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昔話(キジ)

これは昔々の話...ある雉の冒険話


古代インドに語り継がれる叙事詩「ラーマーヤナ」、ヴィシュヌ神の化身「ラーマ王子」の愛する「シーター妃」を奪還するために耗発した羅刹羅闍ラクシャーサラージャ「魔王ラーヴァナ」との戦の末、羅刹の王が敗北者となり、王子と妃が運命の再開を果たした物語...


もしこの物語は何者かの筋書き(運命)によって定められたとしたら、それに抗えないだろうか?


時は現代日本、ある女子大学生「椎谷しいたに蘭華ランカ」がラーマーヤナの物語(世界)に巻き込まれ、滅んだはずの羅刹の王との出会いで運命の歯車がついに再び動き出して、心を探す旅が始まった...ぶらりと...

昔々...ある皇族の男性がいました。

彼の名は【稚武彦命(わかたけひこのみこと)】。

彼は、温羅(うら)という鬼を討伐するために信頼できる従者を3人招集しました。

一人目と二人目は人間に対し、三人目?は...一匹の(キジ)でした。

なぜ彼が一匹の鳥を今回の鬼討伐に加えたのか理由がはっきり分かりません。

分かることがあるとしたら、そのキジはなんと...人語を操り、彼と他の人と話せることです。

なぜキジは人の言葉が話せるかもまた理由がはっきり分かりません。

それは彼にしか明かしていない秘密があるという噂がありました。

それはさておき、討伐隊を揃えた彼は鬼の棲み処である鬼ヶ城に向かいました。


人間二人の従者は彼の護衛で盗賊などから守ったり、戦ったりするという見事な活躍を見せました。

一方、キジは空を飛んで、彼が率いる討伐隊に位置を知らせる索敵役として活躍をしました。

決して、派手な活躍を見せることができないキジでも彼の役に立ちました。

人間と違い、出世するための手柄や名声を手にするためにこの役目を請け負った訳じゃないとキジが旅の途中で彼に話しました。

彼もそれでいいと言って、これからも頼むという言葉をキジにかけました。


しからく続いた旅..ようやく鬼ヶ城に辿り着いた彼らは城主である温羅と対面することになりました。

しかし、警戒しながらの対面は予想外の展開が迎えました。

鬼だと思われる者は、彼ら人間との容姿に大差が()()からです。

強いて言うなら、彼らより肌色が白く、濃い顔つきや背が高いことが挙げられます。

そして、その鬼と呼ばれる者もまた人の言葉が話せます。

しかし、キジと違って...その鬼が話している言葉は聞き取れない言語が混じっています。

それでも彼は鬼が言った言葉に耳を傾け、事情を聞いてくれました。

その事情を聞いた彼は納得した一方、従者たちは全く話しに付いていけませんでした。

特にここに来て、キジが鳥でありながら驚きの表情を見せました。というより、ただ動きが止まっただけでありました。

「何たる...運命」という言葉を口にしたキジを見た彼は、従者たちを含めて次の命令を下りました。


それは...この者をここから誰もいない島に移動させ、()()()()()()()()()()という命令でした。


その命令に戸惑う従者の人間の先にキジはすぐさまに飛び立ちました。

彼も出発しようとしました。鬼と呼ばれる者と共に...

そして、新たな旅が始まった。

今度は彼と鬼を守りながら...誰も住んでいない孤島を探す旅となりました。


それから随分時間が経ったそのとき、彼らの旅が終わりました。

彼と従者たちも鬼と呼ばれる者との親密な関係ができ、別れたを告げたときさえも惜しむ気持ちとなりました。

彼は従者の人間二人に先に都に行き、鬼が討たれたという知らせと鬼との道中で拾った立派な牛の角を鬼の角であるという偽証拠を見せるように命令をしました。

そして、その孤島に行くために作られた船の前に彼は鬼と呼ばれる者...温羅こと()()()()()()()にこう言いました。

「未来は君に頼みましたよ。」と...

その鬼と呼ばれる者もまた涙を流しながら、船に乗って孤島に向かいました。


それを見届けた彼を見たキジは彼に一つの秘密を打ち明けました。

ある昔、あるお姫様を助けようとして、魔王に殺された自分には御礼として神に与えられた力...生まれ変わったとしても前世の記憶が継承されることを...

そして、神の命令というより...願いを叶えるために自分の役目を果たしますと。

遠い昔の友と交わした約束として...この呪いのような力でどれだけ輪廻転生を繰り返したとしても、必ずだ...と。

シーター(彼女)を陰から守る時が来るまで...


その後のキジは、とりあえず今世ではここにとどまることにしますと彼に申し立てました。

そして、秘密を知った彼は、キジと別れる前...最後に笑顔でこう言いました。

「では、また来世でも会いましょう。」


めでたしくもめでたしくなくも...ない

最後までお読みいただきありがとうございました。金剛永寿と申します。

この作品は古代インドの叙事詩「ラーマーヤナ」をベースにした輪廻転生系ローファンタジーフィクションです。

日本では三国志や西遊記よりかなりマイナーですが、南アジアから東南アジアまで広く親しまれる作品です。ぜひご興味ある方は原作にも読んでいただければと思います。


第3章開始!第二話はなんと...昔話シリーズ

突然喋るキジの登場!

桃太郎のモデルとなった人物の話は聞いたことがあると思いましたが、さらに桃太郎の仲間の犬・猿・雉もその3人の従者たちではないかという話も最近では知る人が増えるかと思います。

そこで白鬼と桃太郎の話を利用して、キジを本物のキジにしました。

ただのキジではありませんよ...前世の記憶が受け継がれるという力まで!これであの純喫茶桃太郎と繋がりました!


本当にこの話の拡張版が書いてみたいぐらいですけど、なかなか長くなるので、簡潔にまとめました。

いかがでしょうか?

このキジの正体とこれからの活躍をぜひ楽しみにしていただければ幸いです。


もうここまで来て、付き合ってくれた皆さんに御礼を申し上げます。

次回は誰を登場させるか...どのような物語と展開になるか...今後の展開もぜひお楽しみに!


ご興味ある方はぜひ登場した気になる言葉をキーワードとして検索してみていただければと思います。


もし続きが気になって、ご興味があれば、ぜひ「ブックマーク」の追加、「☆☆☆☆☆」のご評価いただけるととても幸いです。レビューや感想も積極的に受け付けますので、なんでもどうぞ!


毎日更新とはお約束できませんが、毎週更新し続けるように奮闘していますので、お楽しみいただければ何より幸いです!


追伸:

実は新作も書いていますので、もしよろしければそちらもご一読ください!↓

有能なヒーラーは心の傷が癒せない~「鬱」という謎バステ付きのダンジョン案内人は元(今でも)戦える神官だった~

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