8.俺の好みどストライク
サプラーイズ!元旦は特別!2話投稿だっ!
あた〜らし〜い、あ〜さがきた〜!いせか〜いのあさ〜だ!よろこ〜びにむねをひ〜らけ、おおぞらあ〜お〜げ〜
はい、ラジオ体操の歌、異世界の喜びvarでした。っと、どうも皆さん。異世界で、朝から晩まで、ハイテンション、新戸 風太郎です。俺は今、生きている実感があります。素晴らしきかな異世界。早速、《清潔》や《髭剃り》を使い身だしなみを整えます。
◆◇◇◇◆
さて、みだしなみを整えたところでMPがどのくらい増えたかな〜っと。
名前:新戸 風太郎【ニイト フウタロウ】
種族:人族
性別:男
年齢:43
Lv:47
状態:異常無し
HP:1250/1250
MP29/6330
物理攻撃力:420
物理防御力:240
魔法攻撃力:1350
魔法防御力:240
素早さ:610
運:4150
oh………MPがえっと………211倍になってる。しかも、他のステータスも軒並み上がってる。やるな、知恵の源。でも、残存MPがかなり少ない。
《MP以外のステータスはレベルアップによるものです。今後も睡眠時に実行しますか?YES/NO》
まぁ、YESだね。それとレベルアップ?あれ?4も増えてる。なんで?
『レベルが上がるには大きく分けて2つあります。年齢によるレベルアップと経験によるレベルアップです。
今回は経験によるものです。マスターは地球において様々な経験をしたと思います』
うん、我ながら自慢出来るくらいたくさんのものに手を出したね。
『それによる経験は体内に溜まっております。ですが、地球においてレベルやステータスといった概念は存在しません。いえ、塞き止められている、と言った方がいいでしょう。先のゴブリン戦に置いて、この世界での初の経験による経験値取得がなされた際に、溜まっていたものが一気に反映され、レベルアップしたものだと思われます』
ステータスなどの、この世界特有のものの講座を受けながら酒場まで降りて来た。
朝は少し静かだった。昨日の喧騒も朝だからか感じられない。
「あら、おはよう。随分と早いんだね」
「習慣でこの位に起きちゃうんです」
ニートといっても健康には気を使う。異世界に行けなかったら、死ぬまでゲームをするつもりだったため、少しでも楽しむ為、朝昼晩とちゃんと食べ、リアタイでアニメを見た後はすぐに就寝である。
「そうかい。で、どうする?もう食べるかい?」
「はい、お願いします」
女将さんは早朝にも拘らず朝ご飯を出してくれる様だ。
「はいよ、お待ちどう」
「ありがとうございます」
出てきたのはパンとハムエッグ、それとスープだった。匂い的にコンソメだろうか。
◆◇◇◇◆
なかなか美味しかったな。コンソメがあったのがちょっと意外だけど。
『過去にもこの世界には日本人が30名ほど来ています。偶然次元の隙間が開いた時に近くにいたり、勇者として召喚され、担ぎ上げられたり、様々です。それとは別に記憶を保持したままこちらに転生した地球人もいます』
やっぱり地球人の影響か。
◆◇◇◇◆
早々に朝食を食べ終わった俺は一路、ギルドへと向かった。
こっちは少し人がいるな。
そんな事を気にしながらも、依頼が貼られているボードの前へ来た。
「やっぱ、これもやっておかないとな」
俺が選んだのは薬草採取。早速受付さんのところへ持っていき、薬草採取へ出発する。
街を出て約10分、知恵の源のお陰で依頼の薬草の他にいずれ役に立ちそうな数種類の薬草、毒草、キノコなどを採取しつつ奥へ奥へと進んでいく。
気付くと太陽が真上にあった。
「そろそろ折り返すか」
『マスター、お待ちを。もう少し行ったところにマスターの気に入りそうなモノがおります』
知恵の源に引き止められた。俺の気に入りそうな物?
薬草やらを採取しつつ、知恵の源の案内する方へ歩みを進める。
「………知恵の源、お前が言ういい物、いや、いい者ってこれか」
『そうです』
そこには日本で言うと14〜5位の(外見年齢、顔、体つき、髪の長さや色、全てが好みの)女の子が全身に深い傷を負って気を失って倒れていた。服装は盗賊の様な軽装で小汚い。と言うか、恐らく盗賊なのだろう。
「確かに俺の好みどストライクだけど………」
流石に女の子をドウしたりコウしたりダメじゃね?
『盗賊なら問題ありません』
取り敢えず回復魔法を使って女の子を治しつつ、知恵の源に言い聞かせる。
「あのなぁ、今俺はこの娘に一目惚れに近い状態じゃん?」
『はい』
「性格を差し置いて、見た目だけでも、『おじさん臭い』とか『キモい』とか『近寄るな』とか言われたら俺は異世界へ来て楽しむ前にあの神様の所に旅立つ自信あるよ?」
『問題ないです。彼女の性格や言動に関して加味した上でマスターをお連れしました』
「寝床や金はどうするよ」
『《自宅》に留めておけばいいでしょう。
お金は最高神様から頂いたお金もかなり残ってますし、これからランクも上がっていきます。より稼げる様になりますので問題ないです』
「俺の理性は?」
『マスターは変態紳士です。変態的な思考は持っていても、女性に了承もなくナニを、する方ではありません。そして恐らく、そんな勇気もありません』
………自分の能力に罵倒されたが、よくお分かりで。どうしよう、逃げ道が塞がれていく。
その後、30分の口論の末、知恵の源に口喧嘩で勝てない事を悟った俺は素直に従うことにした。
取り敢えず、ゲーム内の友人達と自宅に集まった時に買った布団を1つ出し、そこに寝かせておく。栄養失調なども考えられるので点滴も打っておく。
そして、ギルドへと戻った俺はさっさと依頼完了の報告をした。すると、
「はい、集計終わりました。ニート様はこれでEランクからDランクに昇格となります。今後もご活躍ください」
そう眈々と受付さんに告げられた。やったね報酬が増えるよ。………結局何がランクアップの条件だったのだろうか。
『討伐と採取を両方経験する事が条件です』
あっ、答えてくれるのね。
『ウィキペディア以上に情報は持っています』
よくわからない凄さをありがとう。
◆◇◇◇◆
さて、路地裏で誰にも見られずに《自宅》へ入る。女の子はまだ起きていない様だ。こんな俺でも一応達人だ。気配を探れるし、スキルの恩恵で更に分かる。
「………腹減ったな。かなり歩き回ったし、わざわざ買いに行くのも面倒だな。よし、適当にパパッと作るか」
一応調理師免許は持っているが、面倒臭ければ大体はパパッと出来る焼飯とかオムライスとか即席ラーメンとか冷凍物になる。ニートですし。
サラダをつけたりするけど。さすがに前列達だけじゃ不健康。
そんな誰に対してから分からない言い訳をしている間に焼飯が完成した。女の子は………ん?起きてるな。起きたら知らない場所にいて混乱しているみたいだ。
ちょうどいいから、俺の分の飯をあげることにする。
「起きたみたいだね」
突然部屋に入ってきた俺に少し体をビクつかせてる。
「安心するといい。俺はここの家主だ。薬草採集してた時に君が倒れてるのを見かけてね。俺の《自宅》で寝かせてたわけ」
「そう………ありがと、おじさん」
おじさん、おじさんかぁ。まぁ、いいけどね。何がとは言わないけど43だし。
「それで、君はどうしてあんなところで倒れていたんだい?少々深い切り傷や打撲痕なんかもあったけど」
「それは……」
詰まってしまった。まぁ知恵の源に聞けばわかるんだが、そこは聞かないでおこう。
「言いにくいならいいよ。俺にも秘密くらい幾らでもあるからね」
「気遣い、ありがと」
さっきからチラチラ見てるけど焼飯が気になるのか。いい匂いがしてるからだろう。少し焼飯に視線がいってる。
「ゆっくり食べるといい。急に食べると胃がびっくりするよ」
今回は3333文字でした。
予定通り明日も投稿します、はい。