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1章-01 確認は大事だよっ

ゲームとかファンタジー作品には『念じる』って操作法がやたら多用されてる気がするよっ

あやふやな概念で操作できるBMIブレイン・マシン・インタフェースデバイス、アタシの頭にも外部出力映像端子つけて欲しいよっ

感動のあまり叫ぶだけ叫んで、ついでに自分語りしちゃったけど

黒歴史ランクインしそうだから忘れよう、お願いっ忘れてっ!

騒ぐだけ騒いだからやっと落ち着いたみたい


そーそー、ゲーム世界に行ったらとりあえず何よりも先にやらなくっちゃいけないことがあるわ

それは、自分の状態の確認

とくにインタフェース関係は変化してて当然なのだからチェックは最重要

イザと言うときに思った通りの行動できなかったら目も当てられないしね


まず最初にやるのは周りの地形確認だねー

今いる場所がどこなのか、危険なモノがいないか、とりあえず安全を確保しないとねっ


アタシが出現したのは、なだらかな丘の上、太陽光の位置からの判断だけど東側(光に対して左)に木々が

西側に草地が広がってる、ちょうど森と平原の境目辺りなのだろう


とりあえず周辺MAPを確認・・・ない! それどころか各種のウィンドウやスキルショートカット、

HP等のバーも見当たらない、ついでに言っちゃうとマウスカーソルもない


「メニュー!!」


叫んでみたけど出てこない・・・どーしよ


よく「メニューを呼び出してタップする」なんてやっている小説あるけれど、最初のメニューはドコをタップして呼び出しているんだろう

メニュー呼び出しのボタンがいつも浮いてるのかな?

だとしたらうっかり触っちゃったら面倒な事になるよね


今まで読んできた物語のどの作品にも語られていない大問題

今まで読んできた物語のどの作品にも語られていない大問題

(大切な事なので、お約束通り2回言ってみました)


そうだよね、フツーの人間にメニューなんて無いもんね・・・でもコレは死活問題だぞ!

このままではアタシゃ自分のステータス1つ確認できず、最悪インベントリにあるアイテムすら取り出せなくなることになっちゃう


「コマンド!・・・すてーたす!・・・めにゅ~!・・・」


必死になっていろいろやってみる、上手くいかない・・・難しいっ

元々シッポの無い我々人間がシッポを振ろうとしているようなものだ


そーいやドラゴンさんやフェアリーさんって、背中の羽動かすときはどう意識しているんだろう・・・


余計な脱線しないしないっ! マジメにやらないと命に関わる

ポーズとったり、微妙な手つきとか、部分的に力を入れて見たり・・・


あ、なんか出た!!ひっこんだ!(T△T)・・・さっきの感覚辺りを思い出しつつ繰り返す


・・・苦節1時間(体感)、やっとできた


耳の付け根の少し奥、こんなところにメニュー器官(?)があったんだ

何の役にも立たないから誰にも言わなかったけど、アタシはちょっとだけ自分の耳が動かせる、その時の力を入れる感覚にすごく近い


それがこんな所で役に立つとは・・・

もし異世界にいく予定のある人は耳を動かす練習しとくといいかもよっ


まぐれでない事を確認すべく数回メニューの出し入れを練習もかねて確認してみる


メニューにあった項目はこんな感じ


・ステータス

・スキル

・インベントリ

・MAP

・ペット

・SYSTEM


「ショップ」と「スクリーンショット」、「ログアウト」の選択肢は消えていた

「ショップ」は課金アイテムの購入メニューだし、「スクリーンショット」は動画も撮れる機能だったけど、撮ったところで客観視のできない今の状態から見ようが無いからね

「ログアウト」は有っても絶対に触らない、この世界から帰る気無いもの


さて選択・・・と思ったけど、これどーしよう

メニューの選択肢項目から各項目の詳細ウィンドウが開かれるはずなんだけど、このメニュー選択肢、目の前に浮かんでるわけじゃない


見えていると言うか意識できてると言うか感じているようなものの、指先でタップとかできない


だってその位置が頭の中にめり込んでるような位置なんだもの

「見えている」というより「感じている・イメージしてる」といったカンジ

でもこの件はわりとすぐに解決できた。

視線と言うか意識を集める事でクリックできたから

マウスポインタならぬ意識ポインタって感じかな、BMIブレイン・マシン・インタフェースだねー


センパイ転生者サンたち

「念じる」で何でも解決させてるんじねーじぇ


早速「ステータス」から「HP表示バー」と「キャラステータス」のウィンドウを開く


NAME:オーリ 10歳

LEVEL: 1


まー転生したてならそーだよね


HP      1246

MANA    1071

STAMINA 1274


この3つが「HP表示バー」にグラフとして表示されている

行動中に変化するのって主にこの部分だからねー


Str  986

Int 1217

Dex  918

Will 847

Luck 209


AP  5300


なにこの数値、チート?

・・・じゃないんだよね、これがアタシのやってたMMORPG「MAGI」というゲームの怖いところ


このゲームでは、現時点のレベルなんてのは大して意味を成さない

一応レベルが上がればステータスは上がっていく、でもそれ以上にスキルによってステータスが上がる


たとえば剣術スキルなどの運動系スキルを鍛えるとStr(ストレングス:筋力)が主に

魔法系スキルや学術系スキルならInt(インテリジェンス:知力)が主として上昇する


そして、その成長分はスキルを持っている限り保持されるシステム


つまり、『転生』という形でレベルならびに肉体がリセットされようともスキルによる分のステータス修正は失われない

そもそも「MAGI」というRPGは、何度も転生して人生を繰り返し、スキルを磨き上げていくシステムなのだよっ

本来の10歳児の初期HP、マナ、スタミナはそれぞれ20で、他のステータスは全部10が基本値だったりする


なら、レベルは何のためにあるのかというと、それはほとんど『AP』の為

正式にはアビリティ・ポイントと言うこの値は、スキルを強化するときに使用される通貨のようなもので、レベルが1つ上がると1ポイントもらえる

スキルの各ランク毎にある条件を満たした後にAPを消費する事でスキルのランクを上げる事ができる

通称トレーニングとか修行とか言われているスキル強化条件はランクが上がるほどにきつくなる

ポイント割り振り的にポンポン上げられるわけではないのだぁね


だいたいねー、剣を振り回して得た経験値やポイントを割り振るだけで魔法スキルのランクを上げれたりする方がおかしいよっ

ちなみにスキル自体の取得はチュートリアルを兼ねた専用のクエストセット(複数のクエストを束ねたもの)をクリアすることで会得する


個々のクエストには「学校に通え」「○○を採集せよ」程度の簡単なものから「各ダンジョンに散らばる本のページを集めろ」「単身ドラゴンを倒せ」とかのハードなものもある


いろいろ脱線しちゃったけど、ステータスは確認できた。ゲーム世界そのままでは無いんだろうから、どれくらいのものなのかは過信しすぎちゃいけないとは思う

まーそんなに弱くはないと思うんだけど・・・


今のアタシの身体はどー見ても10歳前後、完全にちみっこ状態、手足も体も折れそうなくらいに細い

別に「ろりきょぬー」とか「ぽっちゃりさん」とかになりたかったわけじゃない

ムダ肉・駄肉なら今までのリアルで十分体験してるのでもう十分ですしおすし

ゲーム世界トリップものの某アニメでは、リアルとアバターの体格差が大き過ぎるとマトモに動けなくなるって言ってた。確か「字幕の地平線(ロゴ・ホライズン)」だったかな?

でも心配は要らない、アタシはリアルでもチビだ


むー、自分で言ってて泣けてくる (TへT)


ただ、不自然すぎるんよね・・・戦ったりしたら外見(みかけ)能力(ステータス)に差が出すぎちゃう


そそくさと「ステータスを公表しない」のチェックが入っている事を確認

個人情報保護は大切、だだ漏れさせてメンドウな事になったらやだもんね


ちなみにステータスって概念はRPGとかやった事のない人だと何が何だか判らないかもしれない

世の中、全ての人が自分と同じ常識を持ってるとは限らないんよね

アタシはテンプレ主人公にはなりたくないから、確認も兼ねておさらいしておくよっ

(誰に対して語ってるんだ?ってツッコミはスルーだよっ)


Str(ストレングス):腕力や脚力などの「力」を表わすステータス、主に近接戦闘系のステータス

この値が大きいと「体当たりで壁をブチ抜く」「握手して相手の手を潰す」等の豪快さを得られ、

また逆に小さいと「懸垂が1回もできない」「殴っても気付かれない」等の可憐さ(?)を得る事ができたりする


Int(インテリジェンス):頭の回転の良さ、記憶力などを表わす主に魔法関係のステータス

この値が大きいと「素早くお金の計算ができる」「昔の伝説を覚える」 等の利発さを得られ、

また逆に小さいと「忘れものが多い」「真面目にやっているのにボケをかます」等の愛敬(?)を得る事ができたりする


Dex(デクスタリティ):器用さのステータス、生産とか飛び道具に関わったりする

この値が大きいと「細工ものを見事に修理する」「米粒に文字を書く」等の芸達者ぶりを得られ、

また逆に小さいと「自分が撃った矢が味方にしかあたらない」「ロープを結ぶつもりで、一人SMショーをしてしまう」等の茶目っけ(?)を得る事ができたりする


Will(ウィル):意志力のステータス、根性とか目力とか抵抗力っぽいのがこれ

この値が大きいと「相手を感銘させる」「邪悪な呪文を弾き返す」 等の神々しさを得られ、

また逆に小さいと「筋道は通っているのだが胡散臭いと思われる」「失敗した呪文でひっくりかえる」等の得体の知られなさ(?)を得る事ができたりする


Luck(ラック):運、とにかく値を上げるのが難しいステータス

この値が大きいと「レアドロップげっとだぜー」とか「ポケットに入っていたコインが受け止めてくれた」的なウハウハ~を得られ

また逆に小さいと「賞味期限を1日すぎた特売食品で1週間下痢になる」「お小遣い全部注ぎ込んだのにガチャ出なかったー」等のなんでやねんっ(?)を得る事ができたりする


ひねくれた説明だって?ゲームシステムによっては、もっと細かく多くのステータスが存在する事もあるけど アクション的なMMORPGだった「MAGI」のステータスはあまり多くない

Con(体格)とか「威厳」のようなステータスは存在しないので能力と外見の間に関連性は無い

アタシみたいに外見とステータスでアンバランスな事もありえたりする

インテリ虚弱激マッチョ賢者とか、怪力脳筋骨皮戦士なんてのも当たり前だったからねー


続いてメニューの「MAP」から小規模MAPを視界の隅に展開しておく

あまり広範囲は表示できないけど、レーダー的な使い方が出来るので周囲の警戒には便利

自分の位置が白い点+矢印で、敵対の可能性のある魔物等は赤い三角、味方NPC等は緑の三角で表示される

三角形マークで大体の向いている方向判るようになっている


現在アタシの周りには敵も味方もいない。自分の確認が終わったら周りを探索しよ~っと



拙い作品をお読みいただきありがとうございます


まずは、ゲーム的なところの説明です

触れられる空中映像は、最近開発されたそうですけど

空中を手でタップするのって傍から見るとお間抜けに見えると思うよっ

でもBMI(脳波で操作)って難しいらしいからアリなのかもねっ


ブックマーク、評価、とかはあまり気にしてませんが

ご意見、ご感想、誤字脱字のご指摘、メッセージ等あると非常に嬉しいです

よろしくお願いいたします!


『メタもベタも極めてみせるよっ!』


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