途中から入ることになった。当然目立つ。自己紹介も全員済ませたあとだったので、俺がすることに。

 んで、全力で緊張しながら黒板の前に立ち、挨拶をし―――ようとしたところで俺は絶叫をあげて死んだ。





 ………………は⁉

 いやいやいやちょっとまてちょっとまて。は?はあ?

 いきなりヤバい痛みに襲われて、意味も解らず俺氏死亡⁉しかもクラスの皆の目の前で?黒歴史確定じゃねーか!ふざけんなよ!

何でだよ!これから俺の青春ライフが始まるはずだったのに!

 っていうかさっきの痛みトラウマモノなんですけど!シチュエーションも併せて最悪だよ!


 なんてことを心の中で叫んでいたら、いつの間にか真っ白な部屋にいた。


 ………ちょっと待って!あまりの超展開に頭がついてけない!SAN値ゴリゴリ削られてくよ!

 待て待て一度落ち着くんだ!ほら深呼吸、吸って~、吐いて~、ヒッ・ヒッ・フー~。


『それは出産時の呼吸じゃと思うんじゃが、もしやおぬし、女子(おなご)かの?見たところ(おのこ)にみえるがの……ああ、そういうことかの。大丈夫じゃぞ、我はLGBTにも寛容な優しい女神様じゃぞ♥』


 ………。


『これ、そんな冷めた目で見るでない。女神様じゃぞ♡』


 ………。


『やめい!その……そんなに見つめられると、こう……ゾクゾクしてくるんじゃぞ❥』


 ………。勘違い系ギャルマゾロリババア女神様とか……もう……どこから突っ込んでいけばいいか分からん……。


『待て待て嘘じゃ!ネタじゃから!』


 で?


『え?あ、えっと、その………。

 そうじゃ!おぬしの転生を伝えにきたのじゃ!」


……で?


『……実は、我の手違いで、死ぬ予定ではなかったおぬしを殺してしまっての?その、詫びを入れにきたのじゃ』


………で?


『その……すまなかったの。代わりと言ったらあれじゃが、異世界へ転生する権利をやろう。もちろん、それが代わりになるハズがないと分かっておるんじゃ。お詫びにも成らぬが、特典もつけてやろう』





…………計画通り。(・∀・)ニヤニヤ

 



 よっしゃあああツッ!THE ENDォォ!!その言葉が、聞きたかった……。

 夢にまでみた異世界転生だ――――!イヤッホウ!


『おぬし、態度変わりすぎじゃないかの?わしの殊勝な態度を返してくれんかの?』








―――――――そんなことをしていたころもありました。今となってはいい思い出です。












 だってさ、その後どうなったと思う?流産だよ?まず人生始めさせてもらえなかったんだよ?萎えたわー。

 で、それも他の神様のミスで、俺はすぐさま回収された。

 まあでも、チート増えたしいっかっておもって三度目人生スタート!

 チートだチーターだ!って思ってたらまさかの早死に十五歳。

 いや、二度三度なら許せるよ?これ、何回続いたと思う?





 八百万回だよ!!!!!




 は⁉



 自分で言っていて信じられなくなるけど、実際そうなんだよな。おかげで俺の精神年齢は億超えてもう分からん。いや、分からないわけではない。思い出すのさえ面倒なだけだ。

 俺は何回も転生したことで輪廻の輪から完全に外れ、人間どころか次元を超えてしまった。そうして俺は八百万一柱目の神になったんだ。ちなみに御名はヨウスケのままだ。

 おかげで全知全能とやらになって、ずいぶん前のことも思い出せる。とりあえず114514回目の神と六百六十六回目の神は許さねえ。死因が腹〇死とテ〇ノブレイクとかふざけてんのか?しかも前者!淫夢だと⁉マジでふざけんなよ……次の神在月は覚悟しておけよ……。


 で、俺は今、真っ白な空間にいる。

 神になったからには神の仕事があるんだが、ちょっとヘマしちまってな、人を一人殺しちまったんだよ。

 てことでさっきこの空間に召喚して、転生させてやったんだ。名前は確か、玲一だったかな?さっきとはいっても、神には厳密には時間などないから、いろいろ変なことも起こる。タイムパラドックスがヤバいことになってるんだよ。

 そういや、この後、なんか知らん(かみ)との面会があったはずだけど……。




『先日はどうも、ヨウスケさん。八百万二柱目の神となりました、レイイチです』



 




 へ?

 神とはこうやって生まれていくのです(大嘘)

 ありがとうございました!

 感想、評価等よろしくお願いします!


 こちらもよろしくお願いします↓

『血銀の十字架 ~神をも弑する刃となれ~』

https://ncode.syosetu.com/n6770gf/

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ