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お兄様とお姉様に日頃の疑問をぶつけてみた
「ペルセイお兄様、ボレアリスお姉様お願いしたい事があります。」
兄姉の名前を改まって言う事でお願い事の強調する。前世で長女だったからどうやって甘えれば良いのかわからないのだ。
二人は改まって言われた事に苦笑いでお互い顔を見合わせ
「トゥカーナどうしたの?そんな改まって?」
と聞いてくれた。
私は前世で甘え上手だった下の妹を思い出しながら、少し上目遣いをする
「……実はお父様のハグから逃れたいのです。正直に言いますと、お父様とのスキンシップは嬉しいのですが、……痛いのです。でもお父様を悲しませるのは嫌なのも事実なのです。」
正直痛い、精神的では無く肉体的に
もう少しハグの強さを弱くしてくれれば毎日だって苦ではない、大事な事なので2回言う痛いのだ
ペルセイ兄様とボレアリス姉様はお互いに顔を見合わせた
「それは重大な事ですわよね?」
ボレアリス姉様は頬に手を当てて何やら呟いて、ボソッと「……私のトゥカーナを困らせるなんて」
妹思いの良いお姉様だ。っと関心をしていると、
ペルセイ兄様が、ちょっと悪い笑みを浮かべながら
「お父様に嫌だと言えば良いと思うよ、ただちょっと一週間位元気が無くなると思うけど」
っと不穏な言葉を吐いた。どうやらその方法は最後の手段になりそうだ。
そう言えばお兄様達はどうやって逃れたのだろう?っと疑問に思えたので聞いた所お兄様に
「生贄って大切!」っとサラッと言われ、お姉様には「私はお父様の執事にお願いしました。でも相談した次の日にかなり悲しい顔をされたわ」っと
お兄様と違ってお姉様はヒントをくれた。
ちょっとお兄様!妹二人に向かって言うセリフでは無い
丁度いいタイミングでロッテがお茶の入れ替えに来たので、お父様の執事を呼んで貰う事にしたのだが、タイミングが悪い事に用事で不在らしい
お父様の執事って事は執事長かな?どんな人物なのか尋ねたら、二人声を揃えて
「「年齢不詳でかなり優秀!」」
まぁ年齢不詳は分からないけどお父様の執事なんだから優秀よね?っと悠長に考えてた。
私はカップに残った最後のお茶を飲みきり
少し散歩に出掛ける事にした。