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駱(非科学②)

少年は非科学を...運命を受け入れる?


古代インドに語り継がれる叙事詩「ラーマーヤナ」、ヴィシュヌ神の化身「ラーマ王子」の愛する「シーター妃」を奪還するために耗発した羅刹羅闍ラクシャーサラージャ「魔王ラーヴァナ」との戦の末、羅刹の王が敗北者となり、王子と妃が運命の再会を果たした物語...


もしこの物語は何者かの筋書き(運命)によって定められたとしたら、それに抗えないだろうか?


時は現代日本、ある女子大学生「椎谷しいたに蘭華ランカ」がラーマーヤナの物語(世界)に巻き込まれ、滅んだはずの羅刹の王との出会いで運命の歯車がついに再び動き出して、心を探す旅が始まった...ぶらりと...

某大学

構内にある小さなカフェがあり、何人かの学生らしき人たちが休憩がてらパソコンでの作業がてらしている。

その中に二人の男女がテーブルに座って、何かを話している。

「ということがあって...僕は今まで体験した不思議で不可解の出来事への原因究明を強く思っていました。

しかし、考えれば考えるほど説明できない点があまりにも多すぎまして、一つ一つ解くために時間がかかってしまい...もう一層...」と自分の気持ちを口にして打ち明けたのはこの大学の在学生、設楽(したら)(ラク)だった。

「一層...なんでしょう...」とラクの言葉の続きを促したかような返しをしたのはラクが今日...まさにほぼ1時間前に出逢ったばかりの一人の女性。

彼女は竜宮寺(りゅうぐうじ)時炎(シホ)と名乗った。

ラクは少し口をすくむが、頭で並べられた言葉を口に出した。

「一層...科学的に説明できないものがあると思った方がいい...そう思ったときが最近多くなって、でも自分はそれに許せなくて...だから...」

(おおとり)先生に会うのは...より理由を求めるためでしたね...」とここでシホはテーブルに置いてあるコーヒーのテイクアウト用のコップを手に持って、一口中身のコーヒーを飲んだ。

ラクは自分のコップを見ながら、言葉を選んでいるかのように考え事をしていた。

「安心してください...話したくないことはしなくてもいいですよ。逢ったばかりの人にこういう話を話してくれただけでもあなたにはその勇気があるのです。」と彼女はどこかで優しい笑顔をラクに見せた。

その笑顔を見たラクはどこかで安心した表情に変わり、

「...否定したくてもここまでなると、受け入れざるを得ないではないか...と。」

「受け入れるべきかどうかは...私の立場じゃ何とも言えません。あえて言うであれば...

今の科学では説明できないとしても...将来にはそれが説明できるようになる...誰かがそれを証明できる時が訪れるかもしれません。私の専門外のことで偉そうには言えませんが、ほら...昔の地球が丸いか丸くないかという話で有名じゃないですか...今になっては誰も彼も地球は丸いと思ったのです。それを証明するいくつかの検証や証拠があるから...」

「それはいつになるかは分かりません。僕がもうこの世からいなくなってから100年後かもしれませんし、明日かもしれません。そんな不確定要素を抱えては気が休めません。」とラクの自分の気持ちが口から出た瞬間、彼は申し訳なさそうな顔をした。

「すみません...せっかく竜宮寺さんは話を聞いてくれたのに、僕はあなたのアドバイスを否定したような言葉を...」

しかし、シホの方は前と変わらない笑顔でラクを優しく見守っている。

「いいえ。さっきも言いましたが、設楽さんが話したければ私が聞きます...そんな単純です。私の言葉なんて二の次ですから...」

「いや...それはあまりにも失礼すぎます...」

「謝らないでください...大丈夫です。私はいつもあなたのそばに...あ、ごめんなさい...急に出逢ったばかりの人にこんな言葉で言うのはおかしいわね。」

「あ、いいえ...でも、本当にありがとうございます。こんな話をしたのは自分の身内以外にはあまりしていないので...あの...変な質問をしてもいいですか?」と突然ラクがシホを見て、何かの質問をしようとした。

「はい...なんでしょう...」

「竜宮寺さんは...もしかしてどこかのスピリチュアル的な団体の...方ですか?」

それを聞いたシホは思わず笑いが零れてしまった。

「あ、あの...勘違いしてしまったら本当にすみません...こういうのってなんか勧誘系の人たちの手口と似ているなと頭に浮かんでつい...失礼なことを...」

「ふふっ...ははは...ご、ごめんなさい...私...そんなにうさんくさいなのかしら...」

「いや...正直言うと心が軽くなりました...スピリチュアルとかそういうのは関係なくただあなたに話せて今までのモヤモヤが少し晴れました。」

「私...一応心理カウンセラーの資格を持っているのです。」

「だからこんなに...」

「すぐに信じなくてもいいですよ。ただの聞き上手かもしれないし...本当に設楽さんを勧誘する人かも...ふふっ。」

「あ、ごめんなさい...」

「いいえ、からかってすみませんね。一応資格は本当に持っています。実践に使うのはなかったけど、設楽さんは最初の相手になりますね。」

「でも、こんな感じで人の心を読み取るのはとても難しいことです。」

「これも科学的に証明される...それとも心の解明はまだ科学的には難しいかしら。」

「あ...はい。そうですね。改めてありがとうございました。せめてコーヒー代は僕が出します。」

「大丈夫です。お代は今回の設楽さんの話で受け取りましたので、」

「いいですか?...分かりました。では、また僕の話を聞いてもらってもいいでしょうか?不思議という言葉を使いたくありませんが...でも本当にまたお話を聞かせてもらいたいです。」

「ふふっ...いいですよ。いつでも...」


二人は連絡先を交換してから、先にラクがカフェを出た。

店に残っているシホは自分のスマホを見て、微笑んだ。

「これで...」と何かを言いかけたときに彼女のスマホが鳴った。

それを出た彼女は誰かと話しをして、

「ご苦労様...今はどこにいるの?...あ...分かったわ。また待ち合わせ場所の情報を送るから、そこで打ち合わせしましょう。ええ...私たちはいつも巡り合うよ。例えどんな形であっても...ね。」

今回の感想↓


1週間休ませてしまい、すみません。

前回のカレンちゃんの話が気になるところでなぜかラクくんと彼が出逢ったばかりの龍宮寺さんの話になりました。

伏線をばら撒いて、回収をしないでまた別の謎をするの?

大丈夫か、作者?(だいじょばない)

でも、多方面から物語を進める以上...バランスよく?いろんなキャラクターに登場させたいと思って、こんな風に書いています。

物語のタイトルから見れば分かりますが、登場人物がある程度分かるので、それで辿ってみるのもありかと思います。

しかし...どんな話になるかと思えば、ほぼラクの話しを聞くシホ...だけでした。

聞き上手の方って本当に思わず喋りたくなっちゃいますね。

カウンセラーと話す時とかも決して解決方法とかを教えなくても、聞いただけで相手の気持ちが軽くなったり、頭で整理できたりするのです。

勧誘系の人とかもこういう手口で近づいてきたから、それもそれで要注意ですね。

少なくともラクは打ち解けられた。

これからも会うのか?

一体この二人はどのような展開が...

しかも作者の大好きな...最後に謎の展開も載せました。

もうどうなるのやら...


そ、れ、は...

もうどうなるかそれは次回の楽しみとしか言いません!

乞うご期待!


改めて最後までお読みいただきありがとうございました。金剛永寿と申します。


こちらは「第11回ネット小説大賞」の一次選考通過作品です!

二次選考で選ばれませんでしたが、一次選考通過作品である事実は消えません。

だから今もこれからも胸を張って、誇りを持って言えます!

これを励みだと思って、前にもっと進みたいと思います。

今まで応援していただいた読者の皆様にはお礼を何回言っても足りません。

今回の第13回ネット小説大賞に再挑戦します!

このような作者ですが、今後ともよろしくお願いいたします!


もうここまで来て、付き合ってくれた皆さんに御礼を申し上げます。

次回は誰を登場させるか...どのような物語と展開になるか...今後の展開もぜひお楽しみに!


この作品は古代インドの叙事詩「ラーマーヤナ」をベースにした輪廻転生系ローファンタジーフィクションです。

日本では三国志や西遊記よりかなりマイナーですが、南アジアから東南アジアまで広く親しまれる作品です。ぜひご興味ある方は原作にも読んでいただければと思います。


ご興味ある方はぜひ登場した気になる言葉をキーワードとして検索してみていただければと思います。


もし続きが気になって、ご興味があれば、ぜひ「ブックマーク」の追加、「☆☆☆☆☆」のご評価いただけるととても幸いです。レビューや感想も積極的に受け付けますので、なんでもどうぞ!


毎日更新とはお約束できませんが、毎週更新し続けるように奮闘していますので、お楽しみいただければ何より幸いです!


追伸:

実は別の作品も書いていますので、もしよろしければそちらもご一読ください!↓


有能なヒーラーは心の傷が癒せない~「鬱」という謎バステ付きのダンジョン案内人は元(今でも)戦える神官だった~


https://ncode.syosetu.com/n6239hm/

現代社会を匂わせる安全で健康な(訳がない)冒険の世界を描くハイファンタジーです。

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