レベル0
お初にお目にかかります。楽しんでいただければ幸いです。
この物語は、乙女ゲームに転生したかった三十路女が魔王のダンジョンマスターになった話である。
尚、三十路女は腐っている為、乙女ゲームでも逆ハーは望まず、周囲を腐らせ愛でる事を目標にしている。
イケメンの絡み最高!!が彼女の思考である。
ダンジョンマスターになった彼女の日常が、腐に満ちることを願おう。
そして、それが大魔王様をはじめとした、我が魔王軍の為になることを切に願う。
「この始まりって必要?」
【はい、一応規定ですので】
「……そっか、まぁ仕方ないね。しかし魔王軍の為ってどうすればいいのかな?」
【それは、ダンジョンを繁栄させ、人間を殲滅していただければ】
「殲滅って穏やかじゃないね」
【そもそもダンジョンは魔王軍の為のモノであった、人間の為に用意したモノではございませんので】
「でも、人間がダンジョンに入らないと、魔王軍の為にはならないんでしょ?」
【そうですけど……】
「ま、いいか。私はダンジョンを繁栄させればいいんでしょ」
【はい、今のところはその認識で構いません】
「ねぇ、さっきからナチュラルに話をしているけど、アナタ人間?」
【いいえ、ダンジョンコアでございます】
「ふーん、随分人間味があるな、って思ったんだけど」
【ダンジョンコアはダンジョンマスターであるアナタの思考に沿った人格をオート機能により……】
「ああ、もういいや。深く聞いた所で、面倒になる予感しかしないから」
【……ご理解いただけているようで何よりでございます。さてこちらのダンジョンはどのような仕様にいたしますか?】
「私は、このダンジョンで『腐』を増やす!!」
【『腐』でございますか?】
「そうよ、愛でる存在を周りに侍らし、キャキャキャうふふの世界を再現するのよ!!」
【そうでございますか、承知いたしました。微力ながらお手伝いさせていただきます】
こうして、『腐』ダンジョンが始まった。
ご覧いただきありがとうございます。これからも応援よろしくお願いいたします。