命名ダコアちゃん!ついでにマスター登録
銀髪幼女が現れた!
大事な事なのでもう一度言おう!
「銀!髪!幼!女!が現れた!」
思わず口に出して叫んでしまうほどの衝撃。
そんじょそこらの自称銀髪とはわけが違う!ましてや白髪だろなど言わせない!まさに銀糸を細く透き通らせたようなキラッキラに輝く髪!その髪が上から下に真っ直ぐに伸びる!勿論眉毛も銀髪!睫毛なっが!も勿論銀髪!そしてそのさらっさらと思われる髪は整った顔立ちの頬を抜けて顎から首の脇を通り肩口に、まだまだ続くそれは鎖骨からピンク色のちk「ぐへぇっ」
俄かに幼女の大事な部分をガン見しそうな衝動を抑えて、その色が視界に入った瞬間に目を閉じ、首を逸らす。その勢いが余りに良かった為に出たのが前述の奇声。くっ首が・・・。
そ、それはともかく、すっぽんぽんですよ!この幼女!流石に二人っきりだからってすっぽんぽんはまずいでしょう!むしろ二人っきりだからこそまずいでしょう!・・・って何言ってんだ私は!これじゃまるっきりやばいやつじゃないか!
態勢を維持しつつ何とか状況を改善するために言葉を発する。
「あ、あの、どこぞの銀髪幼女様かは存じませんが、何かお召し物をお召して頂けると我慢が出来ると思うのですが・・・。」
「・・・・・・。」
何言ってんだ私は!お召して頂けるって何語だ!それに我慢出来る?完全にアウトだろ!
何で私はこんなに興奮しているんだ?ああ・・・もしかして前の私の影響?記憶関係は今でも全く出て来ない。魂に刻まれたリビドーってやつ?もしそうだとしたら前の私って相当やばいやつだったんじゃ・・・。
怖いことを考えるのは辞めよう・・・。
そんな怖い考えをしていると、少しは落ち着てきたので銀髪幼女様にお伺いを立てつつ、目を開けることを試みる。
「もうお召して頂けましたか?目を開けますよ?断ったので私悪くないですよね?」
目を開けるとそこには真っ白のワンピース。私、_| ̄|○。
「・・・とても残念そうですね。」
そこに素敵幼女ボイスが降り注ぐ。
「い、いえ!そ、そんことはないですよ!っ!」
と、必死に弁明しつつ顔を上げると、そこには紫水晶に輝く瞳の半眼が!
「銀髪半眼幼女キター!」
またもや突如叫ぶ私。先程少し落ち着いたボルテージも急上昇の天元突破!
その奇行にビクリと体を揺らす銀髪半眼幼女様。いとおかし。
「はぁ、はぁ、は、は、ハグさせてもらっても宜しいでしょうか?」
欲望のままに銀髪半眼幼女様に詰め寄る私。
「はぐ?・・・!・・・別にいいd「ありがとうございます!」むぐぅ」
僅かに小首をかしげて疑問の声を上げる銀髪半眼幼女様。私を萌え殺す気ですか!
数瞬後、瞳に理解の色が宿ると許可の言葉が出たと思われる。
と言うのも、私は辛抱たまらずその言葉を言い切る前に感謝の言葉を述べつつ行動に移していたからだ。
「うわぁ、なにこれぷにっぷに!それにあったかい!そして髪の毛サラッサラ!しかもすっごいいい匂い!肌もすべすべ!もっちもち!」
私はそれから暫くぎゅ~とハグしつつも、触りまっくって嗅ぎまっくた。
「・・・・・もう満足しましたか?説明の続きをするので放してもらっていいですか?」
ダンジョンコアちゃんがぐったりとした様子ながら声を上げます。
「ん~ん。このままでいる。」
「・・・話し辛くないですか?」
「ん~ん。そんなことないよ。」
「・・・そうですか。」
現在の体勢は、椅子に私が座りその膝の上にダンジョンコアちゃんを座らせてお腹に手を回し後ろからハグする体勢です。そして先程の会話中もダンジョンコアちゃんの銀髪に顔を埋めて、素敵スメルを堪能していました。
ん、なぜ先程の銀髪半眼幼女様をダンジョンコアちゃんと呼んでいるかですって?それは至福のお触りタイムの途中でダンジョンコアさんがコミュニケーション用外部端末の生成をするという話を思い出したからですね。
ん~それにしてもダンジョンコアちゃんって長くて呼び辛いよね。それに可愛くないし、こんなに可愛い子はもっと可愛い名前で呼んであげたいよね。
「それではダンジョンについての説明を始めます。・・・聞いていますか?」
ん~ダンジョンコアちゃんだから・・・ダンコちゃん、ん~ジョンコちゃん、ダンジョちゃん、ジョコアちゃん、んん~コアちゃんって響きは可愛いんだけど、せっかくだからダンジョン成分を入れたいんだよね~。んんん~・・・・・・!
「ダコアちゃん!」
またまた叫ぶ私の腕の中でビクッと反応するダコアちゃん。いとおかし。
「・・・突然何ですか?それにやっぱり話を聞いていませんでしたね。」
平坦な話し方ながらも、その中に僅かに呆れを含んだ声音で話すダコアちゃん。
「ご、ごめんね。ダコアちゃんの可愛い名前を考えてて・・・。」
「どこぞのどちら様かの名前など考えていないで私の話を聞いて下さい。」
「どこぞのどちら様なんかじゃないよ。私の膝の上に座ってその腕に抱かれているダコアちゃんの名前だよ。」
「・・・もしかしてダコアと言うのは私の名前ですか?」
「そうだよ。可愛いでしょう。」
「・・・可愛いのですか?」
「うん!とっても!」
あ、あれ?あまりいい感触がしないぞ?もしかして気に入ってない?いやいやこんなに可愛い名前だもん、そんなことないよね。もともと平坦な話し方だし、感情が表に出てないだけだよね。
「そうですか。ですが私の名前ダンジョンコアです。命名の権限はマスターのみに有りますので私を呼ぶ際はダンジョンコアと呼んで下さい。」
「え~じゃあマスターになる。」
「・・・まだダンジョンの説明すらしていませんが?」
「こんなに可愛いダコアちゃんは誰にも渡さないよ!ダコアちゃんのマスターになるのは私!ダコアちゃんは私のものだよ!」
「・・・ではマスター登録をしますので、机の上のダンジョンコアに手を乗せて下さい。」
私は徐にダコアちゃんの頭に手を乗せてなでなでする。うわぁ髪の毛サラサラすべすべ。
「・・・何をしているのですか?」
「えっと、ダコアちゃんに手を乗せてるんだけど・・・あっなでなでしたらまずかった?」
「・・・私は机の上のダンジョンコアに手を乗せて下さいと言ったはずですが?」
ダコアちゃんは机の上の、を強調して言いました。
「はい、ごめんなさい。・・・うっ・・・落っことしそうで怖い。」
素直に謝り、改めて机の上を見ると、平な机の上にまんまるのダンジョンコア。どうしてこの状態が維持されているのかが不思議な光景があった。少しでも触ったら転がってって床に落っこちそうだ。
「・・・はぁ・・・分かりました。私が持っていますので手を乗せて下さい。・・・あの腕を放してくれませんか?届きません。」
私の腕の中から手を伸ばすも、幼女の腕の長さでは机の中央にあるダンジョンコアには届きません。ですのでお腹に回している私の手をどけろと要求してきます。
勿論断固拒否です。でもこのままでいると怒られてしまいます。ですからダコアちゃんの腰をしっかりと抱えなおしてから立ち上がりそのままダンジョンコアに近づきます。
「・・・まぁいいですけど。・・・はい、持ちましたよ手を乗せて下さい。」
椅子に座り直し先程の体勢に戻った後ダコアちゃんが抱えているダンジョンコアに手を乗せます。
「マスター登録。」
ダコアちゃんがそう言うとダンジョンコアが一瞬一際強く輝きました。
「これでマスター登録が完了しました。これからよろしくお願いします。マスター。」
「えっ?今ので終わったの?早やっ、こちらこそよろしくね。ダコアちゃん♪」
こうして私はダンジョンマスターになった。