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プロローグ

「純白」

そう呼ぶに相応しい空間が際限なく広がっている。

その空間の中心(そこを中心と呼んで良いのかは定かではないが)には光り輝く大きな玉が浮かんでおり、その周りを囲むようにして円卓が置かれている。その円卓に並べられた十二脚の椅子には、あたしを含めた十二の神々が座っていた。


「今日の議題は、ライレイアの存亡についてじゃ。何か意見がある者はいるか?」

長い髭を蓄えた白髪の老神が両手を組み合わせ、真剣な面持ちでアタシたちに問いかける。


ライレイアというのは、アタシたち十二神が管理している惑星のことだ。

最近のライレイアは前と比べて平和にこそなったが、文明が停滞している。

ここ数百年は全く何も変わっていない。

そのため、今後どういった対策を講じるのかを議論しているのだ。


という名目にしてあるが、即ち彼らは飽きたのである。

何の代わり映えもしない日常に。


「俺はそろそろ作り直しても良いと思うぜ。最近は文明も停滞してるしな」

そう答えたのは商売と雷の神ビクトル。

ビクトルは、椅子の上に片足で胡座をかくように座り、頬杖をついている。


「僕もそう思う!!最近同じような作品ばっかりで飽きてきたんだよねー」

芸術と風の神ロクスは机に突っ伏した状態でビクトルの意見に同調する。


こいつら神の癖にだらしねぇな。


(わたくし)は反対ですわ!そんなに文明の停滞が気になるのでしたら、異世界人でも何でも呼べばよろしいのよ!!」

キャラは濃いが比較的まともな神である、航海と水の女神シリンダが二人の意見に異を唱える。


「私は賛成よ〜。最近は燃えるような愛が見当たらないわ〜。私はもっとドロドロした恋愛が見たいのに〜。はぁ、何処かに傾国の美女でも現れてくれないかしら〜。」

愛情と美の女神フローラが答える。


「それはあなたの趣味ではなくて?」

「それはあんたの趣味だろ?」

シリンダとアタシが同時にツッコむ。


コイツはコイツで頭がおかしい。

いいのか?

こんなのが神で。


まあ、神という存在はそれぞれ違いはあれど何処かしらは壊れている。

いや、壊れていないとやっていけないという表現のほうが正しいだろうか。


「では、多数決で決めるのはどうじゃ?」

白髪の老神が提案する。


「作り直すべきじゃと思う者」

ビクトルやロクス、フローラを含む五神の手が上がる。


「異世界人を送るべきじゃと思う者」

シリンダやアタシを含め、六神の手が上がる。


「爺さんはどうなんだよ」

ビクトルが残り一票の差を覆そうと老神を仲間に引き入れようとするが……。


「わしは中立じゃ」


ビクトルの望みは潰えた。


「そうじゃのう、一先ず異世界人を送ってみるか。」

老神は結論を出すと、アタシを含め異世界人を送ることを選んだ六神に魂を選ぶように言う。


転生者は、死んだときの記憶を持ったまま二回目の人生を生きることとなる。

二回も死ぬというのは、相当辛いことだろう。


アタシは転生に耐えられる強い精神を持つ魂を探した。


「……この魂なら、あるいは」


アタシが選んだ魂は、死して尚生きることを諦めていなかった図太い魂だ。


この魂なら、何かやってくれるんじゃないか。


そんな無責任な期待と共に、アタシは魂を送り出した。

今日は、このプロローグを除いて五話、時間差で投稿します。

第一話は午前六時に投稿されます!

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