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元鳥王の記憶(彼女)

明された...鳳の過去(彼女)


古代インドに語り継がれる叙事詩「ラーマーヤナ」、ヴィシュヌ神の化身「ラーマ王子」の愛する「シーター妃」を奪還するために耗発した羅刹羅闍ラクシャーサラージャ「魔王ラーヴァナ」との戦の末、羅刹の王が敗北者となり、王子と妃が運命の再開を果たした物語...


もしこの物語は何者かの筋書き(運命)によって定められたとしたら、それに抗えないだろうか?


時は現代日本、ある女子大学生「椎谷しいたに蘭華ランカ」がラーマーヤナの物語(世界)に巻き込まれ、滅んだはずの羅刹の王との出会いで運命の歯車がついに再び動き出して、心を探す旅が始まった...ぶらりと...

自分には...能力があるのは子供の時に初めて自覚した。

それは、近所で友達と遊んだときだった...

いつも友達と公園で遊んでいたある日を境に私は、他の友達が見えないものが()()()

最初は実家にいる母の姿が見えた。

そして...段々見える範囲が広がり、隣の街の犬まで見えたことになった。

超能力とか透視とかという言葉は子供の時にはテレビで見て聞いたことがあるようだが、自分に起きたこととは関係するとは思わなかった。

ただ目が良いだけじゃないかと思った。

そのときの私も子供だから...どちらかというとそれが変じゃないと思ったから、友達にも話してみた。

しかし...それを明かした途端、周りの友達の態度が変わって、変だの不気味だの気持ち悪いだの燦々と言われた。

そして、皆に遠ざけられた。

誰でも信じてくれなかった...

私にはもう友達ががいないと分かった瞬間、とても寂しくなって...毎日近所の神社で1人遊んでいた。


そう...私は友達がいない

()()以外には...


ちょうどあの時期で一人になった私の前に現れたのは1人の少女だった。

見た目は他の子供とは変わりはないが、強いて言うなら...小麦色の肌色をしているなとそのときの私は思った。

彼女は、私のことを怖がることも気持ち悪いと言わず、一緒に遊んでくれた。

いつものあの神社の境内で...二人で楽しく...


しばらくその時間が経ったある日、私は学校でこう言われた。

私は()()()()()()()...一人神社で遊んでいて...まるで誰かに話して遊んでいたようだと子供の誰かが見たらしい。

私も理解がついていけなくて、彼女のことについて説明したが、そもそもどこに住んでいるところか名前さえ知らなかったことに気づいた。

そう言えば、その前の日には彼女に神社の隣のお寺に誘われて、一緒に行ったけど...ある建物に入ろうと言われた。

そのときにはさすが勝手に入れないところに入るのは良くないと分かったから、断った。


私はその日神社に訪れたが...その日から彼女が現れなくなった。

彼女を探し回ったが、どこにも...というか誰にも彼女のことを知らない...

私はふっと思った...

彼女はただの幻なのか?私が作り出したイマジナリーフレンドなのか?

それとも見えてはいけないものまで見えてしまったのか?

霊感?幽霊?

子供の私には理解できなかった。


探すことを諦めようとしたとき、自分の能力が発動しました。

そして、彼女を()()()()()()


どこにあるかって?驚かないでください。

近くにある大きい寺の堂にいた。そう...彼女が一緒に入るとすすめたあの建物だ。

さらに...彼女は()()()()にいるのが能力で見えた。見えてしまった。

これは透視というものだと初めて実感した。

それが見えた私はその堂にこっそり入って彼女に話しかけてみた。

そのときは国の文化財とかは知らなかったから…今になってはもっと慎重にするべきだったと反省したよ。


話し合った結果...彼女はあくまで本体から顕現する姿で...寂しい私と仲良くするというより私を餌食にする目的だった...

しかし、前の時に拒否されたときに当然悲しさと寂しさを感じた彼女は元の石像に戻ることにした。

長年人間を食べないことには慣れたが、人間との触れ合いにも久々で、少女の姿に化けてその寺と神社で散歩したりした。

そこで私たちが出逢った...最初には友達ができて嬉しかったようだが、人間を食うという本能に駆られれた彼女はその日私を誘った。

謝られた...

2度とこの石像から出ないから嫌いにならないでまで言われた。

まあ...閉じ込められた身になったので、害を加えられないはずだ...だから私も彼女を咎めないことにした。


それからだ...

石像に話しかけた変なやつと呼ばれたのは...

自分の能力も彼女のことも説明することで誰も信じてくれないから、もう徐々に気にしないことになった。

私が見た彼女はただの()()()()だ。

後で分かったが...彼女が見えたことと私の能力とは全く関係ないということを...


彼女は石像から出ない...

でも、友達って言ってくれて、なってくれて今でも感謝している。

だから、ずっと友達だと...大人になって実家から離れた今でも...頻繁に顔が出せなかったが、たまには話しかけて、愚痴もたまに話した。

そのときは彼女が好きだと言ったザクロも持ってきて、お供えした。

幼馴染...のような面白い友人関係だと自分もおかしく思う。


これもきっかけになるか私は考古学に興味を持ち、その関連の研究を志した。特に南アジアとインド神話専門に没頭できる職業になれるように本気で勉強した。

そして、今の(おおとり)教授が誕生した。

そして、自分はあの伝承の鳥の王だということも研究を進めたときに分かった。

これもそれも彼女のおかげ?とも言えるかもしれない...


ただし今回の尋ねの目的は違う...

今すぐ聞いて確かめたいことがあるからだ。


もし彼女は伝承の通りに羅刹女(ラクシャーシー)なら...

こんなに近くにいる情報源になりそうなところを見逃したとは...

さあ...白状してもらおうか?

あなたの...あなたの種族は何を企んでいるのか?

それを知るチャンスかもしれない。

だから、今だけは幼馴染という関係を置いといて、学者そして元鳥王の私は事実だけを求めることにした。


あと...設楽(したら)くんたちには申し訳ないけど、ちょっと緊急なんだ。

ゆっくり説明できない。

この二人は()()か既に分かった私にしては...


...

まあ...次の展開を予測することは今度にしましょう...

まずは彼女...鬼子母神(ハーリーティー)様に話してみることが先だ。

最後までお読みいただきありがとうございました。金剛永寿と申します。


まずはご報告があります。

この度、「第11回ネット小説大賞」の一次選考にこの作品が通過しました!!!

今まで応援していただいた読者の皆様にお礼を申し上げます。

ありがとうございます!

思い返せば連載して2年が経ちました。

これからも邁進していきますので、どうぞよろしくお願いいたします!


今回は追憶ではなく...記憶シリーズです。

何が違うか皆さんも察したか思います。

特にあの鳳先生が言っていた幼馴染との出逢いはこんな形だとは作者も思っていません。勝手に手が...(おいw)


透視能力と謎の少女...

元鳥の王と鬼子母神の関係性...

ちょっと不思議な組み合わせですね。

実際に言うと、鬼子母神はラーマーヤナと関係なく、仏教の話に登場したのです。しかし、羅刹女と呼ばれたので...これは結びつければ!と思い、こんな感じにしました。


皆さんにはイマジナリーフレンドとかがいますか?(いきなり)

あの少女の登場の感じだと...幽霊の方に連想しますが、こんなもっと訳わからない感じにしましたw


次回こそ...この謎が明かされる!...とは限りませんw


もうここまで来て、付き合ってくれた皆さんに御礼を申し上げます。

次回は誰を登場させるか...どのような物語と展開になるか...今後の展開もぜひお楽しみに!


この作品は古代インドの叙事詩「ラーマーヤナ」をベースにした輪廻転生系ローファンタジーフィクションです。

日本では三国志や西遊記よりかなりマイナーですが、南アジアから東南アジアまで広く親しまれる作品です。ぜひご興味ある方は原作にも読んでいただければと思います。


ご興味ある方はぜひ登場した気になる言葉をキーワードとして検索してみていただければと思います。


もし続きが気になって、ご興味があれば、ぜひ「ブックマーク」の追加、「☆☆☆☆☆」のご評価いただけるととても幸いです。レビューや感想も積極的に受け付けますので、なんでもどうぞ!


毎日更新とはお約束できませんが、毎週更新し続けるように奮闘していますので、お楽しみいただければ何より幸いです!


追伸:

実は別の作品も書いていますので、もしよろしければそちらもご一読ください!↓

有能なヒーラーは心の傷が癒せない~「鬱」という謎バステ付きのダンジョン案内人は元(今でも)戦える神官だった~

https://ncode.syosetu.com/n6239hm/

現代社会を匂わせる安全で健康な(訳がない)冒険の世界を描くハイファンタジーです。

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