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永遠のユーフォリア  作者: ノノ
第一部 白の少女
4/9

白い幼女で童女

 空中螺旋階段から見える町に近づき、はっきりとわたしの目に町の風景が写り込んでいた。



 城壁に囲まれ、町には多くの水路が引かれており、まるで水の都ヴェネチアのようだ。そして、町の大通りを真っ直ぐ行くと大きな白い橋が大河に掛かっている。多くの家は密集して建てられていて、家の壁は色取り取りだ。赤茶色の屋根がつづき、それは大通りが終わる一際目立つ、白いお城まで続いている。


 大きな敷地には数多くの風格ある建物や噴水、大きな庭園、その中にある池、広大な森までもが城にはある。まあ、どの建物も白い。・・・正直、広すぎて徒歩で歩ける距離ではない。

そして一際目立つ城の本館へ続く、大きな道の左右には白の騎士像が立ち並ぶ。どの騎士も様々武器を掲げている。それに調和するようにしてある青い芝生が美しい。本館は左右に数百メートル続いている。ただ広いお城だ。


 視線を戻し、街の方に視線を向けると、多くの人が大通りに立ち並ぶ店にて買い物をしていたり、昼間から酒を浴びるようにように飲む男たち、それらを白い目で見る女たち、騎士のような格好をした人達はそれを見て笑い、止めに入った騎士もいた。子供たちも元気に走り回っている。なにやら、平和な町のようだ。



そんな風景を眺めながら、わたしはあくびをし目を擦り、淡々と空中を歩く。暖かい風が頬を撫でながら、髪が靡き、鳥たちがわたしを掠めて飛んでゆく。

ふう、と息を履き、立ち止まり降りてきた空中螺旋階段見上げて、両腕を高く、高く、伸ばす。どこまでつづく天に伸びる階段は、幻想的で壮観だ。



 地上からわたしのまで高さは約100メートルぐらい、もう人の目には映る高さ。城壁の上には、騎士がいるし、見えているいるはずなのだが、騎士はぼおーとしていた。騎士はどうやら、うさみみ美人女騎士のようだ。遠くらでも分かるロングの赤髪をひとつにまとめ、後ろで結んでいる。瞳も赤いみたいだ。

唇は淡いピンクで、うっすらと化粧をしている。



うさみみ美人女騎士を観察していると、わたしは城壁の上へと到達した。しかし彼女にはわたしは見えていないらしい。



「はあああ」


と彼女はため息をつく。なにやら気分はご機嫌斜めらしい。

あの日かな?と呟き、彼女を全体を舐めるような視線で見つめるとわたしの視線はうさみみに釘付けになりテンションマックスへ。




 あああ!!!あの、うさみみをモフモフした!!ピクピク耳が動いてて、ああ!!かわいい!!!



わたしは指をワキワキ動かしなら、空中から近づく。すると、彼女はなんだか危険を感じたのか、周りをキョロキョロ見渡す。



「し、視線・・・?」



わたしはチキンなものでワキワキしていた指をやめ、しょぼんとしながらまた彼女を見つめると近くで見ても、彼女は美人さんで、装備している甲冑姿は美しい。腰に差した剣も美しい。




 むううう、うさみみモフモフしたい!!!!モフモフしたいいっ!!!!!



そう叫び飛びつこうとすると、突風が城壁を襲う。

ぎゃふ!と悲鳴を上げ目を瞑り、わたしは空中から城壁の床に顔面から落ちた。すごい衝撃が、頭から足まで届く。凄まじい激痛が襲い、身悶え、少し遅れて、ぎゃあああと叫ぶ、わたしがいた。



 痛い!痛い!痛い!!・・・い、痛い??・・・・ううん?・・・あれれ??




顔を両手で触り、切り傷が付いたはずの顔は血すら滲んでいない。只々痛いだけだ。涙は滲んでいるんのに不思議である。



 うう、これはバチなの??むふう~!!



と唸りながら目の前の彼女をを見上げる。するといつの間にか被っていたローブの帽子が脱げた。




「・・・・・・・・・・・・・・・え?」


 うん?


目の前の彼女が声を零した。顔はいきなり青白くなり、口をパクパクし、目は点となり目が泳ぐ。どうしたんだろうか、と顔を傾げる。お化けでもみた顔していて、なんだか恐ろしい。わたしは恐る恐る後ろを見た。




 な、なにもないよ?



呟いて、再び彼女のほうを向く。




「ぎゃあああああああああ!!」




彼女は大声を出しながら、わたしの前からものすごいスピードで逃げていく。どうやら、わたしに気づいたようだ。

いきなり全身真っ白な幼女で、童女なわたしが現れたら、それはビックリするはずだ。・・・ちょっと、いじけそうになったが、なんだか、面白そうなので追いかけてみよう。







鼻歌交じりにわたしはスキップをしなが、うさみみ美人女騎士を追いかける。目の前を走る彼女の耳がピクピクする度に心がパッピーでパラダイス!な感じになり心踊る。ひゃっふう!

彼女が走りながら振り向いたので、満面の笑みで手を振ってみる。すると彼女はぎゃあああと再び叫ぶ。



 むうう、ひどいなあ~もお~!


と言うと、彼女はビックと体を震わせ走るのをやめ、ガタガタしながらこちらを向く。彼女は口をパクパクし、オロオロし、涙目にながら呟いた。



「声が・・・頭に響く・・・うう・・・なにこれぇ・・・」


 あれ、聞こえてるの?


ひいっと彼女は悲鳴を上げコクコクと頷く。


ほほう、そんな摩訶不思議な能力があるのか。すごいや!とわたしは胸を張りながらドヤ顔した。目の前の彼女は腰が抜けたのか、床に座り込んでわたしを見上げる。



「あ、あ、あ、あなたはいったい」


 わ、わたし?


「は、は、はい」


 ん~


「・・・・」



わたしは、腕を組み、自分の姿を思い出す。

頭から足まで全て真っ白、服も全て真っ白。

何もかもが、わたしの存在は摩訶不思議存在。



目が覚めたら知らない場所にて、どれだけあの白い部屋いたか分からないぐらいいて、泣いて、そしてわたしは死んだことを知って、優しい笑顔で送り出してくれ少年を思い出す。




ああ、これは、第二の人生。




うん、ここから、はじめよう・・・・







「わたしは、シロ!あなたは?」










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