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5 壊れた身体と歪な繋がり

 魔王退治と言ってもまだ魔王は復活していない。それゆえ私たちは来る日のために力を付ける旅をしているのである。いや、私は力が付かないんだけどそれはさておき。

 当然、人が多い、つまり人の住みやすい王都周辺よりも辺境の方が強い魔物が多いので、私たちは第一目標としてここ、ボルダ辺境伯領領都、ボルダニアを目指していた。


「……お姉ちゃん、おっきいねぇ……」

「そうだねぇ……」


 生まれ育った街から碌に外に出たことのない私と、私に気を遣ってあまり遠いところまで行く依頼を受けなかった妹は、初めて見る景色に揃って間抜け面をしていた。しかし同じ間抜けでも妹は可愛いというこの格差。

 私たちが何を眺めていたかと言うと、視界の端から端まで、どこまでも連なる雄大なウリル山脈とその周りで黒々と広がる森林だ。山頂なんか雲に隠れて見えないくらい高いし、目を凝らしてみると山間を何かが飛んでいるのが見える。かなり距離があるのに見えるなんて、一体どれだけ大きいんだ。

 そして、その山脈からやってくる魔物から街を護るために築かれている長い長い壁。壁の上には哨戒の兵士がまばらにだが立っている。ここから見える範囲ではさぼっている兵士は全然見えない。こういう場所柄厳しくもなるのだろう。


 私たちが今立って居るここは、辺境伯の城の中でも一番高い塔だ。高すぎて、誤って落ちないよう柵があるのにとっても怖い。隣に妹が居るからいいけど、私一人だけだったら足がガクガク震えて見学どころではなかっただろうな。

 普通に街の中に入り、街の宿に泊まって、壁の向こうの山脈まで行く予定だったのだけれど、先の長い壁をくぐるために設置されている門で行われていた検問に「勇者一行だ!」と引っ掛かってしまい、あれよこれよと歓迎のために連れてこられてしまった。

 そして、晩餐の用意が整うまでは、と可能な範囲で城の中を見学させてもらい、妹が景色が見てみたいと願ったのでここに案内がされた。フリードリヒ王子とその護衛のアルベルトさんは辺境伯と話があるらしく別行動。ものすごく一緒に行きたそうな目をしてたけどどうしようもありません。フレデリカは図書室に齧りつき、トマスくんはアストラ教の教会の方に顔を出しに行った。

 別に私と妹の二人きりではなく、案内役の衛兵さんが二人同道している。片方の衛兵さんは勇者と会えたことが嬉しいのか、それとも稀に見る美少女だからか目を輝かせて、それでいてこの仕事に誇りを持っているのがありありとわかる態度で色々と解説を添えてくれる。

 もう片方の衛兵さんは必要なことは話してくれるが、余計なことは一言も。しゃべりはしないけど……背中に感じる、刺さるような視線が、心境を雄弁に物語っている。

 多分、であるが、物静かな性格と言うわけではなく、「一般人」の私が疎ましいのだろう。勇者と、それ以外のメンバーも結構名を馳せた有名人揃い。その中に一人だけ混じる異物。

 そんな扱いはこれが初めてではない、これまでの道のりで何度も遭遇した。


「ねぇねぇお姉ちゃん、あれ見てあれ。すっごい綺麗に花が咲いてるよ!」


 妹が楽しそうにはしゃいで遠くを指でさしながらもう片方で腕を組んでくる。ベタベタしてきたり「お姉ちゃん」の呼称をやたらと使うのは……甘えん坊だからではなく、私に気を遣っているからだ。

 一般人であろうと勇者あたしの義姉だから不当に扱うな、とメッセージを発しているのだ。

 気を遣ってくれることは嬉しいけど、同時に気を遣わせていることに少し申し訳なく感じ、純粋にこの景色を私に楽しませてくれないでいた。

 いやいやこんな気分のままではいけない。妹に悟られてはもっと気を遣わせてしまう悪循環になってしまう。

 よし、こんな時は深呼吸をしながらお父さんのあの優しい笑顔を思い出すんだ。すると不思議と気分が落ち着き、同じようにふんわりと笑顔になれるのだ。うちのお父さんの見習うべき最大の長所である。


「あ……えへへー」


 そんな私を見た妹が抱き着いてきた。妹はお父さんにもよく抱き着いてたから、同じような雰囲気が出てたのだろうか。だとしたら嬉しいのだけど。

 ……ギリ、と後ろから聞こえてきた音は気にしないでおこう……優先すべきは彼よりも私よりも妹なのだから。




 さて、夜になった。晩餐会である。

 伯爵様の屋敷に住んでいたものの、私は使用人側。もてなされる側に立ったことはない。

 だから正直な話、非常に居心地が悪い。ぶっちゃけ今すぐお暇したいのだが、私も一応末席ながらも招待されているのでそうも行かないし、何より妹を残して行くのが心配なのである。

 私はこっそりと突貫で用意したものを忘れていないか腰回りを確認してから、置物のように一言も話さず、存在感を示さず、静かに料理を口に運んでいた。ちなみにであるが、料理マナーに関しても能力スキルが教えてくれるので助かっている。

 あ、このソース美味しい。レシピは……塩、胡椒、リリの実の煮汁に……隠し味は……これはセロンの茶葉、かな。


「なるほど、それは素晴らしいですな。ではこの先は――」


 辺境伯とフリードリヒ王子が中心となり歓談している様を右から左へと流しながら、レシピ解析をして自分の知識へと蓄えていく。もちろんこの解析も能力のおかげだ。私本来の力では隠し味はわからないことも多い。いつかは能力に頼らずともわかるようにしたいな。


「おや、勇者どの。あまり食が進んでおりませぬが……もしやお口に合いませんでしたかな?」


 脳内レシピ帳に黙々と記述をしていたら、ふと辺境伯のそんな声が耳に入った。

 ……あぁ……やはり・・・か。


「その……申し訳ありません、少々旅の疲れが出てしまったようです。大変失礼かとは存じますが、少しばかり中座させていただいて風に当たりに行ってもよろしいでしょうか?」


 弱々しくも笑顔を見せる妹の顔色は青白くなっており、誰もその言葉に疑いを持つ者は居ないだろう。


「なんと、それは大変だ。では世話係のメイドをお付けいたしましょう」

「いえ、それには及びません。お気遣いだけ受け取らせていただきます。……マリナ、供をお願いします」

「かしこまりました」


 妹が私をお姉ちゃんじゃなく名前で呼ぶのは対外的なものとはいえ何だか落ち着かない。


「フリードリヒ王子、申し訳ございませんが後をよろしくお願いいたします」

「あ、あぁ。其方も養生するといい」


 王子は気になって仕方がないという顔をしているが、さすがに辺境伯を放置するわけにもいかない。ちらと私の方に目配せをしてから歓談へと意識を戻した。

 一度拒否したものの付いてこようとしたメイドが数名居たが、妹がやんわりと断って――付いてこないでと言外に目力を篭めて――いたので、すぐに誰も付いてこようとしなくなった。




 私と妹は連れ立って屋外、城内の灯りが辛うじて届かない中庭の隅へと移動した。最初は水場に行こうとしたのだけど、そこには今夜の晩餐会の影響か下働きの人が大勢居た。……さすがにこれは見せられないと妹が拒絶し、人目を避けていたらその位置となったのだ。


「おぇ……っ……うええぇ……」


 ……あぁ、ゆうしゃ吐いている・・・・・ところなんて、決して見せられるわけがない。


 私個人としては、妹が恥ずかしがるので他の誰にも見せるわけにはいかない、というものだけど、ことはそれだけでは収まらない。

 妹の勇者としての外聞、と言うのもいくらかあるけれども、それ以上に調理人による毒の混入が疑われ、罪に問われてしまうかもしれないことが問題だ。辺境伯のメンツの問題にもなり大事に発展しかねない。


 これは別に毒でも何でもないし、妹の体調が悪いわけでもない。

 そもそも妹はいつしかほとんどの状態異常にかからない体へと変化していた。魔物の毒牙や痺れ針を喰らってもケロっとしていたものだ。私の肝は冷えたけど。

 おそらくだけど、風邪を始め、様々な病気にもかかりにくくなっているだろう。これは単に体が丈夫になったということだけではなく、聖剣の加護を得て、それが体に馴染んできたからだ。

 ……もしも、妹が聖剣の加護を完璧に己のモノにしたら、この症状・・・・も治まるのだろうか?と頭の隅で思ったけれど、そうなるとは限らないので期待するのはやめておいた方が無難か。

 元よりこれは私のせいなのだから、私が責任をきちんと持たねばならない。


 私は気を遣ってできるだけ妹を直視しないようにしつつ、背をさすってやる。音も聞こえないフリだ。

 何も言わず、ただ側に居るだけ……だったのが悪かったようだ。カサ、と背後からした音にヤバイ、と慌てて妹を隠すように位置を変えながら振り向いた。


「あ、あの……その、調子が悪いようでしたので、癒しを掛けようと思いまして……」


 やって来たのは、後を追い掛けてきていたのかトマスくんだった。

 彼にとって思いもよらない光景だったのか、少し声が上擦っている。


「ひょっとして食中りでしょうか? あまり効果はないかもしれませんが解毒を――」

「待って」


 近付いてこようとするトマスくんを私は身振りで留める。色んな意味で彼を近付けるわけにはいかない。

 妹はまだ立ち上がれそうにないので何もなかったとごまかすこともできず、どう言い訳をしたものか……。


「シャルのこれは……何と言うか、持病みたいなもので、残念ながら魔法は効かないんだ」


 嘘ではないが、事実を多分に置き去りにしていてどうにも心苦しい。


「落ち着いたら薬を飲ませるから、だからどうかシャルの……女の子の名誉のためにも、見なかったフリをしてくれないかな?」

「え、そうだったのですか? す、すみません、わかりましたっ」


 女の子が吐いている姿なんて、特に異性には見られたくないでしょう?といったニュアンスを持たせたけど、彼は察してくれたようだ。

 素直過ぎていつか悪い人に騙されないかちょっと心配になってくるけど、今そんな忠告をして「嘘だったのですか?」と返されても困るので口を噤むしかない。

 去って行く背中を申し訳なく見つめていたら、後ろから聞こえてくる音が荒い呼吸へと変わっていった。

 

「ごめんシャル。ちゃんと見張ってなくて……」


 フルフルと力なく首が振られる。気にしていないのか、怒る力もないのか、その様子からは見分けられない。


「ほら、水。うがいして」


 呼吸が落ち着いてきたところで、私は腰に身に着けていた筒の一つの蓋を開け、中身を注いであげる。

 そしてうがいしている間にもう一つの筒の蓋を開けた。


「こっちは簡単なやつだけどスープ。大丈夫、私が作ったやつだから」


 そのスープは本当に簡素なもので、先ほどの晩餐会で並べられていた料理に比べると明らかに見すぼらしい。

 具の一つもなく旨味が溶け出しているわけでもない。きちんと丁寧に濾した煌めくようなコンソメといった代物でもない。

 保険として、あまり時間のない中で作っておいた間に合わせの一品。使うことがないように祈っていたけど……こうして出番はできてしまった。

 そんな平凡な(下手したらそれ以下の)何の変哲もないスープを、妹は貴重なものを扱うかのようにゆっくりと、一口飲んだ。


 ……そう、私が妹を「壊した」とはこのことである。


 晩餐会の料理が毒だのなんだのそのような次元ではなく、単純に、妹にとっては非常に不味かった・・・・・のだ。


 私が作る……正確には、私の能力効果の乗った料理以外、ほとんど胃が受け付けなくなってしまったのだ。

 伯爵家の料理はここまで致命的になる前に慣れていたせいか多少は食べられたようだが、旅先ではそうもいかない。

 休憩やら野宿やらで私が用意したものを食べる時は何の問題もなかったけれど、街の食堂などで他の人が調理したものを食べようとする時は(傍から見て)不自然にならない程度に私のスキルを借りていた。


 一種の依存症。

 法で取引や使用が禁止されている魔薬に侵されたと言い変えても何の誇張でもないくらいの、悪質な。

 これは、魔法では治せない。だって私の料理自体に何ら毒はないのだから。


 今の妹の血肉はほとんど私の能力の影響を受けている。受けすぎている。

 ……私があの時「妹が強い体になれますように」と願ってしまったから、「汚染」されてしまったのだ。

 私が深く考えず、美味しい料理が作れるからと目先の利益に囚われて調子に乗りまくった結果がこれだ。

 私はなんて愚かだったのだろう。いくら後悔してもしきれない。


 そして手遅れになってからやっと、恐ろしい事実に気付いた私は、少しずつ影響を抜くように、少しずつ能力を抑えた料理を出している。

 しかし私の料理を食べていた時期が長かったせいか、それとも病弱だった体が治った時に大きく作り変えられてしまったのか、未だにあまり状況は好転していない。

 ほら、現に――


「……お姉ちゃん、これちょっと薄いよ……」

「それ以上は――」

「お姉ちゃん!」


 駄目、そう続けようとしたが泣きそうな悲鳴に遮られ、苦渋の思いで懐から塩の袋を取り出してほんの少し振り掛ける。

 もちろんこれは味が薄いわけではない。私の能力の影響が薄かったので、塩を介して注入をしたのだ。

 濃さの調整をされたスープに妹は満足したのか、ホッと大きく息を吐いてから、ちびちびと噛みしめるように飲み進めた。

 その表情はとても幸せそうで、これがまた辛い……。


「……ねぇ、お姉ちゃん」

「何?」


 周りの土を掘って吐瀉物を埋めていた私の背に、スープを飲み干したのか妹から声が掛かる。


「どうしてあたしのこれ・・を治そうとするの?」

「どうして、って……」


 妹はちゃんと自分の状態に気付いていたらしい。それもそうか、自分の体のことなのだからさすがにわかるよね。

 どうして治すのかだって? そんなの当たり前じゃないか。

 人は食べねば生きていけない。つまりこのままでは妹は私なしでは生きていけない。一人で生きて行くのはもちろん、お嫁に行くのだって無理だ。

 メイドとして連れて行く? なるほど、今は妹も貴族だからそういうのもありかもしれない。

 でも、私の方が年上だから私の方が早く死ぬ可能性が高いし、そもそも私は弱いのだから事故や事件に遭遇してあっさり、なんてこともあるだろう。

 そうなったら妹は餓死を待つばかりだ。そんな未来に耐えられるわけがないし、そもそも妹の人生をこれ以上制限したくない!


「いいよそれで。お姉ちゃんが死んだら、あたしも生きてる意味がないし」

「……は?」

「それとも、実はあたしの面倒を見るのが嫌になった?」

「そんなことはない!」


 妹を見てると、確かに自分の罪を思い知らされて辛くなることがある。

 でも、だからって、責任を放棄したいだなんて思ったことはないし、そもそも家族を見捨てるだなんてありえない!


「……そう、あたしが嫌いになった、とかはないんだね」

「当たり前だよ……!」


 むしろ何でそう思ったの? お姉ちゃんビックリですよ!

 ……いや、妹の状態に気付いて対応を少し変えたことで、そう思わせてしまったのだろうか。

 それともあれかな、「いつまでも子ども扱いしてはいけない」と言う気持ちが、突き放しているように思われたのだろうか。

 いかんいかん、ただでさえ勇者としての重荷が圧し掛かっているんだ。私の行動が妹の助けどころかストレスになっていたりしたらシャレにならないので気を付けないと。


「……それじゃあ、正直に言うけども」


 妹が唐突に意を決したように真剣な表情になり、姿勢を正した。声に幾ばくかの緊張も含まれている。

 な、何だろう、不甲斐ない姉だ!と怒られるのかな……と一瞬不安になったけど、全くそんな話ではなかった。


「あたしは……勇者になんてなりたくなかった。可能ならば今すぐこの役目を放り投げたいくらい、今でも納得していない」

「……うん、知ってるよ」


 他の誰が聞いても絶句しそうなその言葉な苦渋に満ちていて。私はそれに、気付いていた。

 私が気付いていることに気付いていなかったのか、妹は拍子抜けしたような顔をした。

 いやだって……そりゃ気付きますよ。

 勇者として人々に敬われても、笑顔で対応はしても、心の底から笑っているようには一度も見えなかった。それどころか、苛立っているように見えることすらあった。


「……さすがお姉ちゃん、あたしのそういうことにはよく気付いてくれるね。あぁ、良かった、怒られなくて」

「いやいや、頑張ってる君を怒るなんて、そんなのはありえないから」


 むしろ私は妹が勇者であることに賛成したことなんて一度もないからね。

 妹は嬉しそうに笑みを見せたものの少しずつ影が増していき、俯きがちに続きを紡ぎ始めた。


「……あたしはただお姉ちゃんと一緒に暮らせるだけでよかったのに、それだけのことが許されなくて。さらにはお姉ちゃんに迷惑をかける人が多くて、何故そんな人たちを助けるためにあたしが勇者として戦わなきゃいけないのかわからなくて」


 拳が強く、強く握りしめられる。

 ……ごめんね。私がお荷物なばかりに。でもそれを君が気に病むことはないんだよ。

 これ以上握りしめると血が出てしまうよ、とその手を取ってほぐすように促すと、そのまま私の手を握ってきた。


「それでもあたしが旅を続けられるのは、お姉ちゃんが居てくれるからです」


 それは……どうなんだろう。妹が苛立っている原因のいくつかは私のせいなのに、私の料理で慰めるのは、何か違う気がする。

 私の戸惑いに気付いたのか、手を握る力を少し強めてきた。


「あたしは別に、お姉ちゃんの料理を食べたいがために、この旅に巻き込んだのではありません。あ、いや、ものすごく食べたいんだけど、それが第一でなくて」


 目が泳いでるよ。どうしても食べたかったんだね。でもそれは私のせいで依存症になってしまったからだよね、ごめんね。

 気を取り直すように咳払いのような仕草をしてからまた真面目な顔に戻る。


「あたしは第一に、お姉ちゃんと一緒に居たくて、巻き込みました。……お姉ちゃんが好きだからです」

「うん? ありがとう。前も言ったけど私もシャルが好きだよ?」

「……そう言うことではなくてっ」


 うわっ、怒られた。えぇ……何か答え方おかしかった?

 圧されて一歩引いた私を逃がすまいとするかのように、私の腕を取る。その表情は、今までに私が一度も見たことのない色に染まっていた。

 この時はパっと思い浮かばなかったけど、きっとこれを「切ない」と表現するのだろう。


「あたしの依存症に対して、治療しなきゃいけないとか、責任感とか罪悪感とか、必要ないよ。むしろ口実ができるから治さない方がいいかも」

「は? 一体、何を……」




「あたしはお姉ちゃんが好き。愛してる。家族としてでなく、一人の人として。

 だから、このままでいい。このまま、一緒に生きて。あたしの側で、死ぬまで、一生」

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