2.3人組
この話は少々短いかも
「あれ?今日は陽夜もニート権左衛門さんもログインしてないな………地殻変動で大陸が沈むかもしれん………」
なんてね。この私がアバターネーム雑魚太郎でやっているVR・MMORPG、On-line・Clock・World、Clock・Worldシリーズの最新作で多くのRPGファンだけではなく、学会でも注目されている、世界初のVR・MMORPGである。陽夜とニート権左衛門さんと私の3人組はClock・Worldシリーズ初期からフレンドで、ゲーム内でもそこそこ、いや、かなりの知名度を誇る。
名前の通り光と陰を自在に操り破壊と再生と混沌を齎す魔導王陽夜。
ゲーム内のラスボスですら彼の者の後ろにある物は雑草一本ですら焼けないゲーム内最強のPSを持つ守護者、ニート権左衛門。
一撃でドラゴンを切り裂き二撃で山を切り裂き、敵対すればいつの間にかリスポーン地点へ送られる死神、雑魚太郎。
これが我々3人である。ちなみに私は死神と呼ばれてる。雑魚太郎なのに。っと、話が逸れた。そんな私たちは所謂廃人。ゲーム以外は風呂とトイレと食事と睡眠しかしないガチクズニートである。そんな我々3人のうち2人がゲームにログインしていない。陽夜はちゃんと学校行ってるけど、それはそれ。で、アニメでも見ているのかとも思ったが、それは無い。なぜならログイン前にはゲーム以外をするというか趣のメールは来ていなかった。では、他のゲームをやっている………とか?ダメだ。私のゲーム以外に役に立たない脳は思考を放棄したがっている。まぁ確かに、考えても分からないので、気晴らしにソロでラスボスタイムアタックでもするかな。
タイムアタック用の装備に切り替えていると、床が光っている気がした。
下を見てみるとあら不思議、光の渦のようなものが足元にあるでは無いか!
「えっ!?」
雑魚太郎こと詩矢 竜奈(♀)は異界へ突発的に開く門へ椅子ごと落ちたのである。
その日から数日後、ゲーム内で最強の3人組が突如姿を消し、様々な憶測を呼んだ。『一通りやり尽くして別のゲームに行った』『3人が何らかのイベントを企画している』『全員がリア友で一緒にいるときに事故にあった』などなど………そして、当の本人たちは異世界へ渡っていた。1人は勇者として召喚され、1人は神の退屈しのぎで転生、1人は次元の穴に吸い込まれたのである。
次回は11/1に投稿予定です、はい。