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不死者の仲(腐れ縁)

古友兼腐れ縁...の会話(喧嘩)


古代インドに語り継がれる叙事詩「ラーマーヤナ」、ヴィシュヌ神の化身「ラーマ王子」の愛する「シーター妃」を奪還するために耗発した羅刹羅闍ラクシャーサラージャ「魔王ラーヴァナ」との戦の末、羅刹の王が敗北者となり、王子と妃が運命の再会を果たした物語...


もしこの物語は何者かの筋書き(運命)によって定められたとしたら、それに抗えないだろうか?


時は現代日本、ある女子大学生「椎谷しいたに蘭華ランカ」がラーマーヤナの物語(世界)に巻き込まれ、滅んだはずの羅刹の王との出会いで運命の歯車がついに再び動き出して、心を探す旅が始まった...ぶらりと...

蘭華(ランカ)と巨漢が鬼ヶ島を出発しようとした同時刻

本州某所...のある道路の上に一台の車が走っている。

普通にどこでも見かける車の中に乗っている人物3人はどうにも不揃い感がある。

運転しているのは顔立ちが少し濃いが、肌の色から見ては日本のだと言われると、大抵の人はそう思った男性だった。

一方、助手席に座っている人の外見は明らかに肌の色も顔立ちも東南アジア出身の男性が横に過ぎ去ってゆく外の景色を見ている。

さらに、後ろの席に座っているのは前の席の二人と完全にミスマッチの真っ白の肌と髪の少女が座っている。

他の人が車内を見ると、確実にどんな関係?と疑う3人組だが...中の会話の様子が聞けるとしたら、ますます自分の耳に疑ってしまう会話が飛び交っている。


「ねえ...参謀さんよ、船の移動は俺の風で移動したけど...なんでここに来てこんな狭い車に乗らないと行けないのじゃ?第一...これ誰の車?」と言い出したのは一見こんな口調で話さないだろうの少女だった。

「俺も不本意ながら同意見だ。わざわざ小さな港町で待ち合わせすると言ったから、東京から来たっていうのに...そこからヘリとかですぐあの場所に移動するかと思ったら、今度は普通に車で移動するとは聞いていないぞ。」と言ったのは助手席に座っている男性だった。

二人の質問は運転している男性に向かっている。

それを聞いた参謀と呼ばれた男性はただ少し笑って、こう答えた。

「まあまあ...いいじゃないですか、古き友がゆっくりおしゃべりながら、目的地に向かうと言うことで...」

「答えになっていないのじゃ...」と言って、まだ不満そうな顔の少女。

「俺たちを追加料金で雇えるお金があるなら、その金でもっと早い移動方法があるじゃないかと聞いているんだ。」と助手席の男性が男性に問い詰めた。

「あ...金なら問題ありませんよ。この車は乗り捨てのレンタカーにしてね...また別の車に乗り換えるつもりで準備しておきました。」

それを聞いた少女は「こんなせこい真似をしなくてもよ...プライベートジェットでも飛ばしたらどうじゃ?」

「はは...そこまでお金がありませんよ...」

「いや、こんな感じだとあるな...どう思う?」と助手席の男性は今度後ろにいる少女に目を向けた。

「うむ...あるな。あるに決まっているのじゃ...」と返した後、少女は少し考え事をして、ニヤッと笑った。

「分かった...これ、何かの作戦でしょう...」

「ん?何のことですか?」と男性は特に反応なく普通に返した。

「俺たちはあの大戦を生き抜いた仲じゃ...さっき言ったのはただのふざけ半分で言っただけで、俺もこいつもあんたの考えには一部ぐらい読めるぞ。要するに何か()()()な。そうだろ?」とここで少女、(そん)悟空(サトラ)は助手席に座っている男性、スリーヤに話を振った。

「あ...わりー、何のことだ?」と知らないふりをしたスリーヤにサトラの表情が変わった。

「とぼけるんじゃねーぞ!おめーもこいつの魂胆が分かったんじゃないのか?半神のくせにあたままでおっさんになったのか?」

「あ...そうか?そんなおめーこそ可愛い女の子の見た目をしやがって、いざとなったら可愛い子ぶってんじゃねーよ。中身は数えたくない年齢が分かると、気持ちわりーぞ。」

「なんだと!」と後ろにいるサトラはシートベルトを外して、前に座っているスリーヤのところに乗り込もうとしたとき、突然笑い声が聞こえた。

「ははは!!!仲がよろしいようで...さすが兄弟同然に大戦を生き抜いた(ヴァーナラ)の最強戦士と王様...あ、一応今は後ろ席の人にもシートベルト着用が義務づけられたから、ちゃんと締めて下さいね。」という男性の言葉で前に乗り込むことをやめて、大人しくシートベルトを締め直したサトラだが、スリーヤとの喧嘩が始まった。

「ふっ!そのときは戦争で余裕がないから、仕方なく兄弟のような関係を結ぶだけだ。こんなじゃじゃ馬...いや、じゃじゃ猿に手が負えないのはあとで分かったさ。」

「おめーこそ、俺と旦那がいなかったら、こんなところで偉そうに口を開けることができまいのじゃ。自分の国を救ったのは俺と旦那のおかげ...感謝してもしきれないじゃけん!」

「そもそもおめーが敵地まで飛んで乗り込んだのに、妃様を連れて来ないから、状況がこじらせたんじゃねーか?」

「おいおい...これを言うのは何千回目じゃ?妃様が一緒に来てくれないから、仕方ねーだろうが!強引に連れて帰るのは簡単だが、そうすると旦那への忠誠に背を向けたことになるのじゃ!」

「でもおめー...他の女性は強引の上にいろいろ...」と言いかけたスリーヤだが、それ以上しゃべらなかった。

「それ...関係ねーだろう...」と声の中に静かな怒りを感じたサトラの手にはすでに取り出した三叉槍(トリシューラ)を持って、「実の兄をあやめたと同然のおめーに言われたくないのじゃ...」と言い出した。

これ以上では確実に良くない展開になりかねないそのとき、運転している男性は言葉を口にした。

「実際の兄弟じゃなくても、なんだかんだでお互い信用し合っているじゃないですか?喧嘩するほど仲が良いという言葉はどんな時代...いや、時代を超えても変わらないもんですね。」

と聞いた二人は冷静になって、サトラも手に持っているトリシューラが消えた。

「わりー...もう古すぎた話で熱くなっちゃった。腐れ縁だから、こんな話を遠慮なく言えたのじゃ...」

「俺も...こんな話ができるのはもはや何人しかいないから...つい...あんたにも悪かった。兄弟の話をして一番思うことがあるのは俺だけじゃないはずだ。あんたも...」とスリーヤは男性に申し訳なさそうで謝った。

「はは、構いませんよ。100%気にしないと言ったら嘘ににりますけど、もう昔の話だし...

にしても...結局昔話で盛り上がるとは...お二人は歳を取りましたね。」

「あんたに言われたくないわ!!!」とここでサトラもスリーヤも同時に男性にツッコんだ。

「それはさておいて...今日はあと少しで日が沈みますので、ホテルで泊まることにしましょう。この体で長距離運転はさすがに限界を感じます。」

「悪いな...俺も手伝ってやりたいが、この国の外免切り替えで免許を何回取ろうとしても落ちたんだ。今でも無免許のまま...ルールが細かすぎるわ、全く...」

「俺はこんな見た目だからもともと運転は無理じゃ...でも風で車を動かせるなら...」

「大丈夫ですよ...二人には私の護衛という任務に集中してください。実は予約したホテルではある人と会う予定...いいえ、その人はそこにいると見えたので...」

「人?一緒に目的地に行くのに必要なのか?」

「え...彼もまた協力者の一人です。」

「そいつは誰だ?いや、何者だ?」

「私はもう分かったから、ネタバレのようなことは言いませんよ。会ってからの楽しみです...」


車は夕焼けに染まった道路に走り、3人が向かっている宿に...そこで待ち人がいる。

最後までお読みいただきありがとうございました。金剛永寿と申します。


こちらは「第11回ネット小説大賞」の一次選考通過作品です!

二次選考で選ばれませんでしたが、一次選考通過作品である事実は消えません。

だから今もこれからも胸を張って、誇りを持って言えます!

これを励みだと思って、前にもっと進みたいと思います。

今まで応援していただいた読者の皆様にはお礼を何回言っても足りません。

「第12回ネット小説大賞」に再挑戦した結果、残念ながら通過できませんでしたが、これからも挑戦を続けます!

このような作者ですが、今後ともよろしくお願いいたします!


一週間休んでしまい...お待たせしました。

どうしても家族サービスという任務に集中しないといけないことになっていたので、小説の更新に集中dけいないと判断し、休ませてもらいました。

今週からはまたよろしくお願いします!

とここで...久々に登場させました。しかも、今回は3人のキャラクターを一気に登場ですね。

隠れファンがいる?のサトラとオーナーのスリーヤと...蘭華ちゃんなら白城伯父様と呼ぶあの参謀さんまで...3人で車の旅になりました。

仲が良いのか悪いのか...この3人の関係性を感じさせる話ができたらなと思って、こんな昔の話で喧嘩みたいな展開にしました。

にしてもサトラはどちらかというと、本気を出せばとんでもないことになりそうですね。スリーヤはほぼ一般人だし...もう一人も...

でも、一緒に大戦を生き抜いた者同士...そして、それぞれの葛藤や過ちを抱えた者同士だからこそ...

腐れ縁をさらに何千年の腐れ縁にしたら、こうなるでしょうか?

何でも分り合える関係とか冷め切った関係とかになることもありえますが、個人的にはいつになっても...例えぶつかり合ってもなんでも話せる関係の人がいればいいなと思います。

作者の話になりますが、本当に本当の偶然で先週用事で出かけたら、まさか親友は同じ場所にいて、ばったり遭遇しました。

すごくないですか?そのとき作者も思ったのです。とんだ腐れ縁だな...って。

だから、こんな感じの話を書いた...かもしれませんね。

さらに何でも見通せるかのようなキャラを置くことでことを丸く収めることができた...のかな?

そして、また最後に置いといた...待ち人...

誰になるだろう...(もう伏線回収には段々疲れてきたのに、また新しいのを...懲りない作者だ。)


そ、れ、は...

もうどうなるかそれは次回の楽しみとしか言いません!

乞うご期待!


もうここまで来て、付き合ってくれた皆さんに御礼を申し上げます。

次回は誰を登場させるか...どのような物語と展開になるか...今後の展開もぜひお楽しみに!


この作品は古代インドの叙事詩「ラーマーヤナ」をベースにした輪廻転生系ローファンタジーフィクションです。

日本では三国志や西遊記よりかなりマイナーですが、南アジアから東南アジアまで広く親しまれる作品です。ぜひご興味ある方は原作にも読んでいただければと思います。


ご興味ある方はぜひ登場した気になる言葉をキーワードとして検索してみていただければと思います。


もし続きが気になって、ご興味があれば、ぜひ「ブックマーク」の追加、「☆☆☆☆☆」のご評価いただけるととても幸いです。レビューや感想も積極的に受け付けますので、なんでもどうぞ!


毎日更新とはお約束できませんが、毎週更新し続けるように奮闘していますので、お楽しみいただければ何より幸いです!


追伸:

実は別の作品も書いていますので、もしよろしければそちらもご一読ください!↓


有能なヒーラーは心の傷が癒せない~「鬱」という謎バステ付きのダンジョン案内人は元(今でも)戦える神官だった~


https://ncode.syosetu.com/n6239hm/

現代社会を匂わせる安全で健康な(訳がない)冒険の世界を描くハイファンタジーです。

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