生活向上第一弾
さて、源泉の選択は出来たので、間取りを考えていきますか。
とりあえず浴槽部分を2メートル四方とるとして、その回りを1メートル幅で囲って、入り口側に更に1メートル幅をとって洗い場にすると。
やはり元日本人としては洗い場は必要だよね。
そしたら先ずは床全体を一段下げて、部屋にお湯が流れて行かない様にするっと。
お次は浴槽の縁を上げて、中を下げて、肩まで浸かれる様にして浴槽はオッケー。
そしたら浴槽の周りにかけ流しのお湯の排水用の溝をつくると。
最後に源泉を浴槽に流れ落ちる様に配置して終了。
あっ、地形が土のままだと泥々になっちゃうよね?石に換えよう。
うっ、1タイル10APか・・・結構するなぁ。まぁ仕方ないか。
「よし!これで完成かな。なかなかいい感じになったんじゃないかな。」
「・・・そうですね。」
ダコアちゃんも感嘆といった感じだよ。ふふん♪
ではでは、さくっと台所も作ってしまいましょう。
お風呂の向い側に空間作ってそこに作ろう。あ、因みにお風呂はトイレの隣ね。
配置はサーフィちゃん達に作ったのと同じでいいでしょう。
竃を作って、窯作って、作業台と水場を作って、排煙用に転移魔方陣を設置して、スイッチも入口のと連動させて完成と。
まぁ一度作ったやつだからね。さくっと完成ですよ。
「素晴らしいですね。」
おぉ!ダコアちゃんからお誉めの言葉を頂きましたよ!
「そう「ぐうぅぅー。」・・・。」
またなのか・・・せっかくいい感じだったのに!
「昼食も摂らずにやっていましたからね。無理もないかと。」
流石にもう弄って来ないね・・・ダコアちゃんはいい子だからね!
ってか、え?もうそんな時間なの?
「そんなに時間経ってないと思ってたけど、そんなに時間経ってた?」
「もう夕食の時間になろうというところです。」
「えっ?!そんなに?!・・・そういえば凄くお腹が空いてる気がする。」
「かなり集中していたようでしたからね。」
「う~ん、そっかそんなにのめり込んでたか、お風呂作り。」
「夕食か~どうしようかな。」
「作らないのですか。」
「いや、ダコアちゃん分かってて聞いてるよね。」
「・・・・・・・・・。」
「まともに使ったこと無いって言ったよね。それに資材も材料も無いよ。もう、おちゃめさんめ~。」
そう言ってダコアちゃんの頬をうにうにする。
相変わらず至高の感触・・・堪りませんな!
「・・・ぅゅゅ・・・。」
「・・・あっ!。良いこと考えた!」
「・・・どうしました。」
「何も私が作らなくても良いんだよ。」
「・・・私も作れませんよ。」
「ん?違う違う、ダコアちゃんに作って貰うんじゃなくて、ほらサーフィちゃん達も作るわけでしょ?」
「・・・そうですね。」
「みんなの分作るんだろうから、そこに1食…いや2食か、増えてもそんなに大変じゃないんじゃないかな?」
「・・・そんなに食べるのですか。」
「ん?・・・いやいや!私が2食分食べるんじゃないよ!1食はダコアちゃんの分だよ!」
「私は必要有りません。」
「う~、でもほら食べられるんでしょ?・・・うぅぅ、じゃあ私の分から少し食べるだけでもいいから~ね?一人ご飯は寂しいんだよ~。」
「・・・・・・・・・はぁ、仕方無いですね。それなら良いですよ。」
「ほんと!やったぁ!ありがとうダコアちゃん♪」
そう言って、ダコアちゃんをぎゅっと抱き締めて、頬で頬をすりすりする。
むはー!堪りませんなー!
「・・・ぅ・・・。」
はっ、危ない危ない。またやり過ぎる所だったよ・・・。
「じゃあ早速お願いしようか。」
「マスター。」
「ん?・・・あぁ、う~んそうだねぇ。・・・どういった食事をしているのか興味があるから、食事を作る際は1食分供出するようにって言えば、お願いしてる感じじゃ無いんじゃないかな?」
「・・・そうですね。」
ちっょと不服そうだけど、ダコアちゃんのオッケー出ましたね。
「まあまあ、私が料理出来る様になるまでだよ・・・。・・・多分。」
まぁ、何だかんだめんどくさいとか言って作らないような気もするけど、それは黙っておこう。
「じゃあ、サーフィちゃんに言っておこうか。」
と言うと、ダコアちゃんが何時ものようにダンジョンメニューを操作して、サーフィちゃんを出してくれる。う~ん、仕事が早いね。
これも自分で出来る様にならないと駄目かな?う~ん、まぁダコアちゃんがやってくれるから良いか。
さてさて、サーフィちゃんは何をしていたのかな?・・・うん、丁度ご飯の準備をしているところみたいだね。
ナイスタイミングだね。ではいきますか。ん゛、ん゛ん。
「サーフィ、サーフィ、今よいか。」
〈ふぇっ?!・・・あ、は、はいナナさん、大丈夫ですうさ。〉
ふぇっ?!だって、ふぇっ?!びくってなってうさみみがピンって立ってたよ!やっぱり耳は感情に追随する系なんですかね!可愛すぎでしょう!って、うおっ!
「・・・・・・・・・。」
な、何かダコアちゃんから物凄く負のオーラがでている気が・・・。
ん゛、う゛ん。ほ、本題に入ろうかな。
「サーフィ達の食事に興味がある。食事を作る際は1食分、供出するように。それが負担になるほど困窮してはいないだろう?」
〈え、あ、はい。それは大丈夫ですがうさ。もしかしてナナさんが食べるうさ?〉
「それはそうだろう。」
〈えっ!?そ、そんなうさ。ナナさんに食べて貰うような物は作ってないうさ。〉
「良い。現状でどの程度のものなのかにも興味がある。特別な事はせずに作る様に。良いな。」
〈は、はい。分かりましたうさ・・・。〉
「受け渡し方法はまた連絡する。くれぐれも特別はな事はせぬように。」
〈・・・はいうさ。〉
よし。これで暫くは食事に困らなそうだね。
「あんな感じなら問題無かったんじゃないかな?」
「そうですね。」
よし!ダコアちゃんからの合格頂きました!
う~ん、じゃあご飯出来るまでどうしようかな。何時もならダコアちゃんを愛でていれば、いつの間にか時間が経っているけど、今はまだ自粛した方が良いよね?
じゃあ今後の参考にどういう風にご飯作ってるか、サーフィちゃん達を見てようかな。
さてさて、どんな感じでやってるのかな?
通信時の〈〉が通常時の「」になっていたのを修正。前話迄の〈〉と<>が混ざっていたのを修正。