お披露目と収支確認。
ということで、一先ず完成した所をうさ耳ちゃん達に見てもらってます。
〈・・・うわぁ洞窟の中に木が生えてるうさ・・・。〉
〈それに、薬草だけじゃなく麦や野菜までなってるうさ・・・。〉
それらは伐採や収穫しても一週間で元に戻るって話をしたら、
〈・・・そんなことがうさ・・・。〉
〈・・・とても信じられないうさ・・・。〉
「実際その目で見れば信じるしかないでしょう?後で収穫してみなさい。」
って言ったら、まぁそうだなって話になってた。
で、お次は羊さん。
〈・・・うわっ、なんか毛むくじゃらのがいるうさ。〉
ってな反応。どうやら羊は見たことが無かったみたい。山羊は飼ってたらしいけど。
で、こっちも一日一頭、最大10頭同時に存在するまで湧き続けるって話をしたら、
〈・・・そ、そんなうさ・・・。〉
〈・・・あり得ないうさ・・・。〉
まぁそうだよね。でもって、こっちも明日になれば分かるって話になった。
そして、男女別の部屋と言える程ではない空間。それぞれに水場とトイレが完備されてるのには驚いていたね。トイレも扉は無いけど、コの字型に通路を作って結構配慮したんだよね。
それで、一通り回ったところでうさ耳ちゃんの反応を見てみると、なんか難しい顔でもう一人の女子とお話ししてます。
むぅ何か問題あったのかなぁ。っという事で聞いてみます。
〈い、いえ。問題と言う程ではないのですがうさ・・・煮炊きの場所をどうしようかと思いましてうさ・・・。〉
成程。確かにそういった設備は作ってなかったね。これは私のミスだね。
〈ここまで洞窟の奥だと火の扱いは難しいと思ううさ。だから洞窟の外に作ろうかと思ううさ。〉
む、・・・竈と窯を作るのは問題ないと思うけど・・・!ああ、酸素と排煙が問題か・・・。ううん、ちょっとすぐに解決策は思いつかないなぁ。
「煮炊き場については少し考えよう。だから今日の所はダンジョン内で済ませて欲しい。」
〈こんなに色々してもらっているのに、我儘言ってごめんなさいうさ。言う通りにするうさ。〉
「構わない。ここに住んで貰うのだから多少の融通は利かせよう。他に何もなければ今日の話は終わりにしたい。」
〈はいうさ。・・・今は何も無いよううさ。また明日うさ?〉
「そうさな、煮炊き場の件もあるゆえそうなるか。」
〈じゃあまた明日うさ!〉
「うむ、また明日。」
「はう~疲れた~。」
「大分キャラがぶれていましたよマスター。」
「う、そ、そんなに悪い反応は無かったから良かったんじゃないかな。」
「そうですね。特に疑問は感じて無いようでしたね。」
「な、なら問題ないよね。」
「そうですね。」
な、なんかダコアちゃんの反応に棘があるんだけど、何で?全然理由が分からないんだけど・・・。
ううう~、分からないものはどうしようもないから取り敢えず次に行こう。
「煮炊き場の換気問題の良い解決策無いかな~。」
「そうですね。・・・転移の魔法陣を使うのがよいかと。」
「魔法陣?ってよくある感じの?」
「そうですね。範囲指定と発動時間の設定もできますので良いのではないかと。」
「成程。・・・それで転移先は入口にして、・・・そこに風の魔法陣で外に排出って感じかな。」
「それで良いのではないかと。」
「よし、それで行こう。はぁ~またAPかかるね~。今残り何APあるんだろう。」
「現在のAPは4623ですね。」
「うわぁ、大分減ったね~。」
「今回の支出の一覧です。」
『鍵付き扉 250AP
水場×2 100AP
山毛欅 30AP
檜 30AP
リンゴの木 30AP
小麦 15AP
ライ麦 10AP
野菜3種 30AP
薬草3種 15AP
ハーブ3種 15AP
羊リスポーン地点 500AP
黒パン×5 25AP
調理済みソーセージ×5 55AP
山羊乳×5 25AP
水小樽 15AP
合計 1145AP』
「結構安く抑えられたんじゃないかな。」
「収入はこちらですね。」
『入場ポイント うさ耳族女レベル38 38AP
入場ポイント うさ耳族男レベル37 37AP
入場ポイント うさ耳族男レベル33 33AP
入場ポイント うさ耳族女レベル31 31AP
入場ポイント うさ耳族男レベル30 30AP
合計 169AP』
「おおっみんな結構レベル高かったんだね。・・・ってうさ耳ちゃんが一番レベル高いの!?」
「その様ですね。」
「へ~。」
うさ耳ちゃんがトップで、次点がじいって呼ばれてたイケオジさんか、それでカビロンちゃんに吹っ飛ばされてた野郎が次、もう一人の女子ときて、最後が実はもう一人いた空気な男と。
「ふわぁ~~。」
色々やって一段落したら眠くなって来ちゃった。
「今日はもう休みますか?」
「そうだね。今日はもう寝ようかな。・・・って寝床が無いよ!」
「一般的なベッドを用意しますか?」
「うん、お願い。もう眠くて考えたくない。」
ダコアちゃんが画面をてしてし操作すると、机の隣にベッドが出現。
「・・・ありがとう。ダコアちゃん。」
そう言ってダコアちゃんの頭をなでる。なでなで。
「・・・いえ。」
そして、ダコアちゃんを持ち上げてベッドに移動。そのままごろんと横になって改めてダコアちゃんを抱き直す。
「・・・マスター?」
「・・・なぁに、ダコアちゃん・・・。」
「いえ。何でもありません。」
「・・・そぅお?じゃぁおやすみ、ダコアちゃん・・・。」
「おやすみなさい。マスター。」
そうやってダコアちゃんの心地よい温もりを感じつつ意識を手放した。