初めての召喚と創造。
う~~ん、魔物の召喚かぁ。どんな魔物を召喚すればいいのかな?当然Bランクは確定として、どんな魔物にするかだよねぇ。レベルは最低でいいかなAP余裕ないし・・・。
「ダコアちゃん、Bランクは確定としてどんな魔物を召喚したらいいかな?」
「そうですね。物理耐性が高い魔物であれば多くの場合優位に立てるかと、但しそれぞれの特効にはかなり弱いですね。」
そうしたら、汎用性が高い魔物の方がいいのかな?う~ん、う~ん。
「決まらないようならば、ランクガチャで決めてもよいのでは?」
「ランクガチャ?」
「はい。」
「ガチャという響きにはとてもいい印象が無いんだけど・・・。」
「・・・確かにそうですが、ランクガチャはそのランクは確定していますので、そこまで酷いものではないかと。確かに殆どが最低レベルの一般的な種族になりますが、低確率でも高レベルや希少種族が出る可能性があります。」
「う~ん、じゃあガチャってみようかな。それが私の天命って事だよね。」
では、魔物の召喚、ガチャ、召喚メニューの一番上にガチャがあるって引かせる気満々だよね。ランクガチャっと。
「普通のガチャもあるんだね10000APの」
「そうですね。上から下まである所謂ガチャですね。」
相当余裕がないとやれないやつだね。っというか余裕があったら直接召喚した方がいいよね?これは引いちゃだめな奴だ。
「じゃあ、Bランクを80000APでっと。」
おっ、魔法陣が出て来ましたよ。光ってますね~。おおっ魔法陣が下から上にみゅい~んと。おおっ!
「お?・・・・・・ダコアちゃん、この子強いのかな?色が紫だけどちっちゃい豚さんにしか見えないんだけど・・・。」
「魔物は常に生存競争に晒されていますので、単純にランクは強さの指標としていいはずです。この個体も例外では無い筈ですので、詳細で情報を確認してみましょう。」
成程。では詳細を確認。
『カンジィロンサビィロン
猪系の魔物としては珍しく魔法を使う種。主に山岳地帯に生息し、その環境に適応するために小型化、短毛化、牙の退化が起こったとされるが詳細は不明。なお、魔力の強さによって体色及び体毛の色が青から紫に変化する。主に魔法による攻撃をしてくるが、その属性は様々であり統一性は無い。但し風系統が多い傾向はあるようだ。また小型の魔物らしく動きは機敏であり、その突進力は格下ならば軽く吹き飛ばす威力があるので注意が必要である。』
「うわぁ、なんか凄そうだね。」
「魔法を使う種の様ですね。体色が紫ですから魔力も高いようですので、きちんとBランクの強さを持っているのではないかと。」
「そうだね。こんなに可愛いのにねぇ。・・・それじゃあこの子を第一階層のボス部屋予定地に配置して、部屋をボス部屋化っと。」
うん、これで完成かな?
「そう言えばボス部屋化ってどんな効果があるの?」
「まず魔物の配置数によって最大1割、能力値が増加します。」
「それは魔物が少ないほど効果がいいって事?」
「そうなります。」
「へ~。」
それじゃカビロンちゃんは能力値が1割アップしてるんだね。
「また、侵入者が部屋に入った後、3秒以内に次の侵入者が入らない場合に扉が閉じられます。」
「ほ~。」
「侵入者が部屋を出ようとした時も扉が閉じられます。そして扉が閉じた場合、ボスを倒さない限り基本的に扉は開きません。」
「出たり入ったりして開けっ放しには出来ないんだね。でもずっと入り続けてれば開けっ放し出来るんだ。凄い人数になりそうだけど。」
「そうですね。現実的ではないかと。」
「そうだね~。ってことで、取り敢えず完成でいいのかな?」
「魔物を1体しか配置してませんが、宜しいのですか?」
「うん。先ずはお話し合いをしたいからね。えっと、例の人達ならカビロンちゃんだけで十分なんでしょ?」
「・・・・・・カビロンちゃんとは、カンジィロンサビィロンの事ですか?」
「そうだよ。カンなんとかじゃ長いし可愛く無いからね。カビロンちゃんなら可愛いし呼びやすいよ。」
「・・・そうですか。」
ふふふん。ダコアちゃん、私のネーミングセンスに感動で言葉を失ってるよ。やっぱり名前は可愛い方がいいよね?
「それで、カビロンちゃんなら大丈夫なんだよね?」
「・・・そうですね。問題ないかと。」
「じゃあ、ダンジョンは一先ず完成で。さて、どうやってお話し合いをしようかな。」
う~ん。先ずは相手の状況がどういう感じなのか知りたいね。
「ダコアちゃん、あの人達の現状ってどんな感じなの?」
「そうですね。負傷者は居ないようですが、体力は消耗しており水も無く食料も僅か、そして周りは強力な魔物が徘徊しているため、ほぼ諦めている状態ですね。」
「うわぁ、思ったよりも酷いかも。」
それじゃダンジョン内は魔物が入って来ないから安全っていうのと、後は水と食料があれば一先ずオッケーかな?
「そういえば、お話って直接会わないと出来ないかな?やっぱり。」
「いえ、ダンジョン内であれば音声を届けられますし、拾えますので会話は可能です。」
「そうなんだ。じゃあ問題ないあっ、言葉って通じるの?」
「言語的には問題ありません。」
言語的には?・・・・・・ああっ同じ言語を使ってても話が通じない人っているもんね。そういう保証は出来ないってことかな。
「じゃあ、問題ないね。ダンジョンを創ってお話しをしよう。」
「ではダンジョンを創造して宜しいですか?」
「うん。ダコアちゃんお願いします。」
「分かりました。ダンジョン創造を開始します。」
そう言うとダコアちゃんは画面をてしてし操作し始める。ダンジョン創造から座標の設定とかしてるのかな?
ああ、ダンジョン創造ってどんな感じ何だろうね。どきどきするよ。思わずダコアちゃんを抱いている腕に力が入っちゃうよ。でも、あんまり強いとダコアちゃんの邪魔しちゃうよね。ううう、我慢我慢。でも密着度はちょっと上げる。うう~これだと、どきどきがダコアちゃんに伝わっちゃうかな?ちょっと恥ずかしいかも・・・なんて考えてたら。
「ダンジョンの創造が完了しました。」
「へ?・・・もうできたの?」
「はい。問題なく完了しました。」
「そ、そうなんだ。何か全然変わってないような気がするんだけど・・・。」
と、部屋を見回してみる。
「そうですね。この部屋に変化はありません。」
「そうなんだ。でも、ダンジョンは出来てるんだよね。」
「はい。出来ています。」
「う~ん。全然実感湧かないね。」
「そうかもしれませんね。ですがマスター、そろそろ接触を持たないと対象個体がダンジョン外に出てしまう可能性があります。」
「あっそうだった。えっと・・・どうやればいいのかな?」
「そこのボタンを一度押すと通話になります。もう一度押すと切れます。」
成程ね。画面のここを押せばいいんだね。うん、難しくないね。
「よし、じゃあ始めようか。」
「では、画面に対象を映します。」
さてさて初めてのお客様はどんな人達かなぁ?パッと画面が変わって数人の人達が映る。
「う、うさ耳幼女キターーーーーー!!」
そんな叫びから始まるファーストコンタクト。