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学園に着くと、今日の魔法陣傍にいる教師は、姉様で、私に気がつくとにっこりと微笑み
「トゥカーナおはよう。」
「先生おはようございます。」
私は頭を、ちょこんと下げ挨拶をする、姉様はがく然とした顔をして、私の妹が冷たい。と壁に向かい手を着いて嘆いている。
姉様は、すでに反省してるのですか?
「お姉様は先生です。他の生徒との差が激しいと、お姉様の教師生活に響きます。私も他の生徒と仲良く学生時代を送りたいのです。」
姉様は分かってくれたのだろうか?
「これからは、お姉様と呼ぶのでは無くて、アリス先生と呼んでね!」
姉様は私の両手を握ると、きちんと呼ぶのですよ!と両手をそのままにして、ニヤリと微笑み
「私の気力の補充は完了ね!」
「えっ!気力ですか?」
「そうよ!私は妹不足だったの!」
「ヒャー!!」
どうしよー!!姉様が壊れた!こんな時はどうしよう!
前世のお母さんが、こんな事を言ってたような。
「ミク?困った時は周りに頼りなさい!」
私は前世で何かあり、お母さんが不在の時には、昔から可愛がってくれている近所の人に助けて貰ってました。近所?今は学園内で誰もいない、どうしよう!
そして周りに助けを求めるにも、身内が悪く言われるのは嫌!と私は姉様に手を握られながら、オロオロと周りを見渡していたが、誰も通らない、そこに運良くアウラが転移して来た。
アウラは私と手を握って離さない姉様を見ると、姉様と私を引き離し、私の肩を寄せ、黒い微笑みを見ている。
「先生、先程学園長が探してましたよ?」
「!!まさかあの事がバレたとか?・・・・・・。じゃあねトゥカーナ」
姉様は壁から顔を出して、スタスタと歩いて行く、私は聞いてはいけないモノを聞いた気がしてア然としていると、アウラは行こうか?と手を差し出し一緒に歩き始める。
それにしても姉様改めアリス先生は、何がバレたのだろうか?
そしてアウラはなぜ、学園長が探しているのを知っているのだろう?深く考えない事にして、教室まで歩いて行く
◆
教室に着き、最初に決めた場所に座り、筆記用具を準備していると、アウラがジーッと私の事を見ている。あっ!アウラが好きな挨拶を忘れていた事に気が付く、
「アウラ様おはようございます。先程はありがとうございました。私少し混乱をしていた様で、挨拶を忘れていました。」
私はアウラの方を見て、きちんと目を見て話す。なぜなら相手の目を見て謝れば、高確率で許して貰えるから。自分でもあざとい、と思うやり方をしている。許してくれるかな?
「カーナおはよう!そんな事はいいんだ、それよりも、来月の学園行事は覚えてるかい?」
私は顎に手を置き小首を傾け来月の学園行事を思い出す、乙女ゲームでの予定は確か・・・。日帰りで湖へピクニックだったけ?イベントはヒロインが居ないから、起きないと考えても良いはず!
ヒロインがアウラルートに行くと、
まず学園に着き馬車に乗ると、行きの馬車に悪役令嬢と取り巻き令嬢と同じ班になる、最初の休憩ポイントで置いていかれ、困ったヒロインが、歩いて学園迄帰ろうと歩き出し、長い道のりを1人、学園に向けて歩いていると、少し出発が遅れ、単身で白馬に乗り湖に向かっていたアウラと出会う、アウラにヒロインが歩いている理由を、森で勝手に出歩いた為に置いていかれた、と話し、そこでアウラが「湖まで一緒に行こう。送るよ」と爽やかに言って湖まで、2人乗りなのよね。馬上での密着はドキドキモノよ!とクルミが言ってたっけ、
ヒロインが居なければ、私は悪役令嬢になるつもりも無い!
私は顎から手を離し、ニッコリとアウラに微笑みながら答える。
「アウラ様、確か湖でピクニックと聞いてますが、合ってますか?」
「あぁ!合ってるよ、その日はどうしても、離れられない用事が出来てしまってね。一緒の馬車で行けないんだ」
アウラは遅れるのか、そこは変わらないんだね、と考え私は首をゆっくりと横に振り、アウラの目を見て微笑む
「いいえ大丈夫です。私は湖でアウラ様をお待ちしてますね。」
「さっさと片付けて湖に向かうから、カーナ湖までゆっくりと向かってね」
何かはわからないが、さっさと片付けられる事なのだろうか?私にはわからない、私は湖で楽しくピクニックだ!
「アウラ様お待ちしてますね、お昼御一緒しましょ!」
アウラは嬉しそうに微笑むと、本当に楽しみだ!と湖とピクニックが余程楽しみらしく、ずーっと横で何かを呟いている、
「森に誘って・・・」「あの場所は・・・」
よく分からないので、授業開始まで帰りは魔法練習場で練習。とかを考えているとカネが鳴り、授業が始まる、先生が授業を始め、書き取りや質問等をしていると、あっという間に午前中の授業は終わった。
「カーナ一緒に昼食でも行かない?」
「はい。アウラ様行きましょう」
アウラと一緒に食堂へと向かう、教室のある棟の向かいに食堂があり、棟を結ぶ渡り廊下を通る、渡り廊下を抜けると、生徒のざわめきが徐々に大きくなり、辺りにいい匂いが漂って来て、匂いだけでも美味しいと思える、少し歩けば大きな扉が見えてきて、その扉は食堂が開いていれば、扉は全開にされているようで、今は全開。
私達はその扉の先へ進む、食堂に入るとそこは、とても大きなオシャレなカフェと言った方がいい、奥はオープンテラス風となっている。
食堂内は、すでに生徒が座り談笑していたり、昼食を食べている生徒もいる、席数は大人数から、少人数まで座れる様にしてあり、隣りのテーブルの間には、植木や木彫りの飾りが美しいバーテーション等で仕切られていて、隣りを気にせずに楽しめる様になっている
私達は2階の席へ向かう。向かいながら
「僕達もゆっくり食べたいからね」
「どこへ向かっているのです?アウラ様?」
2階には、周りを気にせずに食べられる個室があるそうで、そちらに向かっている、と教えてくれた。
2階の個室に入ると、8人掛けのテーブルと椅子がある、
その奥には学園の中庭を見せる様に、大きな窓が取り付けられ、食べながらでも中庭を眺められる様になっている。
アウラに席までエスコートをして貰い、席に座ると目の前に、パネルの様な魔道具がある事に気が付いた。
「この魔道具でメニューを決めて、押すと個室の入口近くにある小さな扉から、料理が出て来るんだよ」
「わー!凄く便利なのですね?」
私達はメニューを見て決める、料理が来るとベルがなるそうなので、それまで談笑して過ごし、しばらくするとベルが鳴り、私達は揃ってその扉まで行き、料理を取り出す。
私とアウラは食堂の今日のオススメメニューにした
サラダ、ビーフシチュー、パン、小さなデザート、ティーポット迄付いていてとてもお得感がある。
アウラと二人でしばらく食べ進め、落ち着いた所で、私はアウラに夢の中でミューとの事を話す。
「契約精霊、そもそも精霊が見えなきゃ話せないからな、それにカーナ?何ともない?」
「はい、でもミューに会っても私に何も変化はありませんでした。」
問題は父様に会った時だ、お互いに対処法を考えたが見つからず、また話し合う事に、その頃にはお互いに食べ終わり、小さな扉に食器を置く、扉を閉めようとしたら、目の前で転移されたのか食器が消えた。
お互いに顔を見合わせて、びっくりしたね!と言い合って、教室へとアウラと戻る。
それから、魔法の練習や、勉強等の忙しい日々が続き、あっという間にピクニックの日が近づいた・・・
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