表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
68/176

20


翌朝目覚めここは王城なのだと再実感が出来る、ぼんやりと部屋を見ていると、ロッテが部屋に入って来る


「おはようございますお嬢様。」

「おはようロッテ・・・」


私は眠い目を擦りながら起き、まずは湯浴み3日程身体を拭いていただけだから、丁寧に洗われた後身支度をする。そのまま簡易なドレスに着替える。


「あれ?ロッテ、着替えは学園の制服ではないのね?」

「はい。後2日は学園を休む様にと、医師から言われてますので、」


私は前世では経験が無いドクターストップと、いうものなの?おぉ!ちょっとカッコイイ!

でも次の日には帰りたい、なんて思っちゃうのはエリーゼとの約束を破っているからだと思う。

やっと朝食の時間に話しが出来て、夜にゆっくり話をと約束したのに約束のその日に破っている。

朝食事を考えていてお腹が空いてくる。昨日の今日だからまた来るのでは?と身構えロッテに聞く


「今日はお父様はいませんよね?」

「はい今日はいらっしゃいません。その変わりに・・・」


ロッテは深々と礼をする。背中に嫌な汗がたらりと落ちる。

とてもいい匂いが近づいてくる、ここは王城・・・?!いや想像なんてしたくない!私はソファの上で手で顔を隠す、扉の方を見ないように、コンコンとノックが音が聞こえ・・・私は指の隙間から扉を見てしまう。


「おはようトゥカーナ!元気?」

「お母様?!なぜこちらへ?」


スープ皿を乗せたトレーを持ったお母様がニッコリと立っている。私ボーゼンとしてしまい、頭を抱えたまま見入る。


「昨日目を覚ました、とルクバーから聞いてね、私も顔を可愛い娘を見に来たのよ、フプ・・・ッ昨日拒絶されて泣きだしそうな顔して、帰ってきた人が教えてくれたわ!」

「お父様・・・フフッ」


お母様と久しぶりに会い、心細い気持ちが薄れる。

その変わりに寂しかった気持ちが、抑えられずに泣いてしまう。


「お母様・・・会いたかったです。」

「あらあら私の可愛い娘は、甘えん坊さんだった事を忘れてたわ」


お母様はクスクスと笑い、「さぁ、いらっしゃい」と抱きしめてくれる・・・ふわりと優しい花の香りがする、お母様の好きな香水の香り。柔らかくて暖かい。

しばらくお母様の温もりを堪能していたら、グーとお腹から音がなり。


「フフッ安心したらお腹が空いたのね、さあお食べなさい。」


トレーをロッテが私の前に置き直し、スプーンも側に添えられる

折角お母様が持って来てくれたスープが冷めてしまうので、名残惜しく思いながらも離れ、お母様が私のドレスの裾を直してくれる、


「フフフ、トゥカーナ?まだ甘えていいのよ?」

「いいえ・・・大丈夫です。学園に帰ってからが、心配になりますから」


本当はもう少し甘えたかった。でも寮に帰ってから一人になってからが一番怖い。スープを一口食べる・・・ホッとする優しい味。そのまま食べ進めていると、隣りのお母様は口元を隠して笑い出す。


「フフフ・・・トゥカーナ?」

「何でしょうか?」

「王太子様と何があったの?お母様は教えて欲しいわー!」

「ングー!」


私は自分の口を押さえ首を横に振る。吹き出す所だった危ない。

朝食を食べ終わり、ロッテが私達親子のやり取りに頬を緩め、緑茶を入れるお母様との恋の話しをする為の2人だけのお茶会、


「私とルクパー(お父様)は実は学園恋愛では無かったの。」

「確か学園恋愛だと聞いていたので。その話は初めて聞きます。」


お父様とお母様は超恋愛だと聞いていたし、家でも2人はラブラブ、だから疑ってもいなかった。もしかしてお見合いとか?


「フフフ・・・私、昔はお転婆でね?領地の街や畑や漁港、街で買い物と、あちこち出ては歩き回る令嬢だったのよ?貴族令嬢だから・・・と、馬車には乗せられたけどね。」

「え?お母様が?だって今は立派に領主ではないですか?!」


昔のお母様は、領主をするつもりは無かったらしく、今の方が信じられないのだとか・・・。

私から見れば昔のお母様の方が信じられない、

じゃあ学園恋愛では無いとすると、お父様はどちらで知り合ったのだろうか?


「では・・・お父様と・・・どこで出会ったのです?」

「フフフ・・・内緒よ。」


お母様は口元を押さえて思い出し笑いをしている。ムムム・・・お父様との出会いが気になる・・・。

笑いがおさまったお母様、次はトゥカーナの番よ!と私はそれを聞き逃げ出したくなる。


「もう聞いちゃったけどね!家に帰って、今にも泣きそうなあの人が、トゥカーナの拒絶の話を泣きそうに話してね、その後王太子様とお話しをしたのでしょう?おでこに・・・フフッ可愛い。」


まさかの親バレ・・・母様、お父様、お母様と合わせてパート3。・・・今世トゥカーナ13歳、前世合わせると・・・そろそろアラフォー、アルゲティ様の歳までは分からないが、それも合わせたらいくつになるのかさえ不明。

うぅ・・・。泣きたい・・・。顔を赤くして泣きだしそうな顔をしている私を、お母様は椅子に座った姿勢で私を抱き寄せると頭をなでる、優しい花の香りで、心が落ち着くのが分かる。


「トゥカーナ恥ずかしい事なんて無いのよ、学園で沢山思い出を作りなさい。学園で問題が発生してそれを誰にも相談が出来ないのなら、私もルクパーも聞きます。だってあなたは私達の可愛い子供なのだから・・・。必ず相談してね。」


しばらく幼少期に戻った様に抱きしめて貰う、お母様は、そろそろ戻らないと、名残惜しいけどねと零し私から手離す、


「領地の書類いくつかをペルセイにやって貰っているの、この時間はペルセイがくれたのよ」

「お兄様・・・ありがとうございます。」


私は嬉しくて頬が緩む、嬉しい気持ちで胸が暖かくなるのがわかる。

ロッテと一緒にお母様をお見送りする。

お母様は私の手をふわりと上下で挟むと優しく微笑んだ


「お母様夏の長期休暇は、婚約者としてアウラ様と帝国へ行く事になりました。」

「えぇ聞きましたよ。時間があるなら少しでもいいから顔は出しなさい。家に帰って来てね、私達の可愛い娘、トゥカーナの帰りを家族で待っているわ」


お母様は私の頭にキスをし離れる、私は必ず帰りますと約束をした。

ロッテは私に向かい頭を下げ


「私達使用人も、お嬢様のお帰りをお待ちしております。」

「ありがとうお母様、ロッテ・・・私もう家に帰りたくなりました。」


お母様を見送り、私は客間でのんびりとした気持ちで1日を過ごした。

お読みいただきありがとうございます。

ブックマークと評価ありがとうございます。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ