妖怪一足りないの具現化
ガラリと音を立ててドアを開き、教室に入ると、いつも通りクラスメイトたちがまばらに集まって会話をしている。俺は三森以外に親しい人物がこのクラスに居ないので三森が来るまではスマホでゲームをする。題名は『K.A.T ROYALE』
「またロードが…やっぱこれ容量食うなぁ。いっそ新機種買うか?でも買ってからまだ2年ちょいだし…」
ロードが終了したのでゲームを進める。ちなみに内容はオープンワールドのチーム別サバゲー。いつチャイムが鳴ってもやめられるようにオフラインモードで新キャラの性能確認をする。正直味方にNPCを入れると誤射で殺そうとしてくるから邪魔だな。抜くか。新キャラの性能は…。
New character!
名前:闇隠
type アサシン
skill 夜影絶命
自分を中心とした半径5mに暗視状態を付与し、付与されたモノに対して追加ダメージ、必中、確定急所を与える
「うわ、人権過ぎだろこれ…絶対翌日ナーフのタイプだわ」
味方巻き込み+紙装甲なのを鑑みても強すぎる。このゲームはパリィあるしアサシンは速いからな。攻撃速度上げる最適化の結晶と速度強化の加速の竜蹄持たせて一定確率でスタンさせる雷玉で、チート完成。速くて火力あって一定確率でスタン付与はやばい。てか雷玉もナーフされろよ。元は50%とかもっといかれてたけど今の10%もまぁまぁやばい。
「はよー!」
「あ、みっちー!おは!」
「今日はやけにギリだなぁ。なにかあった?」
みっちー…三森が教室に入って来たようだ。
「いやぁ…ちょっといらん事して尊厳を失いかけた?」
「あははっ!なんだよそれ!」
「ばっかでぇー!」
「僕が1番分かってる。煽りすぎは良くないなぁって」
10キルいった。…ソロでも2分10キルはえぐいな。50…いや100いけるか?あと8分。
「おはようございます」
「あ、小鳥遊さん。はよー」
「……」
「小鳥遊さんって美人だけど近寄り難いよなぁ」
「分かるわぁそれ。ガード固すぎて攻略しようと思えんよな」
「もうちょい緩けりゃ…なぁ?」
「そうだなぁ」
「僕はパスで」
「何故に?」
「…尊厳を失いかけた理由がそこにあるから」
「女絡みか?」
あと5分。現在43キル。ペースあげよう。
「ちょっと親友殿と話をねぇ。…あの子、アグレッシブだから…」
「オネエやめーw」
「誰がオネエだって?!僕はショタだよっ!」
「あはは!は、腹が!腹筋割れるw」
「くくく…こ、声コロコロ変わるなぁ。どんな声帯してんだよ」
「晴樹の入れ知恵。僕ってたまーにナンパに絡まれるから、こういうのはいいでしょ?」
「…た、確かにオネエを襲う勇気はねぇかもなぁ」
「ロリボできるッ?!」
「ロリコンギャルの登場キタ」
「ロリは正義なりってね!」
「ロリボできるよ?でもそこまで上手くないかなぁ。晴樹なら上手いかも」
あと1分。現在86キル。目の前に集団。間に合うか…!?
「ちょっと言ってくる!」
「あ、おいちょっ?!」
「あいつ今ゲームしてねぇ?」
「あのロリコンは仕方ないなぁ。カバー入ります!」
よし、ラスイチ…決まっ
「ねっ!」
ぽんっと肩を叩かれる。女子に。
「/&__/@/#//#/&#?!」
スマホが宙を舞う。俺のラスイチ…!
三森が空中でスマホをキャッチした頃にはもう試合が終わっていた。
「九十九くん……?」
「あ、はは……。どう…した?」
「虚な目で笑顔向けられると反応に困る、かな…?」
「あー…ラスイチでこれは心にクるなぁ。てことでロリボして?」
「…ハハッ⭐︎」
……ぶちのめしたろか。
「急な黒鼠はさておき。僕よりロリボ上手いじゃん。お願い。このロリコンを納得させるようなロリボをさ!」
「…いや俺、別にこいつと関わりないし。お前も出来るだろ」
「私からもお願い!」
この時俺の脳内にギャルゲーという公式を使った計算式が成り立った。
女子からのお願いを断る+陽キャ=好感度低下+ボッチ
いや正直な話、好感度なんてどうでもいい。だがボッチはまずい。班活動で自由にしろって言われると終わる。
「…分かった。一言だけだ。何か考えてくれ」
「ありがと!じゃあ、「お姉ちゃんのざーこ♡また私の部屋に入って何してたの?気持ち悪〜い」って言って!!」
「一言って知ってる?」
「ロリと言うよりメスガキ…」
「まさかそっちの性癖まで持ってるとは…」
おいたわしや…。教室で性癖なんて解放するから。
「ほら、言ってやるよ。さっさと楽にしてやる」
「お、お願いしましゅ…」
「ん゛んっ…んーんー…お姉ちゃんのザーコ♡」
「んぁ」
なんだ今の声…。まぁいいや。
「また私の部屋に入って何してたの?気持ち悪〜い」
「…ふぅ、ふぅ」
「国語もできないとか、頭までザコなんだね?みっともな〜」
「あばばばば…」
ちょっとセリフを増やせばこのザマ。このギャルはどうやら頭のネジがぶっ壊れている様だ。




