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羅刹の王国(末裔)

古代インドに語り継がれる叙事詩「ラーマーヤナ」、ヴィシュヌ神の化身「ラーマ王子」の愛する「シーター妃」を奪還するために耗発した羅刹羅闍ラクシャーサラージャ「魔王ラーヴァナ」との戦の末、羅刹の王が敗北者となり、王子と妃が運命の再開を果たした物語...


もしこの物語は何者かの筋書き(運命)によって定められたとしたら、それに抗えないだろうか?


時は現代日本、ある女子大学生「椎谷しいたに蘭華ランカ」がラーマーヤナの物語(世界)に巻き込まれ、滅んだはずの羅刹の王との出会いで運命の歯車がついに再び動き出して、心を探す旅が始まった...ぶらりと...


魔王の末裔...現れる

都内のとある場所

人々があまり通っていない路地裏で二人の男の会話が聞こえてきた。

「おい!どうなっているんだ!俺は()()()の中にいる男を狙えと言ったはずだ。なんで別の女に当たってしまったんだ!店内で褐色の肌色をするのは一人しかないぞ!どうやって外した!」と相手に怒号した片方の男に対して、怒鳴られた相手はただ怯んで、震える声で答えた。

「し!...信じてください!ターゲットの男、褐色の男に狙って()()()はずなのに...なぜか向こう側に座るその女性に...まるで引き寄せられるように...撃ったタマが、そっちのに当たったのです。あり得ないですよ!お、俺が狙ったのは男の背中ですよ...どうやってそのタマが男を避けて、さらに女の背中までいったのかって...そう!魔術...超能力みたい!」と必死に自分が目撃したことを伝えようとしたが、かなり立腹中の男はますます不機嫌になった。

「そんなことを信じる訳ねーだろうがっ!ヘマをしたのに、どんだけ吹っ飛んだ言い訳をしやがったのか、てめえ!」と言って、怯えている相手の服の胸ぐらをつかんだ。相手も「ヒーッ!?」とさらに怯えてしまった。

「よせ...こいつを離してやれ...」

この二人のやりとりが聞こえたかのように突然別の人の声が聞こえてきた。

片方の男は相手の胸ぐらに掴んだ手の力を抜いて、つかまれた方の男とともにでその声が聞こえた方向に顔を向けた。

そして、現れたのは濃い顔立ちの黒に近い褐色の男の一人だった。

見た目からにしてはラームよりもハーフらしき顔立ちでもなく、恐らく本出身は南アジア出身の人に近い。

現れた男は次のように言った。

「あの男には簡単に仕留めることができないよ。それはもう分かりきったことだが、まさかここまで神とやらのご加護の防御が硬いとは...誤算だった。で?撃たれた女はどうした?」と今度は今でも怯えている男の方に問いかけた。

「えっ...えーと...確かにそのまま倒れました。でも、死んだというより、気絶したに見えます。あんたに雇われて言う通りにしただけだが...俺が撃ったタマって...そもそも一体...」と突然疑問を持ちはじめた男に対して、雇い主と思われる褐色の男は少し余裕の笑みを浮かべて、こう言った。

「大丈夫さ...そのタマは特殊なやつでな...もしあの男に当たったら、かなり重傷になると思うが、一般人の場合はまあ...眠り続けるぐらいかな...ずっと...」とニヤリの顔を見せた。

その顔を見た他の二人の男は背筋が凍るように恐怖を感じた。

「でっ...では、今回の件は失敗ということですか?」と恐怖状態から解除した片方の男は質問をした。

「まあ...成功とは言わないけど、ある程度の収穫で分かったこともあるし...報酬は約束通りにやるから、安心しな...」と言って、二人の男は助かった~を言ったかのように大きくため息をついた。


しばらくして、褐色の男だけを残して、二人の男は去って行った。

そこで、彼は自分に言い聞かせるようにただ呟いた。

「今回もダメか...あの忌々しい者どもを殺すには本当に何回やっても、なかなか簡単にできないもんだな...せっかく【インドラに勝利した者】の矢の破片で込めたタマを手に入れたのに...サイレンサー付きで静かにやってもこんな結果か...次回はもっと威力を増やすか別の方法でやってみないと...」と言ってから、この謎の褐色の男は天に恨んだかのように曇った空を見つめて、こう言った。

「我々、()()()()家の望みは真なる魔王、羅刹羅闍(ラクシャーサラージャ)ラーヴァナの復活と...魔王の【末裔】である我々に課せられた使命を果たすことだけだ。そのためにこの国までやってきた。そして、やっと見つけた...設楽(したら)羅亜夢(ラーム)(ラク)...()()()()()()()()()()()()()()!」

最後までお読みいただきありがとうございました。金剛永寿と申します。

この作品は古代インドの叙事詩「ラーマーヤナ」をベースにした輪廻転生系ローファンタジーフィクションです。

日本では三国志や西遊記よりかなりマイナーですが、南アジアから東南アジアまで広く親しまれる作品です。ぜひご興味ある方は原作にも読んでいただければと思います。


次に誰の話を書こうかなと考えて、なぜかここで新キャラ登場!?思わぬ展開で作者もビックリしています(おい!笑)


まさかの魔王の末裔と名乗る人物が出てくるとは...彼の目的は、ラームたち!?

カレンちゃんが何かに撃たれたのはここで分かったが、それでも謎がまだ残る。

特に「インドラに勝利した者」という言葉は結構気になりますね...

一体...物語はどうなっているの?(作者もまだ困惑しています...笑)

また新しい伏線を置いてきてしまった...


次回は誰を登場させるか...どのような物語と展開になるか...今後の展開もぜひお楽しみに!


ご興味ある方はぜひ登場した気になる言葉をキーワードとして検索してみていただければと思います。


もし続きが気になって、ご興味があれば、ぜひ「ブックマーク」の追加、「☆☆☆☆☆」のご評価いただけるととても幸いです。レビューや感想も積極的に受け付けますので、なんでもどうぞ!


毎日更新とはお約束できませんが、毎週更新し続けるように奮闘していますので、お楽しみいただければ何より幸いです!


追伸:

実は新作も書いていますので、もしよろしければそちらもご一読ください!↓

有能なヒーラーは心の傷が癒せない~「鬱」という謎バステ付きのダンジョン案内人は元(今でも)戦える神官だった~

https://ncode.syosetu.com/n6239hm/

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