竜王の試練(伝達④)
竜王...詳細説明
古代インドに語り継がれる叙事詩「ラーマーヤナ」、ヴィシュヌ神の化身「ラーマ王子」の愛する「シーター妃」を奪還するために耗発した羅刹羅闍「魔王ラーヴァナ」との戦の末、羅刹の王が敗北者となり、王子と妃が運命の再開を果たした物語...
もしこの物語は何者かの筋書き(運命)によって定められたとしたら、それに抗えないだろうか?
時は現代日本、ある女子大学生「椎谷・蘭華」がラーマーヤナの物語(世界)に巻き込まれ、滅んだはずの羅刹の王との出会いで運命の歯車がついに再び動き出して、心を探す旅が始まった...ぶらりと...
或る場所
誰かの手に取っているスマホは通知音が鳴った。
そのスマホはその誰かに画面を確認された。
それはあるチャットアプリのグループチャットだった。
そのグループ名は【竜王】
その内容はこのように示された。
陸号は【竜王】グループに追加された。
弐号)
現状報告
尊敬するお方からのお告げを頂いた我々【竜王】は、復活した魔王に【試練】を与えるべく封印から解き放たれ、次々と現世に出現しました。
そして、新たな同胞を迎えるべく陸号との接触に成功し、このグループに招待させていただきました。
すでに自分の任務の遂行が完了した陸号ですが、本人から報告したいという希望でもあり、今から今回完了した試練の詳細について説明してもらいます。
捌号)
ご苦労...では、陸号よ...説明せよ。
陸号)
は!
初めて同胞とつながり、大変嬉しく思います。
何より...尊敬するお方のお役に立てて、この世ではそれ以上の幸せが存在しません。
では、私が行った試練、【哀】の試練についてご説明いたします。
捌号)
【力】...【血】の次にはようやく【感情】の試練に到達するか...さすがあの古の魔王だと言いたいぐらいだ。
その中で【哀】の試練は今までとは違う...
陸号)
はい...今回の試練は破片の一部を取り戻した魔王の心に感情を注入するかのようなことです。
弐号から以前の試練のことを聞きました。
私の任務は魔王にその哀しい感情を気付かせるということになります。
以前の試練に比べてははっきりとした結果の確認が難しいため、私が行った試練の後の状況を説明すると...
魔王はとても哀しい顔をして、そこからしばらく動けなくなったということぐらいです。
それはその場から去る前目視で分かったことで以上になります。
弐号)
動けなくなるぐらい魔王の中には何が変化があると見えるね。
それだけでも成果があると思いますが...捌号はどのようなお考えですか?
捌号)
感情は簡単に理解するものではない。例えそれは人間であろうと...魔王であろうと...むろん竜王でさえも...
陸号)
弐号が言った通り...捌号のおっしゃったことはまさに真理!全く異論する余地がありません!
捌号)
この世界の理を述べるまでだ。賞賛されるほどではない。
陸号)
感服しました...
弐号)
それはそうだとして、魔王の心に感情が入ってちゃんと作動しているのかしばらく様子を見るしかなさそうですね。
捌号)
そうだな...
次の試練を行うためにも今回の試練がしっかり効果があるか魔王の観察をするといい...
適任者に心当たりがないか?
弐号)
観察者の件については小生にお任せ下さい。
捌号)
何かいい人材がいるのか?
弐号)
小生にはある考えがあります。
詳細についてはまだ話せませんが、安心して進捗報告をお待ちしていれば良いのです。
捌号)
分かった...任せよう
弐号)
御意!
陸号)
私に何が手伝えることがあれば、ぜひ言って下さい。
捌号)
弐号と陸号にはとても感謝しているし、頼りにしている。
次の報告を楽しみにしている。
では、尊敬するお方とこの世界の行方のために!
弐号)
この世界の行方のために!
陸号)
この世界の行方のために!
というメッセージを手に取ったスマホで見た人は、興味がありそうな顔をして、こう言った。
「なるほど...竜王の試練はここまで遂行されたか...兄様に報告しないと...」と言ってから、スマホを操作して、誰かと連絡しようとした。
「もしもし?兄様?前に言った話...進展があったよ。
うん、私たちの中に裏切り者が誰か分かった気がする。あとは確信を得るのみだ。」
最後までお読みいただきありがとうございました。金剛永寿と申します。
こちらは「第11回ネット小説大賞」の一次選考通過作品です!
二次選考で選ばれませんでしたが、一次選考通過作品である事実は消えません。
だから今もこれからも胸を張って、誇りを持って言えます!
これを励みだと思って、前にもっと進みたいと思います。
今まで応援していただいた読者の皆様にはお礼を何回言っても足りません。
このような作者ですが、また今月から「第12回ネット小説大賞」に再挑戦しています。
今後ともよろしくお願いいたします!
150話だ!ここまで書いたか!
ここに来て、まさかの竜王の話になった!w
詳細の説明はまあ...前の試練って結局何がしたいかもっとわかりやすくするためだけど...
肝心なのは、そのメッセージを見た人は誰!?
一体何者だ!(作者も分からないw)
ここまで読んだ方にはなんとか察しがつくじゃないかと思います。
裏切り者というワードも出てきた...これは...どうなるの?
というか蘭華ちゃんたちは?
そ、れ、は...
どうなるかそれは次回の楽しみ!(またかよ)
乞うご期待!
もうここまで来て、付き合ってくれた皆さんに御礼を申し上げます。
次回は誰を登場させるか...どのような物語と展開になるか...今後の展開もぜひお楽しみに!
この作品は古代インドの叙事詩「ラーマーヤナ」をベースにした輪廻転生系ローファンタジーフィクションです。
日本では三国志や西遊記よりかなりマイナーですが、南アジアから東南アジアまで広く親しまれる作品です。ぜひご興味ある方は原作にも読んでいただければと思います。
ご興味ある方はぜひ登場した気になる言葉をキーワードとして検索してみていただければと思います。
もし続きが気になって、ご興味があれば、ぜひ「ブックマーク」の追加、「☆☆☆☆☆」のご評価いただけるととても幸いです。レビューや感想も積極的に受け付けますので、なんでもどうぞ!
毎日更新とはお約束できませんが、毎週更新し続けるように奮闘していますので、お楽しみいただければ何より幸いです!
追伸:
実は別の作品も書いていますので、もしよろしければそちらもご一読ください!↓
有能なヒーラーは心の傷が癒せない~「鬱」という謎バステ付きのダンジョン案内人は元(今でも)戦える神官だった~
https://ncode.syosetu.com/n6239hm/
現代社会を匂わせる安全で健康な(訳がない)冒険の世界を描くハイファンタジーです。




