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「そうだ、大学さん家行こうぜ。アレ(兵士の仕事)から五年半。なにしてんだろうな」


レストランで牛肉を切りながら、大学の後輩、相谷あいだに侑里ゆり大岸おおぎし大輝たいきが話し合う。何を持っていったら良いか、何を言えば喜ぶか、思い出話は好きか。結局、牛肉を持っていくことにしたらしい。後輩たちは肩に牛をかけ、山へ登っていった。


その頃、大学たちは……………………、薬草を積んでいた。が、さすがの巨人。すぐに後輩たちが迫ってきていることに気づいた。大学はコナツを近くの猪の袋に入れる。と、ちょうど後輩たちが歩いてきた。


「大学さん!今日差し入れ持ってきましたんスけど、食べませんか?ほうら、牛肉ッスよ」


猪の袋のなかでコナツが反応する。やはり、動物と仲よしこよしのコナツには、苦しいのか、動物の死体が。コナツが袋から顔を覗かせる。すぐに牛を見て、悲鳴をあげた。


「え?今………………」


後輩たちが猪の袋を見る。子供レベルの大きさが、一つ。後輩たちは、顔を見合わせた。


「おお!猪ですか?鹿ですか?既にgetしていたとは………、尊敬ッス!どうです?俺たちと一緒に夜食を食べませんか?」


ふぅ。セェーーーーフ。と、思ったときだった。後輩たち(大輝)が、猪の袋を取った。そして、中を引っ張り出した。すぐにくろけんちゃんが飛び入って、コナツを守る。


「良いぞ。ただ、コナツとくろけんちゃんも込みでな」


後輩たちが目をまんまるにして、コナツとくろけんちゃんを見た。コナツは……………誤解されただろうな、多分。


×××××××××××××××××××××××


「ふぃー。………でも驚いたッス!」


そうだろう。俺とコナツは、一緒に暮らし…………………


「まさか、子供がいたなんて。独身かと思ってました!いってくれなかったッスから……」


あ?おいおいおい………俺のことを誤解するな!コナツを見ても、首をかしげるばかり。コナツは、そんなことは知らないと後輩たちに頭を撫でてもらっている。


「いや、違うんだ。妻もいないし………」


後輩たちの顔が深刻になった。もちろん、コナツは首をかしげてる。うんうん、分かったのか?俺はなにも、独身だということを!!後輩たち(侑里)が、立ち上がって言った。


「ということは、シングルファザー!?」


えええーーーーーーーーー!?そうなのか?いや、違うだろ、どんだけ勘違いがしたいんだ。!ば、馬鹿か?馬鹿なのか!?



「コナツちゃん、先輩は怖くないッスか?」


コナツが大きくうなずいた。と、迷彩柄の服を引っ張り出して、銃も手に取る。


「コナツって名前、大学がくれたんだよ」


コナツが嬉しそうにくるくるまわる。そうしながら、後輩たちに迷彩柄の服を渡していった。銃も渡す。パンとチョコレートも渡す。


「ところで、今日はご馳走でしょ?狩りにいって、捕ろう」


俺は心配だ。コナツは動物と話せるし、死体が嫌いだ。そんなことばかりでは、銃をうつことだってできない。


「大学、大丈夫。()()()()()


変わるから。それは、なんだろうか?どういう意味だ?俺が思うに、そういうの(動物)を殺せるようになる、ということかな?そう思った、俺だったが、予想もしないことになった。


×××××××××××××××××××××××


チチチチチ………


小鳥が可愛らしく鳴く。と、それを狙い打ったものがいた。後輩か?と後ろを振り向く。と、銃の口から出るものは煙の銃をもつ、コナツがいた。目が赤く光る。色が変わっている。


「………コナツ。それが私なのね。けど、心は違うの、違うのよ…………!」


コナツ?は銃を見つめる。束ねた髪の毛をほどき、二つにし、空を見上げて、眩しそうにする。なんだろう?この、孤独は。悲しそうに赤に染まっている目。まるで、姫の様だ。


「私は、なんなの?分からない、分かれない。誰か、教えて」


後輩たちがぽかんとする。だが、俺はひるみもしなかった。コナツの演技ではない。コナツの心にもう一人住んでいるのだ。これは似ている。昔見た本に、そんな物語があった。可愛らしい女の子には、もう一人心がすみついている。確か、その物語のもう一人の女の子の名前はーーーーー


「お前は、コナツじゃあない。喜びの姫、喜姫だ」


喜姫は戸惑いを見せる。


「私が、姫?……………」


が、喜姫は笑顔を見せて、山の中へと俺たちを誘った。


…………って、なんだよそれぇぇぇぇぇぇぇぇ!現実はちがうぞ。うむ。これは妄想。今は、喜姫は、くだらないと笑って走っていったぞ。後輩たちはぽかんとしてる。もちろん、俺もだ。は?コナツ?っていったら、私は喜姫よ、っていって去っていったんだ。


「………先輩、狩り、行きますか」


俺たちはギクシャクで歩き始めたのだった。


×××××××××××××××××××××××


「おい、戻っ…戻ったよー!」


すっかりコナツに戻り、帰って来たコナツ。手には、鹿が握られていた。と、小鳥とかを3羽。……まだ現実を受け止めてない一方、後輩たちはすっかり打ち解けて(?)いた。


「へぇー!狩り、うまいんだね。すごいなぁー」


くそっ!!なんだ、あいつ。顔真っ赤にして喜んでんじゃねえかい!もじもじとさせるその姿は、まるで人見知り。あ、人見知りだな?


「だだだ大学ゥ!ちょっとこい!」


?俺は、手を引かれてトイレにつれていかれるのだった。そして、そのあいまに迷惑だと呟かれた。理由を聞く。


「だって、あいつら、………、お世辞ばっかいって、逆に私が悲しくなるじゃないの。なんなのよって話………」


手を丸くする。少しだけ、お世辞じゃないと思いたい様子だ。が、勘違いだ。


「勘違いだ、あいつらのことは俺が知ってる。本当にほめてるんだ、あいつらは。自分を誇りに思えよ」


喜姫は顔をあげた。目を輝かせ、顔を真っ赤にした。


「ん?どうした、喜姫?顔が赤いぞ?」


喜姫が、ハッとする。いや、本当に心配してるんだぞ?素直になれ。


「この~~~~~~、女心が分からないヤツ!」


ええ!?いや、分からないけど。というか…、なぜ喜姫は俺をトイレに連れてくるんだ?怖いのか?んーーーー、よく分からない。そういうことじゃない?いや、合ってる?


「チガーヴ!」


じゃあ、顔にばっちり化粧するとか。とか、みつあみするとか。とか、マニキュア塗るとか。とか、スカート着るとか。とか…………


「もういいわ!ほんっとに分かってないんだから……!」


俺は、もうちょっと、女心を考えようと思った。


×××××××××××××××××××××××


「コナツ、洗濯物干して。くろけんちゃんが持ってくるから」


コナツがせっせと洗濯物を干すのを、くろけんちゃんが心配そうに見つめる。と、くろけんちゃんが走り出した。入っていったのは山の中だ。追いかけようとも思うが、くろけんちゃんがヘマはしない。口には、カップがくわえられていたから、尚更だ。


ワンワンワン、ワンワン!


俺とコナツが一緒に振り向く。と、くろけんちゃんが水をコップのなかに溜めていた。コナツに渡す。コナツが受け取り、それをのみ干す。と、コナツが笑顔を見せた。


「美味しい!」


元気がわいたのか、服を干すスピードをあげる。と、すぐに15分程度で終わった。


「じゃあ………、コナツもいい乗り物をさがすか」


コナツが首をかしげた。よく分からない様子。くろけんちゃんがコナツの顔を舐めて、コナツは笑っている。


「乗り物とは、ドラゴンのことだ。乗り物でもあるし、ペットでもあるか?うん。そうだな」


コナツが顔を輝かせる。ペットが好きなのかな?いや、コナツだもんな、そうだよな。と、喜姫が顔をだす。


「ペットは嫌いよ。いちいちうるさいじゃないの」


嫌い、か。でも、喜姫は、犬にあったときめっちゃかいたいっていってたじゃないか!ははは、喜姫も………好きなんだな、ペット。コナツが玄関のドアを開ける。そして、空を見上げた。眩しそうにする。手を目の上にかさねて、嬉しそうにした。くろけんちゃんが目で俺に合図をする。


「コナツ。行くぞ、時間だ」


コナツが髪の毛を束ねなおした。薄く笑う。


「うん!」


ペットショップに向かう。ハムスターや、猫も売っていれば、馬や、牛までも売っている。コナツが、店内を駆け回る。


「コナツ、こっちだ。ドラゴンルーム」


コナツが俺の背中に飛び乗る。俺がコナツを肩車すると、コナツは不安定で、あわてて俺の頭をもった。というか、頭じゃなくて、目の部分を持ってる。


「こんにちわぁー。ご来店ありがとうございまぁーす。今回は、どんなご用件でぇー?」


ばっちり化粧をしたギャル的定員が、俺たちを睨んだ。俺は爽やかな笑みを見せる。いや、裏ではめっちゃイラついてるんだが、怒ってもどうもならんしな。


「コナツ、可愛いヤツならこいつか?目がクリクリだし。なつっこいかもな、みかけてきには。名前はフレドリィーだと。こいつにするか?」


ギャル的定員が、状況を理解する。でも、コナツはフレドリィーを素通りした。そして、定員ルームを進む。ギャル的定員が止めようとするが、奥から呼ぶ声がしたため驚いて黙りこんだ。コナツの目は、右が藍色、左が赤であった。ということは、両方出ているのだ。コナツと、喜姫が。コナツたちは、ぶつぶつなにかを呟く。そして、一番奥深くの部屋についた。そこには、緑色の、一体のドラゴンがいた。俺がギャル的定員に解説を聞く。


「あのこは、虐待を受けたこでしてぇー…、アンというんですがぁ、ちょっとここでしつけてからだそうと思ってたんですけどぉー」


コナツたちが俺を真剣な目で訴えた。そして、こう言った。


「このこ、飼いたい、飼ってあげたい!」


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