邂逅(AxeミーツVibs)
古代インドに語り継がれる叙事詩「ラーマーヤナ」、ヴィシュヌ神の化身「ラーマ王子」の愛する「シーター妃」を奪還するために耗発した羅刹羅闍「魔王ラーヴァナ」との戦の末、羅刹の王が敗北者となり、王子と妃が運命の再開を果たした物語...
もしこの物語は何者かの筋書き(運命)によって定められたとしたら、それに抗えないだろうか?
時は現代日本、ある女子大学生「椎谷・蘭華」がラーマーヤナの物語(世界)に巻き込まれ、滅んだはずの羅刹の王との出会いで運命の歯車がついに再び動き出して、心を探す旅が始まった...ぶらりと...
オフ会が始まり...新解釈が明かされる
カガワ県タカマツ市
【鬼無】町
ある純喫茶「桃太郎」
レトロの雰囲気を醸し出した店の中には、店長らしき人がカウンター裏に何かを準備している以外に、一人の男性が席に座って、コーヒーをゆっくり口に運びながら、周りの風景を見ている。
ずっと店のドアを見つめた男性の表情はどちらかというと少し緊張しているようにも見えるし、警戒しているにも見える。
とりあえず待ち合わせの時間の前に来たのだが、指定された場所と店のセンスは...かなり渋いな。
昔ながらの純喫茶で、メニューは想像ができる品々だ。
流れた音楽も...お客さんの世代がすぐ分かるような曲ばかりで、これもこれで店の雰囲気を一致していると思う...久々にこういう店に来たから、懐かしいような...ちょっと昔のことを思い出してしまうな...
と思ったの男性は自分が以前参加した生配信のチャット欄に自分にメッセージを送られた。
「久しぶりだな...Axe...いいえ、斧を持つ者よ...」
俺のその名を知っているというのは...一般人な訳がない...
何者だ...その【Vibs】という人は...
その後、メールでやりとりをした結果...一回直接に会う約束になって、今に至った。
しかし...なぜこんな場所を選んだのか謎だ。
地方は問題ではなく、肝心なのはここに何があるのかということだ。
さっき駅名を見ると、一つの可能性が浮かんでくる。
鬼が無い...わざわざこの地名を選ぶのは逆に考えると、相手は...と自分なりに推測したそのときに、店のドアが開かれた。
入り口に現れたのは...がたいがいい男性だった。
年齢を見ると、中年の方に見えるが...どうも違和感を感じる...
そう...その男性の顔立ちは日本や東アジアの人間には珍しい...というか、そうじゃない?
南アジアの人に寄る...
しかし、一番の違和感のその先にある...この人の肌色は...白い...
一般的には褐色の肌色であり、決して肌が白い南アジアの人が全くないとは言えないが、それより白い肌色というのは珍しすぎる。
と考えているうちに入ってきた男性はこっちの方に気づいた。
こっちに寄ってきた男性は俺に質問をした。
「もしかして...Axeさんですか?」
「あ...はい。Axeです。そちらこそ...Vibsさんですよね?」
「そうです。お待たせしまったようですね。すみません...今は島に住んでいますので、そこからここに来るのは少々遅れがちなんです。」と事情説明されたが、俺はそれに関しては重要なことではないと思い、相手のVibsに話した。
「それは気にしません。それより...聞きたいことがありますが...」と質問をしようとしたとき、Vibsは話を割ってきた。
「その前に...飲み物の注文してもよろしいでしょうか...あ!マスター...クリームソーダ一つをお願いします。」とかなり予想外の注文に対して、少し驚いた俺だった。
「あ...ここのクリームソーダはかなり絶妙に美味いですよ。アイスとメロンソーダが見事にマッチして、だから毎回これを頼んでしまいます。」
「毎回...ここでというのはわざわざこの店に来たのですか?」と少し驚いた俺はふっと言葉を口にした。
「あ...はい。だから、Axeさんにはかなりご足労をかけてしまったのですが、ここなら...いろいろゆっくり話ができると思って、それも兼ねて選びました。すみませんね...」となぜか申し訳なさそうな顔をした。
「別に構いませんが、本題に入ってもいいですか?」とここで相手に正直答えてもらいたいと思う俺は真剣の顔をして、ゆっくり選んだ言葉を相手に伝えた。
「あなたはどこまで知っているのですか?」
それを聞いた相手は表情を変えずに話し始めた。
「私の能力はかなり特殊でね...透視能力とは近いですが、私の場合は...過去・現在・未来の全て、この右目で見ることができます...だから、羅刹羅闍の最期も...悲劇の妃と英雄王の結末の話も見届けたし...そしてもちろん、あなたの正体も計画もこの目で分かりますよ。」と話をした相手を見て、驚きの表情が隠せなかった。
「あなた...本当に何者なんだ...」と問いかけたが、帰ってきた回答は答えになるところか...話題がそらされた。
「Axeさんは桃太郎伝説のことはご存じですかね?」という突然変わった話題で俺も一瞬戸惑った。
「ここ、鬼無では少し皆が知っている話と違うここだけの桃太郎伝説があります。もし宜しければ、少しそれについてお話します。」と言った相手を見て、自分が知りたいこととこれとは何か関係があるのか正直のところ理解できなかったが、とりあえず相手の話を聞くことにした。」
「分かりました。俺の考えだと、あなたが伝えたいのはあなたはその鬼ヶ島に住んでいて、桃太郎に退治された鬼とかではないでしょうね?」と自分なりの推理を述べた。
そこで、相手の男性...Vibsは少し笑いをこぼした。
何が可笑しいんだ?と思ったが...相手の次の言葉を聞くまでは...
「失敬...久々にその仮説を聞いて、ちょっと面白くて笑ってしまいました...まあ、簡単に言いますと、私が実際あの鬼ヶ島に住んでいます。しかし、それは桃太郎が別の鬼を退治してからの話です。」
最後までお読みいただきありがとうございました。金剛永寿と申します。
この作品は古代インドの叙事詩「ラーマーヤナ」をベースにした輪廻転生系ローファンタジーフィクションです。
日本では三国志や西遊記よりかなりマイナーですが、南アジアから東南アジアまで広く親しまれる作品です。ぜひご興味ある方は原作にも読んでいただければと思います。
またやってしまいました...
次に誰の話を書こうかなと考えて、ここで生配信の後の話でネットカフェの人、Axeと謎の人物、Vibsがまさかここでオフ会をやるとは...思わぬ展開で作者もビックリしています(おい!再び!笑)
さらにここで桃太郎伝説も巻き込みます...もはやカオスの予感が(汗)
また新しい伏線を置いてきてしまった...前のやつはまだ回収してねーぞ、作者!というツッコミが聞こえてくる...
いつランカちゃんと魔王の話になるのかな...カレンちゃんたちは?
あと、鳳先生とかも...前回登場した魔王の末裔と名乗る人は?
もう...登場キャラ多すぎて、追いつけません(笑)
もうここまで来て、付き合ってくれた皆さんに御礼を申し上げます。
次回は誰を登場させるか...どのような物語と展開になるか...今後の展開もぜひお楽しみに!
ご興味ある方はぜひ登場した気になる言葉をキーワードとして検索してみていただければと思います。
もし続きが気になって、ご興味があれば、ぜひ「ブックマーク」の追加、「☆☆☆☆☆」のご評価いただけるととても幸いです。レビューや感想も積極的に受け付けますので、なんでもどうぞ!
毎日更新とはお約束できませんが、毎週更新し続けるように奮闘していますので、お楽しみいただければ何より幸いです!
追伸:
実は新作も書いていますので、もしよろしければそちらもご一読ください!↓
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