スライムの謎2
村長さんの家に着いた。
「すいません」
「入ってきていいぞ」
「はい分かりました」
「どうじゃ 喋ったか?」
「はい」
「普通に喋っていたか?」
「はい」
「何不自由なく?」
「はい」
「それはすごい」
「どうしたんですか?」
「いや 今までそんなスライムは見たことがない」
「そうなんですか!」
「ああ」
「…」
私はスライムを見つめた。
少し「シュウ」と言ってしぼむような動きをした。
何を伝えたいのかがわからない。
「とりあえず この村にはもう手がかりはない このスライムについて違う町に行ってみてはどうだ」
「はい そうします」
そうしてスライムと外に出た。
さっき何を伝えていたのか聞いてみる。
「スライム さっきは何を伝えてたの?」
「僕だけが<すべての言葉>を喋れることに村長が気付いてしまったなあと思って」
「ごめん 何か悪いことだった?」
「いやいや全然 ちょっと絡まれたりして面倒にならないか心配で…」
「そういうのは私が何とかしてあげる」
「え いいの? 面倒だよ」
「全然大丈夫」
「ありがとう」
「じゃあレッツゴー」
そして遅れてスライムも
「レッツゴー」
それしまずはギルドに現状報告するため帰ろうとしたが、
もう暗くなってきた。
急いで村の外に出て、テントを張った。
そしてその中で、
また、スライムと一緒に寝たのだった。