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4章-16 おキツネ様悩む・・・だよっ

いや~、目立ちたくないから、正体バレたくないからって理由で変装してるけど

今のコレって完全にコスプレじゃね?


まー異邦人のアタシからしてみれば、ファンタジー世界の服は何着てもコスプレみたいなものなんだけど

魔道士の大会に出るんならフツーに魔道士のローブとか羽織っても良かったような気がしないでもないけど後の祭り


「・・・ん~

 『わらわ』高貴路線キャラ維持したままでバトルってムズそう

 『あちき』色気不足はどーしよーもない

 『わっち』これじゃオオカミ娘だー

 『ワシ』ロリババ路線?ニーズある? 」


第一人称決めるだけでも悩むよー


大会は競技場の整備が終わるまで一旦停止となり、アタシたちは宿へと戻った

アタシはまだ狐巫女のままだ

ついでだから今後の事も考えて、キャラの掘り下げを行っていたりする


変装とコスプレは、それなりに近いものだけど根本的に異なる部分があるよっ

外見だけ変更して人目を欺くのが『変装』

対象とするキャラがあって、自らをそのキャラに近づけようとするのが『コスプレ』

いい? ここ大事!


比較的お手軽に大抵のキャラ服は購入できちゃったりする昨今だけど、外見だけお手軽に変えて「コスプレーヤー(レイヤー)だよ」なんてのは片腹痛い

コスプレとはキャラとの一体化を求める愛情表現行動なのだよっ


ちと脱線したけれど、アタシの言いたい事は こーゆー事


『 外見をいくら変えてみたところで、大抵はすぐにばれる


  言動や仕草、行動まで別人になりきらないと人目と言うものは欺けない 』


・・・でアタシとしては、『LEAZA(リーザ)』というキャラクターをしっかりと固めておく必要があるのだった


そーいやこの中で、東の国に造詣の深そうなのがいたね


「ちょっといい? (アンズ)


「な、何でしょうっシショー」


飼い主に呼ばれて駆け寄ってくる子犬のように、尻尾を振り回してすっ飛んできた

そーいや、タヌキってイヌ科だったっけ


「また(アンズ)式だっこをご所望ですか? よろこんで!」


ぽーんっと自分のオナカを軽く打ち鳴らすタヌ子

それは魅力的なんだけど、座ったら最後、思考停止するから今は自重(ガマン)しとくよっ


「それは後にして、1つ聞きたいの

 アナタの知ってる “お稲荷様” ってどんな感じ?」


タヌ子はしばし思索すると語りだした


「・・・お稲荷様は・・・高貴な感じでしたかね

 それでいで自由奔放、自信に溢れ、時に艶かしく笑う

 ・・・そんな感じですかね」


「ほぅ・・・」


むー、けっこー(ムズ)いぞー、キャラ的に


まーなにもお稲荷様本人になる必要はない、アタシなりのキャラでいいんだし

アタシがコスしている以上、どーあがいても子狐にしかなれないワケで


TRPGで愛用してきたキャラをベースに

高貴さ高潔さを追加して、子供らしくちょっとワガママに

むっ・・・なんか掴めてきた、


< アタシはリーザ、強く気高い稲荷の化身 >


思い描くキャラクター像と自分が重なっていくイメージ

軽いトランス状態、これはスキルでもなんでもないアタシ自身の特技

各種RPG、TRPG、なりきりキャラ板、キャラチャット、そしてコスプレ時・・・

キャラに憧れ、キャラを愛し、キャラと1つになる・・・ここ何年もその機会に巡り合えてなかったけど・・・久しぶり


 - キャラが降りてくる -


心の中で何かがピタリと重なり合う感覚・・・きた! キャラ憑依

一瞬だけ視界がホワイトアウトする


「わらわ、今ここに顕現せん!」


魔法なんか発動していないのに、巫女服の袖や袴が風に揺らいでいるような気がする

別に宙に浮いているわけではなく普通に立っているのだけど体の重さを感じない


わかってるよ、これらは全て強力な自己暗示なんだって事も


部屋の隅でうずくまるタヌ子、なぜか身構えている鎧さん


「そこな豆ダヌキ、何をおびえておる」


少し芝居がかった口調、でも声自体は変わっていない

タヌ子は頭部をガードする腕の影から、魔物にでも出会ったかのような目でこちらを見ている


「何者だ! オーリの身体をどうするつもりだ?!」


どうやら鎧さんは、アタシの身体が何者かに乗っ取られたと思ってるらしい


「わらわはリーザ、稲荷の化身よ」


「それは、今しがた考案された役処のはず」


「そうとも、わらわは今しがた顕現したばかり、だが心配は要らぬ」


「マミ、なんとかする方法はないのか?」


「大丈夫、これは催眠状態みたいなものよ、彼女(おーちゃん)自身はどこにも行ってないから」


「そうよ、わらわは仮初(かりそめ)仮面(ペルソナ)に過ぎん。本質は変わっておらぬ

 オーリでありリーザ、何の問題もなかろう」


「心配は要らないわ、役者が役どころにはまり込んで、そのままの性格から抜けれなくなっているような状態なだけよ、しばらくしたら戻ってくるわ」


「で、でも・・・こんな師匠、こわいですぅぅ~~~」


「そぉ? 対策は無きにしもよ」


ドヤ顔の後タヌ子に耳打ちするマミさん、何を考えてる?


「わたししか出来ない・・・」


両手を軽く広げたタヌ子が少々緊張しながらも歩み寄ってくる


「師匠、いつものようにくつろいで下さい」


「おー、自らの身をわらわの椅子にしようと言うのか、よき心がけよ」


**********


「あ゛~~~~」


おキツネ様は、タヌ子クッションの上で、完っ全に蕩けてた


「いつものシショーだ・・・」


「しっかしまー、おーちゃんがこんなシャーマン的な事が出来るとはね」



あ~なんか勘違いされてる気もしないでもないんだけど・・・

今はgdgdしとこう、ぽよぽよ~


拙い作品をお読みいただきありがとうございます


魔法とかがホントにある世界ではキャラ憑依は危険?


タヌ子クッションは最強!


ちなみにタヌ子こと(アンズ)は『ちょいぽっちゃり』程度で、おテブさんではありません。めっさ柔らかいボディなだけ

頭を支えられる位だから、多分胸はそれなりに大きい


ブックマーク、評価、とかはあまり気にしてませんが

ご意見、ご感想、誤字脱字のご指摘、メッセージ等あると非常に嬉しいです

よろしくお願いいたします!


『メタもベタも極めてみせるよっ!』

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