uta
束の間、手を重ね合い
互いの存在を確認した
その数瞬の出来事で私の心は
貴方に埋め尽くされてしまったのです
貴方は蝶のような人でヒラヒラと優雅に
私の目の前を飛んでいます
私はたくさんある中の一輪の花にしか
過ぎないのかもしれません
でも、確かにあの瞬間だけは貴方の鼓動を
間近で感じ、愛おしく想えたのです
これが恋というものであるならば
私は何とも愚かなのでしょうか
どこかへ飛んでしまう貴方のことが
愛おしくて仕方がないのです
奔放な貴方の飛ぶ姿が美しくて
今日も私を切なくさせるのです
これが恋というものであるならば
私は何とも愚かなのでしょうか
嗚呼、恋という感情が消え去ることを
願いながら今日も貴方を想うばかりです