50話「勇者エルローアの超・覚醒!!!」
執筆し続けてついに50話まで到達しました。
アクセス数は以前と微々たるもののままですが、負けず書き続けたいと思います。
勇者エルローアは魔神と交戦したが、歯が立たないまでも必死に防戦し続けていた。
さすがは魔神とも言うべき脅威な力。
魔神フデオルゾは、元々は白髪の長い髪が特徴の見た目がジジイの魔王。かなり高い身長。四本のツノが生えている。
だが今は度重なる変身をして、最終的にシュッとした全裸イケメン形態になっていた。四本のツノと凶悪な笑み。
「己が無力だと輪廻の深淵までに思い知らせてやろう……」
「くっ!」
エルローアは聖剣を素早く振るって幾重の軌跡を描いて斬りつけるが、魔神フデオルゾはニヤッとしたまま素手で応戦。
ドガガガッガッガガガガガッガガガッガッガッガガガガッ!!
地響きを呼び、煙幕を散らすほどの激戦。
満身創痍の苦しいエルローアに対して、フデオルゾは以前と余裕。
「いけません回復魔法を!」
水色髪のウェーブロングのエルフ少女メナーシャは杖を向けて「リザーレ」と全回復魔法を放って、エルローアは全快した。
「サンキュー!」
「フフフ……、またか。はあっ!」
「ぐわっ!」
それを吹き飛ばすようにフデオルゾの放った衝撃波が広範囲を破壊しつくし、エルローアを吹き飛ばす。また満身創痍に戻っちまった。
血まみれでエルローアはグググと立ち上がる。
「無力はしょせん無力なのだ……。諦めるしかないぞ」
「くうっ……」
何度やっても一矢報いる事すら敵わない。
しかも相手は手加減して嬲ってくる。回復役のメナーシャから始末しないのは、徹底的に追い詰め続けて心を折るつもりなのだろう。嫌な性格である。
ここまでやられると、エルローアは心が折れていただろう。
……リミアがいなければな!
「よし! 今だ────ッ!!」
突然エルローアがサッと逃げ出したぞ!
不審に思ったフデオルゾは近づいてくる光源に振り向いていく。そして見開いた。
なんと遠い間合いの丘で魔法力を溜めていたリミアが最大級の魔法を唱えていたのだ!
「マジカル・ビッグバアアアア────ンッ!!」
破壊の奔流が一直線と放たれた!
さしもの魔神フデオルゾは「ぐわあああああああああ!!」と呑み込まれる!
広範囲を飲み込むような巨大な爆発球に爆ぜて、地を揺るがしていった。
「ふうっ! やったなー」
「えへへ」
「さすがの破壊力だな。さしもの魔神も耐え切れまい」
安堵するエルローア、照れくさそうにするリミア、冷静に破壊跡をみやるメナーシャ。
そしておっさんのガレアが「よくやったな」とねぎらう。
「ガレアさんこそ、第三形態まで粘ってたじゃないか。もう大丈夫か?」
「ああ、メナーシャのおかげでな。死ぬところだった……」
「二度と無茶するな。回復魔法でも限界はあるぞ」
「チエッ、いつも手厳しいな」
睨むメナーシャにガレアは苦笑。しかしメナーシャはガタガタ震えていく……。
気になったエルローアとリミアはその視線を追う。
なんとボロボロの満身創痍の魔神フデオルゾが丘の上で立っていた。
「魔神フデオルゾだ────ッ!!」
魔神は指先から光線を放ち、ガレアの心臓を貫いた。
血飛沫を吹き出して地面に沈んでいくのを、エルローアは愕然と見やっていく。
「この私が死にかけたのだ……。絶対に許さんぞ……」
恐怖を味わった怒りを滲ませるフデオルゾに構わず、エルローアは茫然としている。
火キョウーダ帝国で出会ったおっさん。冒険者として色々教えてくれた頼もしい仲間。ずっと長い旅で頼れるタンク役。
どんな強烈な攻撃も彼は耐え続けて、そのおかげで今の自分がいる。
彼がいなければ全滅していた場面は多かった。
その彼がたったいま死んだ……。
プツン!
逆立っている黒髪がゾワッと金髪に染まり、全身から吹き上げる金色のオーラが噴き上げられた。
その影響でボンッと煙幕が放射状に吹き荒れたぞ。
エルローアはキッと魔神フデオルゾを睨む。
「な……なんだ……? あの変身は!?」
「まさか! 聖騎士化!? あれこそ……伝説のシャインオーラだ!」
長年生きてきたメナーシャはそれを口にした。
あとがき
ページをめくって読んでいたあなた、思わず戻って確認したでしょう?
唐突に50話で、イキナリな展開ですもんね。ごめ。
ネタなので気にせずw
愛読してくださってありがとうございます。
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(定番のテンプレ)
GT