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ぶらり旅(地下鉄編②)

古代インドに語り継がれる叙事詩「ラーマーヤナ」、ヴィシュヌ神の化身「ラーマ王子」の愛する「シーター妃」を奪還するために耗発した羅刹羅闍ラクシャーサラージャ「魔王ラーヴァナ」との戦の末、羅刹の王が敗北者となり、王子と妃が運命の再開を果たした物語...


もしこの物語は何者かの筋書き(運命)によって定められたとしたら、それに抗えないだろうか?


時は現代日本、ある女子大学生「椎谷しいたに蘭華ランカ」がラーマーヤナの物語(世界)に巻き込まれ、滅んだはずの羅刹の王との出会いで運命の歯車がついに再び動き出して、心を探す旅が始まった...ぶらりと...


途中下車から始まるぶらり旅...

現在

ある路線の地下鉄の車両内


その一つの車両の中ではかなり異色の二人?が席に座っている。

体が電車の揺れに合わせられ、少し揺れた蘭華(ランカ)に対して、(いにしえ)の魔王と自称した巨漢の体は巨岩のごとく、ピクッとも動きもしなかった。

その時間帯では人がそこまで多くないため、二人?は座れたが...その巨大な体は二人分の席を占領してしまった。

そして、隣に座ろうとした人々は巨漢から出た並外れのオーラ?殺気?のような雰囲気に怯えて、皆は遠慮して、別の場所に座るか立つことを選んだ。

まるで命を惜しむかのように...

むろん、蘭華の隣にはより殺気を感じたため、もはやその蘭華の隣に座る(挑戦する)猛者は現れなかった。

その結果、その列だけはこの二人?しかなかった。

周りにも目を合わせてくれなかった...


そのとき、蘭華は思った。

部屋を出たことで少し良かったけど...

また密封空間に閉じ込められて...()()()()

次の駅に到着して、電車の扉が開けるまでの時間をすごく長く感じてしまう。

こんなに時間がかかるんだっけ...

あれだ...電車内でお腹が痛いときに限って、次の駅までの時間がすごく永遠だと感じるあの現象。

これはただ...心理的な現象であって、実際には時間が早くなったり、遅くなったりする訳ではないが、携帯で行く場所を検索している間にはあっという間に着いちゃうと思った。

隣の人?が全く動かないということを見て、時間が止まったと錯覚したのかな...


でも、自分で言い出したのはなんだけど、実は本当にぶらり旅に憧れた。

実家はかなり田舎だから...やはり移動するのは車とかになる。

電車があったとしても一駅の距離では遠いし、あまりぶらりできる場所は滅多にない...

だからか...実家のテレビで毎週見たあの有名な番組に憧れた。


様々な路線で気ままに駅を降りて、その先にある店や施設にお邪魔して、様々な人と交流しながら、美味しいご飯から珍しい体験まで様々なことを経験するという内容の番組。

普段と違う駅と街...

二度と訪れるか分からない場所...

観光名所でもないのに...あの場所で...あのときだからこそ体験できた。

そのような思い出がしたかった。

そのような憧れを抱いて、今に至った。

だから、今回の流れでプチぶらり旅ができるではないかと思っている。


海外には何回か旅はしたが、それとは違う...日本の電車のぶらり旅がしたい!とずっと思った蘭華は、今になって、ようやく実現できたが...

まさか同行人?がいるとは想像しなかった。

とその同行人?を見た途端...蘭華の表情は固まった。

なぜかと言うと...

あの同行人?の巨漢の頭が...まるで昔の方位磁針(コンパス)の針が北の方向に必ず向くように、ある一定の方向に向いて回った...()()()()()()()()()()()()()で。


首が後ろまで曲がりそうだけど!?

ある意味ホラーだ!いや、怪奇現象だ!

と慌てた蘭華は周りの目を気にし始めて、誰がまだこのヤバい光景を目にしていないことを確認して、首が回っている隣の巨漢にその行動をやめるように促した。

そうしたら、巨漢の口からある言葉が返ってきた。

「余...心...在処」という内容だが、よく理解ができなかった蘭華はどうすればいいか分からないと動揺した。

その瞬間...電車の扉が開いた。

それを見た蘭華はすぐに巨漢の腕を引っ張り、「出る!今!」と伝えながら、なんとか二人?で扉が閉まる前に電車を降りた。

「危なかった...」と息を切らしている蘭華は隣の巨漢を見たが、その巨漢はある方向に向いたまま、立ち尽くしている。

やはり()()()()()()()()()()()()()...部屋にいたときには指で差したけど...今度は首で方向を伝えたみたいだ。

頭がブンブン回るんじゃないかと思った。

怖いよ〜

でも、その何かを探すために部屋を出た。

このプチぶらり旅を兼ねて、その何かを探すということだよね。

と!その前に、その回る首をなんとかしないと...始まらないなとため息を漏らしてしまった蘭華だった。


そう...さっきの出来事で今の二人?は偶然でも事実上...()()()()()()()()()()が始まりそうだ。

最後までお読みいただきありがとうございました。金剛永寿と申します。

この作品は古代インドの叙事詩「ラーマーヤナ」をベースにした輪廻転生系ローファンタジーフィクションです。

日本では三国志や西遊記よりかなりマイナーですが、南アジアから東南アジアまで広く親しまれる作品です。ぜひご興味ある方は原作にも読んでいただければと思います。


今回はついにぶらり旅が始まりました!さらにアクシデント?的な演出で途中下車させました。まさにあの番組の名の通りに寄せています。


不可解で摩訶不思議の出来事はこの物語のメインポイントのため、思いついた何もかもをバンバン入れてやります。理屈では説明できない何かが...また起こります(させます)ので、ご了承と共に楽しみにしてください!


あと、個人的なことですが...途中下車から始まるぶらり旅ってラノベのタイトルっぽくていいっすね(笑)


さあ...二人が降りたのは...どの駅でしょうか?(それは次回の楽しみという焦らし方...笑)


次回は誰を登場させるか...どのような物語と展開になるか...今後の展開もぜひお楽しみに!


ご興味ある方はぜひ登場した気になる言葉をキーワードとして検索してみていただければと思います。


もし続きが気になって、ご興味があれば、ぜひ「ブックマーク」の追加、「☆☆☆☆☆」のご評価いただけるととても幸いです。レビューや感想も積極的に受け付けますので、なんでもどうぞ!


毎日更新とはお約束できませんが、毎週更新し続けるように奮闘していますので、お楽しみいただければ何より幸いです!


追伸:

実は新作も書いていますので、もしよろしければそちらもご一読ください!↓

有能なヒーラーは心の傷が癒せない~「鬱」という謎バステ付きのダンジョン案内人は元(今でも)戦える神官だった~

https://ncode.syosetu.com/n6239hm/

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