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はぢめてのダンジョンマスター  作者: 闇統王様
第一章 ダンジョンを創ろう。
7/27

異世界のパンを食べてみよう。

机の上にカットされた黒パン、カットされた白パン、木のカップに入った山羊乳?が出て来ました。なんで?かって、だって見ただけで何の乳かなんて分かんないでしょ?


「・・・収納。アイテムボックス的な何かって事?」


「異次元収納になりますね。効果としては同じようなものですね。容量無限で時間経過なしです。後でマスターも使えるように設定しましょう。」


来ましたね。異次元収納!しかも容量無限の時間経過なしって最高の奴じゃないですか!・・・でもダンジョンマスターってそんなに異次元収納って使うかな?どこかに何か持っていくことってあるのかな?


「さあ、マスター折角出したのですから食べて下さい。また獣が鳴きますよ。」


「う、それは忘れて下さい・・・。」


なんかダコアちゃんの接し方が、最初に比べてすごく気安くなってるよね?このまま親密になって行きたいですな。グヘヘ・・・ゲフンゲフン。


「まずは黒パンからいただこうかな。」


大体1.5㎝位の厚さにカットされてるね。持って見ると、外側はかっちかちで確りとした重さを感じ、内側はきめ細かくぎっちり詰まってる感じに見える。


「では、いただきます。」


はむ、ん?ん、ん・・・んー!外側がしなっこくて噛み切れない!

ふん、ふん、んー!引き千切るために噛み締めたまま、手で思いっきり引っ張る!


ブチッ、ベシン!


「んふー!」「っ!」


痛ー!って思いっきりダコアちゃんの頭をしばいてしまいましたよ!な、なんてことを!


「んへんへ!んへんへ!ふふははん!」


必死に謝りながらダコアちゃんの頭をなでなでします。


「・・・・・・・何を言ってるのか分かりませんよマスター。何を言っているのか何となくわかる気がしますが・・・。取り敢えず口の中のものを処理してくださいマスター。」


ふん、ふん、ふん・・・・・・・・・ったー!ようやく無くなった!口の中でふやかしてようやく無くなった。え、これってそのまま食べるものじゃない?

ってそんなことより、


「ごめんねダコアちゃん!痛かったよね?ううう・・・」


そう言ってダコアちゃんの頭をなでなでする。なでなでなで・・・・・・。

・・・はふぁ、相変わらずダコアちゃんの銀髪は素晴らしい手触り。すべっすべのさらっさら何時迄だって触っていられるよ・・・。

それにほんのり感じるダコアちゃん体温に、形の良い小ぶりな頭・・・はふぅ、何時迄だってなでなでしていられるよ・・・。なでなでなで・・・・・・。


「・・・問題ありません。」


なでなでなで・・・・・・。


「・・・・・・もう大丈夫ですから。」


なでなでなで・・・・・・。


「・・・・・・マスター?」


「はぁはぁ・・・はっ。ほ、本当に大丈夫?我慢してない?」


なでなでなで・・・・・・。


「・・・もう大丈夫ですから。」


なでなでなで・・・・・・。


「・・・・・・マスター?」


「うへへ・・・はっ。な、何?」


「・・・・・・食べないんですか?」


「うっ、そ、そうだね。た、食べるよ。」


語尾が上がりながらそう答える私。

もっとなでなでしていたいけど、ダコアちゃんの空気が変わった気がするので、我慢だね。嫌われたら意味ないからね。


改めまして実食と行きますか。ちょっと行儀が悪いけど外側は残して内側だけ食べよう。

はむ、ふも、ふも、ふも・・・ごっくん。うん確かに酸っぱいね。食感は何だろう・・・ベーキングパウダーを使わずに、バターの代わりにサラダ油を使ったパウンドケーキ?違うかな?

そんなまずい!って訳ではないけど、おいしくもないね。もともとこれだけど食べるものではないんだろうから、酸味を生かした組み合わせでおいしく食べられるんじゃないかな。


「・・・あんまりおいしいものではないね。あっダコアちゃんも食べる?」


「私は必要ありません。」


「あっそうですか。」


では口直しに山羊乳?をいただきますか。独特の臭いがあるって話だけど大丈夫かな?

木のカップをもってくぴっと一口。う、うん、確かに臭いはする。二口目、うん、でも大丈夫問題ないね。味は濃い牛乳?ほんのり甘みもあるし、うんおいしいおいしい。


「うん、ちょっと臭いがするけど、濃い牛乳みたいな感じでおいしいね。ダコアちゃんも飲む?」


「いいえ。私は必要ありません。」


「あっそうなんだ。」


黒パンも山羊乳もダコアちゃんは嫌いなのかな?黒パンはともかく山羊乳の方はおいしいけど・・・、あっ臭いが駄目なのかな?なるほど、苦手なものを無理強いしちゃだめだよね。


それでは白パン様をいただきますか。なんたって黒パンの10倍のお値段ですからね。

ではでは、ん?持った感じ結構しっかりした感じがするよ。でも黒パンに比べたらふっくらしてるかな。

はむ、ん?、ふも、ん、ふも、ふも・・・ごっくん。こっちも酸っぱい、黒パンよりはだいぶ抑えられてるけどね。ふっくら?黒パンよりかはそれは柔らかいけど・・・ふっくら?


「・・・おいしくないね。」


これで黒パンの10倍・・・。そんな価値あるかなぁ。白パンもただこれだけでおいしく食べられるものじゃないのかな。ん?期待外れの白パンには様はもう付けないよ。


このパン共には何が合うかな・・・。うん、チーズとソーセージでいいかな。これならまずはずれはないでしょ。葉物もなんかほしかったけ数枚だけってなさそうだし、取り敢えずこの二つでいいや。


「ダコアちゃん、追加の注文がしたいのですが・・・。」


「・・・はい。どうぞ。」


私が言うとダコアちゃんはパッとメニューを出すと、てしてし操作して食材選択画面を出してくれます。


「ありがとうございます。」


ええと、チーズ、チーズ、チーズ・・・。ありました山羊乳チーズ10APこれもハーフカットでいいですね6APと。「ピコン♪」

次はソーセージ、ソーセージ、ソーセージ・・・。はい。ソーセージ3本で10APこれはこのままでいいか、ほ「マスター。」「ピコン♪」


「え?な、なんかまずかった?」


「マスター。それは生ですがいいのですか?」


「え、生なの?」


「調理済みのは詳細の下にあるはずです。」


「どれどれ、あ、本当だ調理済みってのがある。」


ではこっちを「ピコン♪」


「えっとさっきの生はどうしたら・・・。」


「買い物かごの中で削除が選択できます。」


えっと、削除、削除、あった削除と。無事生は回避できました。それでは清算。「チャリン♪」

因みに調理済みソーセージは11APでした。


「ありがとう。ダコアちゃん。」


「いえ。・・・どうぞ。」


メニューが消えると出て来る品々。

チーズは直置き、ソーセージは木の皿に乗って出て来ました。


「ありがとう。ダコアちゃん。」


なでなでなで。


「いえ。」


もっとなでなでしたいけど。ここは我慢して食べましょう。


さて先ずは黒パンの中身をくり貫きましょう。そしてくり貫いた中身の上にチーズとソーセージをのせ、もう一枚の黒パンとサンド。

それではいただきますか。あ~む、むぐ、むぐ、・・・。


「・・・うまー!何このソーセージうまー!」


何かすっごい旨味があるんだけど、普通の豚肉じゃない気がする。チーズもちょっと癖があるけどコクがあっておいしいし、黒パンの酸味もそれらと合わせるとなんかいい感じになる。


「なにこれ普通に美味しんですけど。」


メシマズでまずは食料事情の改善から、とかならなそうでよかったかな。

ではお次は白パンでもいただきますか。同じように挟んで・・・、あむっと。

うん、ソーセージ旨過ぎ。こっち方が酸味が少ない分食べやすいかも、柔らかいしね。でも私は黒パンのサンドの方が好きかも。


「ごちそうさまでした。」


予想外にソーセージが美味しかった。パンはいまいちだったけど、チーズや山羊乳は美味しかったし食事は大丈夫そうかな。

ってまた私だけ食べてるし、・・・良かったまだソーセージ残ってるね。


「だ、ダコアちゃんもソーセージ食べる?美味しいよ。」


「いいえ。私は必要ありません。」


「そ、そう。・・・お腹すいてなかったかな?それとも苦手なものだった?」


「いえ。外部端末には代謝がありませんので、食物を摂取する必要がありません。」


「あ、そうなんだ。」


う~ん。となるとこれからも銀髪幼女様にお預けしながら、一人でご飯たべるって事?それってどうなのよ。


「・・・食べる事は出来ないの?」


「食物の摂取は可能です。」


そうなんだ。よかったぁ。あっでも美味しく食べられないと意味ないよね。


「味も感じる?」


「味覚もあります。」


「じゃあ今度からは一緒に食べよう?一人で食べるのは、えっと、寂しいからね。」


「マスターがそう望むのなら。」


「うん。ありがとう。」


「いえ。」


良かったぁ。これでお預け状態で一人食べるのは回避できたね。それにやっぱり一人で食べるより二人で食べたほうが美味しいよね。


「それでは説明の再開をしても宜しいですか。」


その言葉と共に机の上にお残ししていたものたちが音もなく消えた。

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