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邂逅(末裔ミーツ先祖)

家族の出逢いが果たされた...車内で


古代インドに語り継がれる叙事詩「ラーマーヤナ」、ヴィシュヌ神の化身「ラーマ王子」の愛する「シーター妃」を奪還するために耗発した羅刹羅闍ラクシャーサラージャ「魔王ラーヴァナ」との戦の末、羅刹の王が敗北者となり、王子と妃が運命の再開を果たした物語...


もしこの物語は何者かの筋書き(運命)によって定められたとしたら、それに抗えないだろうか?


時は現代日本、ある女子大学生「椎谷しいたに蘭華ランカ」がラーマーヤナの物語(世界)に巻き込まれ、滅んだはずの羅刹の王との出会いで運命の歯車がついに再び動き出して、心を探す旅が始まった...ぶらりと...

新幹線の車内

蘭華(ランカ)が急いで電車を出る...30分前


彼女たちが座っている車両から1つ前の車両に一人の男性が通路側の席に座っている。

その男は片手でメモ帳を持ち、別の方はスマホをいじって誰かと連絡しているように見える。

服装のスーツ姿から見て、出張中のビジネスマンに見えなくもないが、雰囲気からにしては何か違うと感じた。

そして、その用事が終わったと思えた男はスマホを一旦席前のデスクに置き、メモ帳もスーツのポケットにしまった。

とそのとき、ちょうど車内販売ワゴンを押して移動する女性がその男に近づいてきた。

そこで、男は手を挙げてワゴンを止めた。

「すみません。名物の凄く固いアイスをください。」

「かしこまりました。○○円になります。」

「Su○Caで...」と言ってから、カードを取り出して支払いの機械にかざした。

「はい。お支払い完了です。こちらは商品になります。ありがとうございました。」

「このアイス...結構気に入っていますけど...もう車内販売はそろそろ終了と聞いて残念です。」

「ありがとうございます。車内販売終了後でも自動販売機で購入可能ですので、ぜひそちらをご利用ください。」

「それは嬉しいことです。次はそれで買ってみます。」と言って、少しお辞儀した男。

ワゴンは後ろの車両に移動されたとき、男はアイスを堪能した。

全部食べた男は少し笑みを浮かべた。


それを見た同じ列の窓側の席にいる年寄りのご婦人も笑顔で男に話しかけた。

「あなた...日本語が上手ですね。」

「あ...ありがとうございます。」

「日本語はどこで勉強したの?」

「実は子供の時、家族と一緒に日本に来たので、そこからですかね。」

「そうかい...日本にはかなり長いということかしら。でも、やっぱりすごいわ。あなたの肌色を見て、ちょっと失礼だけど、どちらの国から?」

()()()()()です。」

「あら...また珍しい国ですわね。日本での生活はさぞ大変だろう...よく頑張ってきましたね...」

「とんでもないです。もう生活にはこっちの方が染みついたので、もはや母国に帰っても不慣れなことがいっぱいです。はは...」

「そうかいそうかい...ちなみにこれから仕事かい?」

「ええ...どちらかというと、頼み事で人を探しています。」

「その人は?」

「まあ...ある意味では親戚ということになります。」

「それは大変わね...早く見つかるといいね。」

「ありがとうございます。そろそろ逢える気がします。」

そこで、次の駅に停車するアナウンスが聞こえた男は隣の席のご婦人に別れの挨拶をして、席を立った。

ゴミを捨てた後、出口である扉の前に立って待つかと思いきや、それを通って後ろの車両まで歩いた。

そして、ある席の前に止まった男は窓側の席に座っている()()をさっきまで温厚の表情から一変した冷徹な表情で見て、日本語ではない別の言語でこう言った。

(通訳済み)

「やっと見つけましたよ...()()()()。」とさっきまで目を輝かせて景色を見る巨漢の顔はいつもの険しい顔をした。

「ここで立ち話もなんだし...外を出ましょう...話したいことがあります。むろんここで一騒ぎをしても構いませんが...ここで騒いだら、たくさんの人間が巻き込まれる...私に優しく話しかけてくれたご婦人も...もちろん()()も...」


その直後、新幹線が停車した。

その巨漢は何の抵抗もなく、男について車内を出た。


電車を出て、ホームに立った二人は圧迫した雰囲気に包まれた。

どちらかというと巨漢の方から漏れ出した殺気が主な原因である。

その巨漢は男を睨み付けて、いつでも戦いが勃発してもおかしくないと感じさせた。

そこで、男は巨漢の肩に手を置き、何かの呪文のような言葉を唱えはじめた。

次の瞬間...二人共はホームから()()()()()()。誰にも気づかれないほどの早さで...


それは、ちょうど蘭華が席に戻るところその瞬間だった...


これで話し合い?の場所は別のところへの移動が完了した。

最後までお読みいただきありがとうございました。金剛永寿と申します。

この作品は古代インドの叙事詩「ラーマーヤナ」をベースにした輪廻転生系ローファンタジーフィクションです。

日本では三国志や西遊記よりかなりマイナーですが、南アジアから東南アジアまで広く親しまれる作品です。ぜひご興味ある方は原作にも読んでいただければと思います。


今回の展開はいかがでしょうか?

まさか同じ新幹線で...あの人が...?

果たしてその男は何者でしょう?(タイトルから察せるわ)


ちなみにあのアイスは本当に発売されるらしく、シンカンセンスゴクカタイアイスという通称だそうです...笑

ちょうど新幹線の話だし...時事ネタとしても使えると思って採用しました。(本当の名前はスジャータスーパープレミアムアイスです)


年寄りのご婦人と外国の方のたわいのない会話の前半からテンションが一変した後半。


果たして2人はどこに移動して、蘭華ちゃんはどうやって探して、どのような戦いになるでしょう…(作者はまだ考えていません...おいおい)


もうここまで来て、付き合ってくれた皆さんに御礼を申し上げます。

次回は誰を登場させるか...どのような物語と展開になるか...今後の展開もぜひお楽しみに!


ご興味ある方はぜひ登場した気になる言葉をキーワードとして検索してみていただければと思います。


もし続きが気になって、ご興味があれば、ぜひ「ブックマーク」の追加、「☆☆☆☆☆」のご評価いただけるととても幸いです。レビューや感想も積極的に受け付けますので、なんでもどうぞ!


毎日更新とはお約束できませんが、毎週更新し続けるように奮闘していますので、お楽しみいただければ何より幸いです!


追伸:

実は新作も書いていますので、もしよろしければそちらもご一読ください!↓

有能なヒーラーは心の傷が癒せない~「鬱」という謎バステ付きのダンジョン案内人は元(今でも)戦える神官だった~

https://ncode.syosetu.com/n6239hm/

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